ベクトル $\vec{a} = (-1, 0, 1)$ と $\vec{b} = (3, -2, 1)$ が与えられている。$\vec{c} = \vec{a} + t\vec{b}$ とするとき、以下の問いに答える。 (1) $\vec{a} \cdot \vec{c}$ を $t$ で表せ。 (2) $\vec{a}$ と $\vec{c}$ のなす角が $\frac{\pi}{3}$ のとき、$t$ の値を求めよ。

1. 問題の内容

ベクトル $\vec{a} = (-1, 0, 1)$ と $\vec{b} = (3, -2, 1)$ が与えられている。$\vec{c} = \vec{a} + t\vec{b}$ とするとき、以下の問いに答える。

(1) $\vec{a} \cdot \vec{c}$ を $t$ で表せ。

(2) $\vec{a}$ と $\vec{c}$ のなす角が $\frac{\pi}{3}$ のとき、$t$ の値を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) $\vec{a} \cdot \vec{c}$ を $t$ で表す。

まず、$\vec{c}$ を計算する。

$\vec{c} = \vec{a} + t\vec{b} = (-1, 0, 1) + t(3, -2, 1) = (-1+3t, -2t, 1+t)$.

次に、$\vec{a} \cdot \vec{c}$ を計算する。

$\vec{a} \cdot \vec{c} = (-1, 0, 1) \cdot (-1+3t, -2t, 1+t) = (-1)(-1+3t) + (0)(-2t) + (1)(1+t) = 1 - 3t + 0 + 1 + t = 2 - 2t$.

(2) $\vec{a}$ と $\vec{c}$ のなす角が $\frac{\pi}{3}$ のとき、$t$ の値を求める。

$\vec{a}$ と $\vec{c}$ のなす角を $\theta$ とすると、

$\cos\theta = \frac{\vec{a} \cdot \vec{c}}{|\vec{a}| |\vec{c}|}$ が成り立つ。

$\theta = \frac{\pi}{3}$ なので、$\cos\frac{\pi}{3} = \frac{1}{2}$ である。

したがって、$\frac{\vec{a} \cdot \vec{c}}{|\vec{a}| |\vec{c}|} = \frac{1}{2}$.

まず、$|\vec{a}|$ を計算する。

$|\vec{a}| = \sqrt{(-1)^2 + 0^2 + 1^2} = \sqrt{1 + 0 + 1} = \sqrt{2}$.

次に、$|\vec{c}|$ を計算する。

$|\vec{c}| = \sqrt{(-1+3t)^2 + (-2t)^2 + (1+t)^2} = \sqrt{1 - 6t + 9t^2 + 4t^2 + 1 + 2t + t^2} = \sqrt{14t^2 - 4t + 2}$.

$\vec{a} \cdot \vec{c} = 2 - 2t$ を代入すると、

$\frac{2 - 2t}{\sqrt{2} \sqrt{14t^2 - 4t + 2}} = \frac{1}{2}$

両辺を2倍して、

$\frac{4 - 4t}{\sqrt{2} \sqrt{14t^2 - 4t + 2}} = 1$

両辺を $\sqrt{2} \sqrt{14t^2 - 4t + 2}$ 倍して、

$4 - 4t = \sqrt{2} \sqrt{14t^2 - 4t + 2} = \sqrt{28t^2 - 8t + 4}$

両辺を2乗して、

$(4 - 4t)^2 = 16 - 32t + 16t^2 = 28t^2 - 8t + 4$

$0 = 12t^2 + 24t - 12$

$t^2 + 2t - 1 = 0$

$t = \frac{-2 \pm \sqrt{2^2 - 4(1)(-1)}}{2} = \frac{-2 \pm \sqrt{4 + 4}}{2} = \frac{-2 \pm \sqrt{8}}{2} = \frac{-2 \pm 2\sqrt{2}}{2} = -1 \pm \sqrt{2}$.

$t = -1 + \sqrt{2}$ または $t = -1 - \sqrt{2}$.

$4 - 4t > 0$ である必要があるので、$t < 1$.

$t = -1 + \sqrt{2} \approx -1 + 1.414 = 0.414 < 1$ であり、$t = -1 - \sqrt{2} \approx -1 - 1.414 = -2.414 < 1$.

どちらの解も条件を満たすので、両方とも答えである。

3. 最終的な答え

(1) $\vec{a} \cdot \vec{c} = 2 - 2t$

(2) $t = -1 + \sqrt{2}, -1 - \sqrt{2}$