2でも3でも割り切れない自然数を小さい順に並べて数列 $\{a_n\}$ を作る。 (1) $a_n$ を $n$ で表せ。 (2) $a_1^2 + a_2^2 + \dots + a_{2m-1}^2 + a_{2m}^2$ を $m$ で表せ。

数論数列整数の性質シグマ記号代数
2025/6/21

1. 問題の内容

2でも3でも割り切れない自然数を小さい順に並べて数列 {an}\{a_n\} を作る。
(1) ana_nnn で表せ。
(2) a12+a22++a2m12+a2m2a_1^2 + a_2^2 + \dots + a_{2m-1}^2 + a_{2m}^2mm で表せ。

2. 解き方の手順

(1)
2でも3でも割り切れない自然数を小さい順に並べた数列 {an}\{a_n\} を考える。
2でも3でも割り切れない自然数は、6で割った余りが1または5となる数である。
nn 番目の数は、6k+16k+1 または 6k+56k+5 の形をしている。
nn = 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, ... に対して、ana_n = 1, 5, 7, 11, 13, 17, 19, 23, ... となる。
数列 {an}\{a_n\} は、6で割った余りが1となる数と5となる数が交互に並んでいる。
nn が偶数のとき、an=6n21=3n1a_n = 6 \cdot \frac{n}{2} - 1 = 3n - 1
nn が奇数のとき、an=6n12+1=3(n1)+1=3n2a_n = 6 \cdot \frac{n-1}{2} + 1 = 3(n-1) + 1 = 3n - 2
したがって、
an={3n2(n が奇数のとき)3n1(n が偶数のとき)a_n = \begin{cases} 3n-2 & (n \text{ が奇数のとき}) \\ 3n-1 & (n \text{ が偶数のとき}) \end{cases}
これをまとめて書くと、an=3n3+(1)n2a_n = 3n - \frac{3+(-1)^n}{2} となる。
(2)
Sm=a12+a22++a2m12+a2m2=k=12mak2S_m = a_1^2 + a_2^2 + \dots + a_{2m-1}^2 + a_{2m}^2 = \sum_{k=1}^{2m} a_k^2 を求める。
k=12mak2=k=1ma2k12+k=1ma2k2\sum_{k=1}^{2m} a_k^2 = \sum_{k=1}^m a_{2k-1}^2 + \sum_{k=1}^m a_{2k}^2
=k=1m(3(2k1)2)2+k=1m(3(2k)1)2= \sum_{k=1}^m (3(2k-1)-2)^2 + \sum_{k=1}^m (3(2k)-1)^2
=k=1m(6k5)2+k=1m(6k1)2= \sum_{k=1}^m (6k-5)^2 + \sum_{k=1}^m (6k-1)^2
=k=1m(36k260k+25)+k=1m(36k212k+1)= \sum_{k=1}^m (36k^2 - 60k + 25) + \sum_{k=1}^m (36k^2 - 12k + 1)
=k=1m(72k272k+26)= \sum_{k=1}^m (72k^2 - 72k + 26)
=72k=1mk272k=1mk+26k=1m1= 72 \sum_{k=1}^m k^2 - 72 \sum_{k=1}^m k + 26 \sum_{k=1}^m 1
=72m(m+1)(2m+1)672m(m+1)2+26m= 72 \cdot \frac{m(m+1)(2m+1)}{6} - 72 \cdot \frac{m(m+1)}{2} + 26m
=12m(m+1)(2m+1)36m(m+1)+26m= 12 m(m+1)(2m+1) - 36 m(m+1) + 26m
=12m(2m2+3m+1)36m236m+26m= 12m(2m^2+3m+1) - 36m^2 - 36m + 26m
=24m3+36m2+12m36m236m+26m= 24m^3 + 36m^2 + 12m - 36m^2 - 36m + 26m
=24m3+2m= 24m^3 + 2m
=2m(12m2+1)= 2m(12m^2 + 1)

3. 最終的な答え

(1) an=3n3+(1)n2a_n = 3n - \frac{3+(-1)^n}{2}
(2) 2m(12m2+1)2m(12m^2 + 1)

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