自然数 $n$ を用いて自然数を表1のように並べる。表1は、第1行には3で割り切れない自然数を小さい順に左から並べ、第2行には3で割り切れるが9では割り切れない自然数を小さい順に左から並べる、という規則で構成されている。第1行に着目し、第1行第$n$列の数を $b_n$ とし、$T_m = \sum_{n=1}^{m} b_n$ とする。$T_{2m}$を求める問題。

数論数列整数の性質Σ記号数学的帰納法
2025/5/25
はい、承知いたしました。画像に写っている数学の問題を解きます。

1. 問題の内容

自然数 nn を用いて自然数を表1のように並べる。表1は、第1行には3で割り切れない自然数を小さい順に左から並べ、第2行には3で割り切れるが9では割り切れない自然数を小さい順に左から並べる、という規則で構成されている。第1行に着目し、第1行第nn列の数を bnb_n とし、Tm=n=1mbnT_m = \sum_{n=1}^{m} b_n とする。T2mT_{2m}を求める問題。

2. 解き方の手順

太郎さんの求め方:
太郎さんは、mm が奇数の時と偶数の時で場合分けをすることを考えている。
b2m1b_{2m-1} は第1行の 2m12m-1 番目の数であり、b2mb_{2m} は第1行の 2m2m 番目の数である。
第1行には3で割り切れない自然数が並んでいるので、自然数から3の倍数を引けば、第1行の数列が得られる。
自然数の数列は 1,2,3,4,5,6,...1, 2, 3, 4, 5, 6, ...
3の倍数の数列は 3,6,9,...3, 6, 9, ...
b2m1b_{2m-1}b2mb_{2m} は、それぞれ自然数の中で3で割った余りが異なる。
jj を自然数として、b2j1b2j=1b_{2j-1} - b_{2j} = -1 である。
花子さんの求め方:
花子さんは、数列 {bn}\{b_n\} は、自然数を小さい方から順に並べた数列から、3の倍数である項を除いてできる数列であると考えている。
mm を自然数として、T2mT_{2m}を求める。
b2m1b2m=b_{2m-1} - b_{2m} = \text{カ} より、T2m=T_{2m} = \text{ケ} である。
また、b2m=mb_{2m} = \text{カ} \cdot m - \text{ク} であるから、花子さんの求め方で考えることもできる。
\text{カ}以下のすべての自然数の和は \text{コ} であり、\text{カ} 以下の自然数のうち、3の倍数であるものの和は \text{シ}
穴埋めを埋める。
b2jb2j1=b_{2j}-b_{2j-1} = \text{カ} より、b2j1b2j=1b_{2j-1} - b_{2j} = -1 より、=1\text{カ} = -1
T2m=n=12mbn=j=1m(b2j1+b2j)=j=1m(1)=mT_{2m} = \sum_{n=1}^{2m} b_n = \sum_{j=1}^m (b_{2j-1} + b_{2j}) = \sum_{j=1}^m (-1) = -m より、=m\text{ケ} = -m
b2mb_{2m} は、自然数を小さい方から順に並べた数列から、3の倍数を除いた数列であるので、b2m=(2m)b_{2m} = (2m)とする。
b2m=3m1b_{2m} = 3m - 1 であるから 3m1=m3m-1 = \text{カ} \cdot m - \text{ク} より、=1\text{ク} = 1
b2m=3m1b_{2m} = 3m - 1
カ以下のすべての自然数の和:
k=1nk=n(n+1)2\sum_{k=1}^n k = \frac{n(n+1)}{2}
n=3m1n = 3m - 1のとき、
k=13m1k=(3m1)(3m)2\sum_{k=1}^{3m-1} k = \frac{(3m-1)(3m)}{2}
=3m(3m1)2\text{コ} = \frac{3m(3m-1)}{2}
カ以下の自然数のうち、3の倍数であるものの和:
k=1m3k=3k=1mk=3m(m+1)2=3m(m+1)2\sum_{k=1}^m 3k = 3\sum_{k=1}^m k = 3 \frac{m(m+1)}{2} = \frac{3m(m+1)}{2}
=3m(m+1)2\text{シ} = \frac{3m(m+1)}{2}

3. 最終的な答え

カ:-1
ケ:-m
ク:1
コ:3m(3m1)2\frac{3m(3m-1)}{2}
シ:3m(m+1)2\frac{3m(m+1)}{2}

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