問題は斜面上を運動する物体の運動に関するものです。 (1) 質量 $m$ の物体が、初速度 $V$ で斜面を登り、静止するまでに斜面上を $x$ 滑ったときに、摩擦によって失われた力学的エネルギーを求めます。斜面の傾斜は $3:4:5$ の比で与えられており、動摩擦係数は $1/4$ です。 (2) 物体が静止したときの高さを求めます。

応用数学力学エネルギー保存摩擦斜面運動
2025/6/26

1. 問題の内容

問題は斜面上を運動する物体の運動に関するものです。
(1) 質量 mm の物体が、初速度 VV で斜面を登り、静止するまでに斜面上を xx 滑ったときに、摩擦によって失われた力学的エネルギーを求めます。斜面の傾斜は 3:4:53:4:5 の比で与えられており、動摩擦係数は 1/41/4 です。
(2) 物体が静止したときの高さを求めます。

2. 解き方の手順

(1)
摩擦力は f=μNf = \mu N で与えられます。ここで μ\mu は動摩擦係数で 1/41/4NN は垂直抗力です。斜面の傾斜が 3:4:53:4:5 なので、重力 mgmg の斜面に垂直な方向の成分は mgcosθ=mg×45mg \cos\theta = mg \times \frac{4}{5} です。したがって、垂直抗力 N=45mgN = \frac{4}{5}mg となります。
摩擦力 fff=14×45mg=15mgf = \frac{1}{4} \times \frac{4}{5} mg = \frac{1}{5} mg となります。
摩擦によって失われた力学的エネルギー EE は、摩擦力 ff が物体にした仕事の絶対値に等しいので、E=fx=15mgxE = fx = \frac{1}{5}mgx となります。
エネルギー保存則より、
12mV2=35mgx+15mgx=45mgx\frac{1}{2}mV^2 = \frac{3}{5}mgx + \frac{1}{5}mgx = \frac{4}{5}mgx
(2)
物体の運動エネルギーの変化は、重力による位置エネルギーの変化と摩擦によるエネルギー損失に等しい。
12mV2=mgh+15mgx\frac{1}{2}mV^2 = mgh + \frac{1}{5} mgx
斜面を滑る距離 xx と高さ hh の関係は、h=35xh = \frac{3}{5}x である。
12mV2=mg35x+15mgx\frac{1}{2}mV^2 = mg\frac{3}{5}x + \frac{1}{5} mgx
12mV2=45mgx\frac{1}{2}mV^2 = \frac{4}{5}mgx
x=58V2gx = \frac{5}{8} \frac{V^2}{g}
求める高さ hh
h=35x=35×58V2g=38V2gh = \frac{3}{5}x = \frac{3}{5} \times \frac{5}{8} \frac{V^2}{g} = \frac{3}{8} \frac{V^2}{g}

3. 最終的な答え

(1) 摩擦で失われた力学的エネルギー: 110mV2\frac{1}{10} m V^2
(2) 物体が静止した高さ: 38V2g\frac{3}{8} \frac{V^2}{g}

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