まず、分母が9の正の分数で100より小さいものを考える。
9x<100を満たす正の整数xを求める。 x<900なので、xは1から899までの整数である。 しかし、既約分数なので、xは9と互いに素である必要がある。 xが9の倍数である場合、つまりx=9k(kは整数)のときは既約分数にならない。 x=9kとなるのは、k=1,2,…,99のときである。 したがって、既約分数の分子は、x=1,2,…,899から、9,18,27,…,891を除いたものである。 まず、分母が9で分子が1から899までの分数の和を求める。
S1=91+92+⋯+9899=91(1+2+⋯+899) 等差数列の和の公式を用いると、1+2+⋯+899=2899(899+1)=2899⋅900=899⋅450 よって、S1=91(899⋅450)=899⋅50=44950 次に、分母が9で分子が9の倍数である分数の和を求める。
S2=99+918+⋯+9891=99(1+2+⋯+99)=1+2+⋯+99=299(99+1)=299⋅100=99⋅50=4950 求める既約分数の和は、S1−S2である。 S=S1−S2=44950−4950=40000 しかし、xと9が互いに素である条件を満たすxに対応する分数の和を直接求めることもできる。 xと9が互いに素であるとは、xが3の倍数でないことを意味する。 xと9が互いに素な整数の個数は、1≤x≤9についてϕ(9)=9(1−31)=9⋅32=6個である。 したがって、1≤x≤899における、9と互いに素である整数の和を求める。 900=9×100であるから、900までの既約分数の和を求めてから、9900=100を引けばよい。 n以下の整数でnと互いに素なものの和は、2nϕ(n)で表される。 求める和は∑k=199(99k−8+99k−7+99k−5+99k−4+99k−2+99k−1) =∑k=199954k−(8+7+5+4+2+1)=∑k=199954k−27=∑k=199(6k−3)=6∑k=199k−3∑k=1991 =6299⋅100−3⋅99=6⋅99⋅50−297=29700−297=29403 上記の解き方が間違っている。もう一度考える。
分母が9の既約分数は、91,92,94,95,97,98,910,…となる。 100=9900なので、9x<9900、つまりx<900 xは9と互いに素な整数なので、xは3の倍数ではない。 1≤x≤899の範囲で、3の倍数でないものの個数は、899−⌊3899⌋=899−299=600個である。 したがって、求める和は∑k=12999k<100 x=3nの場合を除いた和を計算する。 S=91∑1≤k≤899k=3nk=91(∑k=1899k−∑n=12993n)=91(2899⋅900−32299⋅300)=91(899⋅450−3⋅299⋅150)=91(404550−134550)=9270000=30000 91⋅2899⋅900−93⋅2299⋅300=91(899×450−299×450)=9600⋅450=600⋅50=30000