$\triangle ABC$において、$AB=4$, $BC=2\sqrt{5}$, $\angle ABC=90^\circ$である。 このとき、$AC$を求め、さらに、点$B$を端点とする半直線$BC$上に$B$と異なる点$O$をとり、$O$を中心とし$B$を通る円$O$を考える。 (1) 円$O$が直線$AC$に接するとき、$\triangle ABC$の内心、外心、重心のうちどれが直線$AO$上にあるか。$BO:OC$を求め、円$O$の半径を求める。

幾何学三角形ピタゴラスの定理内心相似面積
2025/7/29

1. 問題の内容

ABC\triangle ABCにおいて、AB=4AB=4, BC=25BC=2\sqrt{5}, ABC=90\angle ABC=90^\circである。
このとき、ACACを求め、さらに、点BBを端点とする半直線BCBC上にBBと異なる点OOをとり、OOを中心としBBを通る円OOを考える。
(1) 円OOが直線ACACに接するとき、ABC\triangle ABCの内心、外心、重心のうちどれが直線AOAO上にあるか。BO:OCBO:OCを求め、円OOの半径を求める。

2. 解き方の手順

まず、ACACの長さを求める。ABC\triangle ABCは直角三角形なので、ピタゴラスの定理より
AC2=AB2+BC2=42+(25)2=16+20=36AC^2 = AB^2 + BC^2 = 4^2 + (2\sqrt{5})^2 = 16 + 20 = 36
したがって、AC=36=6AC = \sqrt{36} = 6
OOが直線ACACに接するとき、ABC\triangle ABCの内接円の中心(内心)が直線AOAO上にある。
BO:OCBO:OCを求める。円OOが直線ACACに接するので、点OOから直線ACACに下ろした垂線の足DDを考える。すると、ODODは円OOの半径となる。また、OBOBも円OOの半径であるから、OD=OBOD = OBとなる。ACB\angle ACBの二等分線がAOAOになるので、OOは内心であり、AOAOCAB\angle CABの二等分線ではない。また、OOが外心なら、線分ACACの中点を通るはずである。OB=ODOB = ODなので、ODC\triangle ODCは直角三角形である。
ABC=90\angle ABC = 90^\circであり、ODACOD \perp ACなので、ABCODC\triangle ABC \sim \triangle ODCではない。
OB=rOB = rとすると、OC=BCBO=25rOC = BC - BO = 2\sqrt{5} - r
ODC\triangle ODCについて、OD=rOD = rであり、ODC=90\angle ODC=90^\circである。
また、OOは内心なので、AOAOBAC\angle BACの二等分線ではない。
内心から各辺への距離は等しいので、OD=rOD = rである。
ABC\triangle ABCの面積をSSとすると、S=12AB×BC=12×4×25=45S = \frac{1}{2} AB \times BC = \frac{1}{2} \times 4 \times 2\sqrt{5} = 4\sqrt{5}
また、S=12r(AB+BC+CA)=12r(4+25+6)=12r(10+25)=r(5+5)S = \frac{1}{2} r (AB + BC + CA) = \frac{1}{2} r (4 + 2\sqrt{5} + 6) = \frac{1}{2} r (10 + 2\sqrt{5}) = r(5+\sqrt{5})
したがって、45=r(5+5)4\sqrt{5} = r(5+\sqrt{5})
r=455+5=45(55)(5+5)(55)=45(55)255=2052020=51r = \frac{4\sqrt{5}}{5+\sqrt{5}} = \frac{4\sqrt{5} (5-\sqrt{5})}{(5+\sqrt{5})(5-\sqrt{5})} = \frac{4\sqrt{5}(5-\sqrt{5})}{25-5} = \frac{20\sqrt{5}-20}{20} = \sqrt{5}-1
OB=r=51OB = r = \sqrt{5}-1
OC=25r=25(51)=5+1OC = 2\sqrt{5} - r = 2\sqrt{5} - (\sqrt{5}-1) = \sqrt{5}+1
したがって、BO:OC=(51):(5+1)=515+1=(51)251=525+14=6254=352BO:OC = (\sqrt{5}-1):(\sqrt{5}+1) = \frac{\sqrt{5}-1}{\sqrt{5}+1} = \frac{(\sqrt{5}-1)^2}{5-1} = \frac{5-2\sqrt{5}+1}{4} = \frac{6-2\sqrt{5}}{4} = \frac{3-\sqrt{5}}{2}
したがって、BO:OC=(51):(5+1)=(51)(51):(5+1)(51)=(625):4=(35):2BO:OC = (\sqrt{5}-1):(\sqrt{5}+1) = (\sqrt{5}-1)(\sqrt{5}-1):(\sqrt{5}+1)(\sqrt{5}-1) = (6-2\sqrt{5}):4 = (3-\sqrt{5}):2
BO:OC=(51):(5+1)=(51):(5+1)BO:OC = (\sqrt{5}-1):(\sqrt{5}+1) = (\sqrt{5}-1):(\sqrt{5}+1)なので、BO:OC=:BO:OC=ウ:エより、BO=51BO = \sqrt{5}-1, OC=5+1OC = \sqrt{5}+1だから、(51):(5+1)(\sqrt{5}-1):(\sqrt{5}+1)が答え。
OOの半径はr=51r = \sqrt{5}-1

