問1: $x$軸上を運動する質点の速度 $v(t) = e^{-t/2} \sin(2t)$ について、以下の問いに答える。 (i) $0 \le t \le 2\pi$ の範囲で $v(t)$ のグラフの概形を描く。 (ii) 加速度 $a(t)$ を求める。 (iii) 時刻 $t$ における位置 $x(t)$ を求める(ただし、$t=0$ のとき $x=0$)。 (iv) 時刻が経つにつれて、質点の位置がどのように振る舞うかを答える。 問2: 空気抵抗を受ける質量 $m$ の物体の落下運動について、以下の問いに答える。重力加速度の大きさを $g$ とし、鉛直上向きを $y$ 軸とする。 (i) 物体が満たす運動方程式を立てる。 (ii) $t=0$ で $v=v_0$ を満たす運動方程式の解が $v(t) = (v_0 - \frac{mg}{b}) e^{-\frac{b}{m}t} + \frac{mg}{b}$ となることを確かめる。 (iii) 十分時間が経過したとき、速度が一定の速度に漸近することを示し、終端速度を求める。
2025/5/23
1. 問題の内容
問1: 軸上を運動する質点の速度 について、以下の問いに答える。
(i) の範囲で のグラフの概形を描く。
(ii) 加速度 を求める。
(iii) 時刻 における位置 を求める(ただし、 のとき )。
(iv) 時刻が経つにつれて、質点の位置がどのように振る舞うかを答える。
問2: 空気抵抗を受ける質量 の物体の落下運動について、以下の問いに答える。重力加速度の大きさを とし、鉛直上向きを 軸とする。
(i) 物体が満たす運動方程式を立てる。
(ii) で を満たす運動方程式の解が となることを確かめる。
(iii) 十分時間が経過したとき、速度が一定の速度に漸近することを示し、終端速度を求める。
2. 解き方の手順
**問1**
(i) グラフの概形:
*
* は減衰関数なので、時間の経過とともに振幅が小さくなる。
* は周期 の振動関数。
* で
* となるのは、 すなわち (nは整数)のとき。 では、。
* はこれらの点で 軸と交わるが、と以外は極値をとる。
(ii) 加速度 :
加速度は速度の時間微分であるから、。
積の微分公式を用いる。
(iii) 位置 :
位置は速度の時間積分であるから、。
部分積分を2回行う。
初期条件 より、
したがって、
(iv) 時刻が経つにつれて:
で、 なので、。質点の位置は に漸近する。
**問2**
(i) 運動方程式:
鉛直上向きを 軸の正の向きとすると、重力は 、空気抵抗は (は速度)である。
したがって、運動方程式は
(ii) 解の確認:
与えられた解 を運動方程式に代入する。
まず、 を計算する。
これを運動方程式に代入する。
したがって、与えられた解は運動方程式を満たす。
また、 で となるので、初期条件も満たしている。
(iii) 終端速度:
十分時間が経過したとき、。このとき、。
したがって、
よって、終端速度は 。
3. 最終的な答え
**問1**
(i) グラフの概形:略(説明を参照)
(ii) 加速度:
(iii) 位置:
(iv) 質点の位置: に漸近する
**問2**
(i) 運動方程式:
(ii) 解の確認:略(説明を参照)
(iii) 終端速度: