アルゴンを $2000 \text{ cm}^3$ から $500 \text{ cm}^3$ まで圧縮しながら、同時に $300 \text{ K}$ から $400 \text{ K}$ まで加熱したときの、モルエントロピーの変化を計算する問題です。定積モル熱容量 $C_{V,m} = \frac{3}{2}R$ が与えられています。有効数字3桁で解答する必要があります。

応用数学熱力学エントロピー積分対数理想気体
2025/5/25

1. 問題の内容

アルゴンを 2000 cm32000 \text{ cm}^3 から 500 cm3500 \text{ cm}^3 まで圧縮しながら、同時に 300 K300 \text{ K} から 400 K400 \text{ K} まで加熱したときの、モルエントロピーの変化を計算する問題です。定積モル熱容量 CV,m=32RC_{V,m} = \frac{3}{2}R が与えられています。有効数字3桁で解答する必要があります。

2. 解き方の手順

モルエントロピーの変化 ΔSm\Delta S_m は、温度変化と体積変化の両方に依存します。可逆過程におけるエントロピー変化は、以下の式で表されます。
ΔSm=T1T2CV,mTdT+V1V2PTdV\Delta S_m = \int_{T_1}^{T_2} \frac{C_{V,m}}{T} dT + \int_{V_1}^{V_2} \frac{P}{T} dV
理想気体の場合、PV=RTPV=RT より PT=RV\frac{P}{T} = \frac{R}{V} なので、
ΔSm=T1T2CV,mTdT+V1V2RVdV\Delta S_m = \int_{T_1}^{T_2} \frac{C_{V,m}}{T} dT + \int_{V_1}^{V_2} \frac{R}{V} dV
CV,mC_{V,m} は定数なので積分から出すことができ、
ΔSm=CV,mT1T21TdT+RV1V21VdV\Delta S_m = C_{V,m} \int_{T_1}^{T_2} \frac{1}{T} dT + R \int_{V_1}^{V_2} \frac{1}{V} dV
ΔSm=CV,mlnT2T1+RlnV2V1\Delta S_m = C_{V,m} \ln \frac{T_2}{T_1} + R \ln \frac{V_2}{V_1}
問題で与えられた CV,m=32RC_{V,m} = \frac{3}{2}R を代入すると、
ΔSm=32RlnT2T1+RlnV2V1\Delta S_m = \frac{3}{2}R \ln \frac{T_2}{T_1} + R \ln \frac{V_2}{V_1}
R=8.314 J/(mol K)R = 8.314 \text{ J/(mol K)}T1=300 KT_1 = 300 \text{ K}T2=400 KT_2 = 400 \text{ K}V1=2000 cm3V_1 = 2000 \text{ cm}^3V2=500 cm3V_2 = 500 \text{ cm}^3 を代入します。
ΔSm=32×8.314×ln400300+8.314×ln5002000\Delta S_m = \frac{3}{2} \times 8.314 \times \ln \frac{400}{300} + 8.314 \times \ln \frac{500}{2000}
ΔSm=32×8.314×ln43+8.314×ln14\Delta S_m = \frac{3}{2} \times 8.314 \times \ln \frac{4}{3} + 8.314 \times \ln \frac{1}{4}
ΔSm=12.471×ln43+8.314×ln14\Delta S_m = 12.471 \times \ln \frac{4}{3} + 8.314 \times \ln \frac{1}{4}
ΔSm=12.471×0.28768+8.314×(1.38629)\Delta S_m = 12.471 \times 0.28768 + 8.314 \times (-1.38629)
ΔSm=3.5882711.52573\Delta S_m = 3.58827 - 11.52573
ΔSm=7.93746 J/(mol K)\Delta S_m = -7.93746 \text{ J/(mol K)}
有効数字3桁で表すと、ΔSm=7.94 J/(mol K)\Delta S_m = -7.94 \text{ J/(mol K)}

3. 最終的な答え

7.94 J/(mol K)-7.94 \text{ J/(mol K)}

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