分母が9である正の既約分数のうち、100より小さいものの総和を求めよ。

算数分数約分総和互いに素等差数列
2025/5/27

1. 問題の内容

分母が9である正の既約分数のうち、100より小さいものの総和を求めよ。

2. 解き方の手順

まず、分母が9の正の分数で100より小さいものを考える。
x9<100 \frac{x}{9} < 100 を満たす正の整数xxを求める。
x<900x < 900なので、xxは1から899までの整数である。
しかし、既約分数なので、xxは9と互いに素である必要がある。
xxが9の倍数である場合、つまりx=9kx=9kkkは整数)のときは既約分数にならない。
x=9kx = 9kとなるのは、k=1,2,,99k=1, 2, \dots, 99のときである。
したがって、既約分数の分子は、x=1,2,,899x = 1, 2, \dots, 899から、9,18,27,,8919, 18, 27, \dots, 891を除いたものである。
まず、分母が9で分子が1から899までの分数の和を求める。
S1=19+29++8999=19(1+2++899)S_1 = \frac{1}{9} + \frac{2}{9} + \dots + \frac{899}{9} = \frac{1}{9}(1 + 2 + \dots + 899)
等差数列の和の公式を用いると、1+2++899=899(899+1)2=8999002=8994501 + 2 + \dots + 899 = \frac{899(899+1)}{2} = \frac{899 \cdot 900}{2} = 899 \cdot 450
よって、S1=19(899450)=89950=44950S_1 = \frac{1}{9}(899 \cdot 450) = 899 \cdot 50 = 44950
次に、分母が9で分子が9の倍数である分数の和を求める。
S2=99+189++8919=99(1+2++99)=1+2++99=99(99+1)2=991002=9950=4950S_2 = \frac{9}{9} + \frac{18}{9} + \dots + \frac{891}{9} = \frac{9}{9}(1 + 2 + \dots + 99) = 1 + 2 + \dots + 99 = \frac{99(99+1)}{2} = \frac{99 \cdot 100}{2} = 99 \cdot 50 = 4950
求める既約分数の和は、S1S2S_1 - S_2である。
S=S1S2=449504950=40000S = S_1 - S_2 = 44950 - 4950 = 40000
しかし、xxと9が互いに素である条件を満たすxxに対応する分数の和を直接求めることもできる。
xxと9が互いに素であるとは、xxが3の倍数でないことを意味する。
xxと9が互いに素な整数の個数は、1x91 \le x \le 9についてϕ(9)=9(113)=923=6\phi(9) = 9(1 - \frac{1}{3}) = 9 \cdot \frac{2}{3} = 6個である。
したがって、1x8991 \le x \le 899における、9と互いに素である整数の和を求める。
900=9×100900 = 9 \times 100であるから、900900までの既約分数の和を求めてから、9009=100\frac{900}{9} = 100を引けばよい。
nn以下の整数でnnと互いに素なものの和は、n2ϕ(n)\frac{n}{2} \phi(n)で表される。
求める和はk=199(9k89+9k79+9k59+9k49+9k29+9k19)\sum_{k=1}^{99}\left(\frac{9k-8}{9} + \frac{9k-7}{9} + \frac{9k-5}{9} + \frac{9k-4}{9} + \frac{9k-2}{9} + \frac{9k-1}{9}\right)
=k=19954k(8+7+5+4+2+1)9=k=19954k279=k=199(6k3)=6k=199k3k=1991= \sum_{k=1}^{99}\frac{54k - (8+7+5+4+2+1)}{9} = \sum_{k=1}^{99}\frac{54k - 27}{9} = \sum_{k=1}^{99} (6k-3) = 6\sum_{k=1}^{99} k - 3\sum_{k=1}^{99} 1
=6991002399=69950297=29700297=29403= 6\frac{99\cdot 100}{2} - 3\cdot 99 = 6\cdot 99 \cdot 50 - 297 = 29700 - 297 = 29403
上記の解き方が間違っている。もう一度考える。
分母が9の既約分数は、19,29,49,59,79,89,109,\frac{1}{9}, \frac{2}{9}, \frac{4}{9}, \frac{5}{9}, \frac{7}{9}, \frac{8}{9}, \frac{10}{9}, \dotsとなる。
100=9009100 = \frac{900}{9}なので、x9<9009\frac{x}{9} < \frac{900}{9}、つまりx<900x < 900
xxは9と互いに素な整数なので、xxは3の倍数ではない。
1x8991 \le x \le 899の範囲で、3の倍数でないものの個数は、8998993=899299=600899 - \lfloor\frac{899}{3}\rfloor = 899 - 299 = 600個である。
したがって、求める和はk=1299k9<100\sum_{k=1}^{299} \frac{k}{9} <100
x=3nx = 3nの場合を除いた和を計算する。
S=191k899k3nk=19(k=1899kn=12993n)=19(899900232993002)=19(8994503299150)=19(404550134550)=2700009=30000S = \frac{1}{9}\sum_{\substack{1 \le k \le 899 \\ k \neq 3n}} k = \frac{1}{9} (\sum_{k=1}^{899} k - \sum_{n=1}^{299} 3n) = \frac{1}{9}(\frac{899 \cdot 900}{2} - 3\frac{299 \cdot 300}{2}) = \frac{1}{9}(899 \cdot 450 - 3 \cdot 299 \cdot 150) = \frac{1}{9}(404550 - 134550) = \frac{270000}{9} = 30000
198999002392993002=19(899×450299×450)=6009450=60050=30000\frac{1}{9} \cdot \frac{899 \cdot 900}{2} - \frac{3}{9} \cdot \frac{299 \cdot 300}{2} = \frac{1}{9} (899 \times 450 - 299 \times 450) = \frac{600}{9} \cdot 450 = 600 \cdot 50 = 30000

3. 最終的な答え

30000

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