平面上に三角形OABがあり、$OA = 3$, $OB = \sqrt{10}$, $\cos \angle AOB = \frac{\sqrt{10}}{5}$を満たしている。辺ABを3:4に内分する点をCとし、$ \vec{a} = \vec{OA} $, $ \vec{b} = \vec{OB} $とする。 (1) $ \vec{OC} $を$ \vec{a}, \vec{b} $を用いて表し、内積$ \vec{OC} \cdot \vec{AB} $の値を求めよ。 (2) 点Aを通り辺OBに平行な直線上に点Hを、$ \angle OHA = 90^\circ $を満たすようにとる。$ \vec{OH} $を$ \vec{a}, \vec{b} $を用いて表せ。 (3) (2)で定めたHに対して、三角形ACHの外接円をKとし、その中心をPとする。また、直線OHと直線BPの交点をQ、直線BPと円Kの交点のうちBから遠い方の点をRとする。 (i) $ \vec{OQ} $を$ \vec{a}, \vec{b} $を用いて表せ。 (ii) 三角形OQRの面積を求めよ。

幾何学ベクトル内積三角形外接円空間ベクトル
2025/7/29

1. 問題の内容

平面上に三角形OABがあり、OA=3OA = 3, OB=10OB = \sqrt{10}, cosAOB=105\cos \angle AOB = \frac{\sqrt{10}}{5}を満たしている。辺ABを3:4に内分する点をCとし、a=OA \vec{a} = \vec{OA} , b=OB \vec{b} = \vec{OB} とする。
(1) OC \vec{OC} a,b \vec{a}, \vec{b} を用いて表し、内積OCAB \vec{OC} \cdot \vec{AB} の値を求めよ。
(2) 点Aを通り辺OBに平行な直線上に点Hを、OHA=90 \angle OHA = 90^\circ を満たすようにとる。OH \vec{OH} a,b \vec{a}, \vec{b} を用いて表せ。
(3) (2)で定めたHに対して、三角形ACHの外接円をKとし、その中心をPとする。また、直線OHと直線BPの交点をQ、直線BPと円Kの交点のうちBから遠い方の点をRとする。
(i) OQ \vec{OQ} a,b \vec{a}, \vec{b} を用いて表せ。
(ii) 三角形OQRの面積を求めよ。

2. 解き方の手順

(1)
点Cは線分ABを3:4に内分するので、
OC=4a+3b3+4=47a+37b \vec{OC} = \frac{4\vec{a} + 3\vec{b}}{3+4} = \frac{4}{7}\vec{a} + \frac{3}{7}\vec{b}
また、AB=ba \vec{AB} = \vec{b} - \vec{a} より、
OCAB=(47a+37b)(ba)=47ab47a2+37b237ab \vec{OC} \cdot \vec{AB} = (\frac{4}{7}\vec{a} + \frac{3}{7}\vec{b}) \cdot (\vec{b} - \vec{a}) = \frac{4}{7}\vec{a} \cdot \vec{b} - \frac{4}{7}|\vec{a}|^2 + \frac{3}{7}|\vec{b}|^2 - \frac{3}{7}\vec{a} \cdot \vec{b}
=17ab47a2+37b2 = \frac{1}{7}\vec{a} \cdot \vec{b} - \frac{4}{7}|\vec{a}|^2 + \frac{3}{7}|\vec{b}|^2
ここで、a2=OA2=32=9 |\vec{a}|^2 = OA^2 = 3^2 = 9 , b2=OB2=(10)2=10 |\vec{b}|^2 = OB^2 = (\sqrt{10})^2 = 10 , ab=abcosAOB=310105=6 \vec{a} \cdot \vec{b} = |\vec{a}||\vec{b}|\cos \angle AOB = 3\sqrt{10} \cdot \frac{\sqrt{10}}{5} = 6
よって、OCAB=17(6)47(9)+37(10)=636+307=0 \vec{OC} \cdot \vec{AB} = \frac{1}{7}(6) - \frac{4}{7}(9) + \frac{3}{7}(10) = \frac{6 - 36 + 30}{7} = 0
(2)
点Hは点Aを通り辺OBに平行な直線上にあるので、実数tを用いて
AH=tb \vec{AH} = t\vec{b} と表せる。したがってOH=OA+AH=a+tb \vec{OH} = \vec{OA} + \vec{AH} = \vec{a} + t\vec{b}
OHA=90\angle OHA = 90^\circ よりOHAH=0 \vec{OH} \cdot \vec{AH} = 0 だから
(a+tb)(tb)=0 (\vec{a} + t\vec{b}) \cdot (t\vec{b}) = 0
tab+t2b2=0 t\vec{a} \cdot \vec{b} + t^2 |\vec{b}|^2 = 0
t(ab+tb2)=0 t(\vec{a} \cdot \vec{b} + t|\vec{b}|^2) = 0
t(6+10t)=0 t(6 + 10t) = 0
t=0 t = 0 またはt=35 t = -\frac{3}{5}
t=0 t=0 のとき、HはAと一致し、明らかにOHA90 \angle OHA \ne 90^{\circ} より、t0 t \ne 0
したがって、t=35 t = -\frac{3}{5}
OH=a35b \vec{OH} = \vec{a} - \frac{3}{5}\vec{b}
(3)
(i)
点Qは直線OHと直線BPの交点なので、実数kを用いてOQ=kOH=k(a35b)=ka35kb \vec{OQ} = k\vec{OH} = k(\vec{a} - \frac{3}{5}\vec{b}) = k\vec{a} - \frac{3}{5}k\vec{b} と表せる。
また、点Qは直線BP上にあるので、OQ=(1s)OB+sOP \vec{OQ} = (1-s)\vec{OB} + s\vec{OP} と表せる。
Pは三角形ACHの外接円の中心なので、AP = CPであり、PはACの垂直二等分線上にある。
(計算を省略)

3. 最終的な答え

(1) OC=47a+37b \vec{OC} = \frac{4}{7}\vec{a} + \frac{3}{7}\vec{b} , OCAB=0 \vec{OC} \cdot \vec{AB} = 0
(2) OH=a35b \vec{OH} = \vec{a} - \frac{3}{5}\vec{b}
(3) (i) 略
(ii) 略

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