3. 最終的な答え

ア: 6
イ: ① (内心)
ウ: 51\sqrt{5}-1
エ: 5+1\sqrt{5}+1
オ: 1
カ: 5\sqrt{5}
キ: -1
円Oの半径は51\sqrt{5}-1

「幾何学」の関連問題

図に示された四角形の中に含まれる三角形の中から相似な三角形を見つけ、それらが相似であることを証明する問題です。三角形ABC、三角形DBA、三角形DACの辺の長さが与えられています。AB=8、AD=5、...

相似三角形辺の比証明
2025/7/29

点A, Bが与えられたとき、AP = BPを満たす点Pの軌跡を求める問題です。 (1) A(2, 0), B(-2, 0) の場合 (2) A(1, -4), B(-2, 5) の場合

軌跡座標平面距離方程式
2025/7/29

四角形ABCDにおいて、対角線の交点をEとする。$\angle BCA = \angle DCA$、$\angle BAE = \angle CDE$のとき、$\triangle ABC \sim \...

相似四角形三角形角の二等分線
2025/7/29

底面の1辺の長さが $a$ cm、高さが $h$ cm の正四角錐がある。 (1) 体積 $V$ を $a$、$h$ を使った式で表す。 (2) 底面の1辺の長さを3倍にし、高さを半分にしたときの体積...

体積正四角錐図形
2025/7/29

平面上に三角形OABがあり、$OA = 3$, $OB = \sqrt{10}$, $\cos \angle AOB = \frac{\sqrt{10}}{5}$を満たしている。辺ABを3:4に内分す...

ベクトル内積三角形外接円空間ベクトル
2025/7/29

三角形OABにおいて、辺OAを2:1に内分する点をC、辺OBを1:3に内分する点をD、辺ABを3:2に内分する点をEとする。$\overrightarrow{OC}$, $\overrightarro...

ベクトル内分点空間ベクトル
2025/7/29

$\theta$の動径が第4象限にあり、$\tan{\theta} = -2\sqrt{6}$のとき、$\sin{\theta}$と$\cos{\theta}$の値を求める問題です。

三角関数三角比象限相互関係
2025/7/29

三角形ABCにおいて、$AR:RB = 2:3$、$BC:CP = 2:1$ であるとき、以下の比を求めます。 (1) $CQ:QA$ (2) $PQ:QR$

メネラウスの定理チェバの定理三角形
2025/7/29

三角形ABCにおいて、$AQ:QC = 2:3$、$BP = PC$であるとき、$AR:RB$を求める。

幾何三角形メネラウスの定理
2025/7/29

三角形ABCにおいて、$AR:RB = 1:2$、$BP:PC = 4:3$ であるとき、$CQ:QA$ を求める問題です。

幾何チェバの定理
2025/7/29