初項1, 公比2, 項数nの等比数列において、各項の和をS, 積をP, 逆数の和をTとするとき、等式 $S^n = P^2 T^n$ が成り立つことを証明する。

代数学等比数列数列証明
2025/5/16

1. 問題の内容

初項1, 公比2, 項数nの等比数列において、各項の和をS, 積をP, 逆数の和をTとするとき、等式 Sn=P2TnS^n = P^2 T^n が成り立つことを証明する。

2. 解き方の手順

まず、S, P, Tをそれぞれ求める。
S (和)は、等比数列の和の公式より、
S=1(2n1)21=2n1S = \frac{1(2^n - 1)}{2-1} = 2^n - 1
P (積)は、等比数列の積の公式は、各項を掛け合わせると
P=12222n1=20+1+2++(n1)P = 1 \cdot 2 \cdot 2^2 \cdots 2^{n-1} = 2^{0+1+2+\cdots+(n-1)}
指数の部分は、初項0、末項n-1、項数nの等差数列の和だから、n(n1)2\frac{n(n-1)}{2}となる。
したがって、P=2n(n1)2P = 2^{\frac{n(n-1)}{2}}
T (逆数の和)は、数列{12k1}\{\frac{1}{2^{k-1}}\}の初項から第n項までの和なので、
T=11+12+122++12n1T = \frac{1}{1} + \frac{1}{2} + \frac{1}{2^2} + \cdots + \frac{1}{2^{n-1}}
これは、初項1, 公比1/2, 項数nの等比数列の和なので、
T=1(1(12)n)112=112n12=2(112n)=222n=212n1=2n12n1T = \frac{1(1 - (\frac{1}{2})^n)}{1 - \frac{1}{2}} = \frac{1 - \frac{1}{2^n}}{\frac{1}{2}} = 2(1 - \frac{1}{2^n}) = 2 - \frac{2}{2^n} = 2 - \frac{1}{2^{n-1}} = \frac{2^n - 1}{2^{n-1}}
次に、与えられた等式Sn=P2TnS^n = P^2 T^nの右辺を計算する。
P2Tn=(2n(n1)2)2(2n12n1)n=2n(n1)(2n1)n2n(n1)=(2n1)nP^2 T^n = (2^{\frac{n(n-1)}{2}})^2 (\frac{2^n - 1}{2^{n-1}})^n = 2^{n(n-1)} \frac{(2^n - 1)^n}{2^{n(n-1)}} = (2^n - 1)^n
したがって、P2Tn=(2n1)n=SnP^2 T^n = (2^n - 1)^n = S^nが成り立つ。

3. 最終的な答え

Sn=P2TnS^n = P^2 T^n が成り立つ。

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