ある温度で、2.0×10^5 Pa, 100 mLのメタンCH4と、8.0×10^5 Pa, 200 mLの酸素O2がある。 (1) 500 mLの真空容器にこのメタンと酸素を入れ、十分長い時間、初めと同じ温度に保った。メタンの分圧、酸素の分圧、混合気体の全圧はそれぞれ何Paか。 (2) (1)の混合気体に点火してメタンを完全燃焼させた後、前と同じ温度にもどしたときの容器内の圧力は何Paになるか。ただし、生じた水の体積と蒸気圧は無視できるものとする。

応用数学気体ボイルの法則ドルトンの分圧の法則化学反応分圧
2025/6/26

1. 問題の内容

ある温度で、2.0×10^5 Pa, 100 mLのメタンCH4と、8.0×10^5 Pa, 200 mLの酸素O2がある。
(1) 500 mLの真空容器にこのメタンと酸素を入れ、十分長い時間、初めと同じ温度に保った。メタンの分圧、酸素の分圧、混合気体の全圧はそれぞれ何Paか。
(2) (1)の混合気体に点火してメタンを完全燃焼させた後、前と同じ温度にもどしたときの容器内の圧力は何Paになるか。ただし、生じた水の体積と蒸気圧は無視できるものとする。

2. 解き方の手順

(1)
ボイルの法則 P1V1=P2V2P_1V_1 = P_2V_2 を用いる。
メタンについて:
P1=2.0×105PaP_1 = 2.0 \times 10^5 Pa, V1=100mLV_1 = 100 mL, V2=500mLV_2 = 500 mL
P2=P1V1V2=2.0×105Pa×100mL500mL=0.4×105PaP_2 = \frac{P_1V_1}{V_2} = \frac{2.0 \times 10^5 Pa \times 100 mL}{500 mL} = 0.4 \times 10^5 Pa
酸素について:
P1=8.0×105PaP_1 = 8.0 \times 10^5 Pa, V1=200mLV_1 = 200 mL, V2=500mLV_2 = 500 mL
P2=P1V1V2=8.0×105Pa×200mL500mL=3.2×105PaP_2 = \frac{P_1V_1}{V_2} = \frac{8.0 \times 10^5 Pa \times 200 mL}{500 mL} = 3.2 \times 10^5 Pa
混合気体の全圧は、各気体の分圧の和である(ドルトンの分圧の法則)。
Ptotal=PCH4+PO2=0.4×105Pa+3.2×105Pa=3.6×105PaP_{total} = P_{CH_4} + P_{O_2} = 0.4 \times 10^5 Pa + 3.2 \times 10^5 Pa = 3.6 \times 10^5 Pa
(2)
メタンの燃焼反応式は次の通り。
CH4+2O2CO2+2H2OCH_4 + 2O_2 \rightarrow CO_2 + 2H_2O
メタンの分圧は0.4×105Pa0.4 \times 10^5 Pa, 酸素の分圧は3.2×105Pa3.2 \times 10^5 Pa
メタン1molに対して酸素が2mol必要なので、メタンが完全に燃焼するには酸素が0.4×105Pa×2=0.8×105Pa0.4 \times 10^5 Pa \times 2 = 0.8 \times 10^5 Paだけ必要になる。
酸素は3.2×105Pa3.2 \times 10^5 Paあるので、酸素が余る。余る酸素の分圧は、3.2×105Pa0.8×105Pa=2.4×105Pa3.2 \times 10^5 Pa - 0.8 \times 10^5 Pa = 2.4 \times 10^5 Pa
メタンの燃焼によって生成する二酸化炭素の分圧は、反応したメタンの分圧と等しく、0.4×105Pa0.4 \times 10^5 Pa
よって、燃焼後の圧力は、余った酸素と二酸化炭素の分圧の和となる。
Ptotal=PO2+PCO2=2.4×105Pa+0.4×105Pa=2.8×105PaP_{total} = P_{O_2} + P_{CO_2} = 2.4 \times 10^5 Pa + 0.4 \times 10^5 Pa = 2.8 \times 10^5 Pa

3. 最終的な答え

(1) メタンの分圧: 0.4×105Pa0.4 \times 10^5 Pa, 酸素の分圧: 3.2×105Pa3.2 \times 10^5 Pa, 混合気体の全圧: 3.6×105Pa3.6 \times 10^5 Pa
(2) 2.8×105Pa2.8 \times 10^5 Pa

「応用数学」の関連問題

グラフはR国の貿易相手国の推移を示しており、2006年の対発展途上国の貿易額をXとおいたとき、同年のR国の貿易額全体を表す式を選ぶ問題です。

割合貿易額パーセント計算
2025/6/26

1993年の半導体素子と集積回路の合計生産額の前年比増加率が5%であるとき、前年(1992年)の半導体素子と集積回路の合計生産額はいくらかを概算で求める問題です。

割合計算経済
2025/6/26

グラフは業種別電力需要伸び率の推移を示しており、9月の鉄鋼の電力需要量を $Y$ とおいたとき、前年9月の同需要量をどのように表せるか、選択肢の中から最も近いものを選ぶ問題です。グラフから9月の鉄鋼の...

グラフ割合計算
2025/6/26

表のデータから、折り込み・DM売上高の2008年から2009年の伸び率を計算し、その伸び率が2009年から2010年も同じだと仮定した場合の2010年の折り込み・DM売上高を予測し、最も近いものを選択...

割合成長率予測データ分析
2025/6/26

表に示された各国の1999年と2009年の国内総生産(億ドル)のデータを用いて、1999年から2009年の10年間で国内総生産の成長率が最も大きい国を選択肢の中から選ぶ問題です。

成長率経済統計計算
2025/6/26

グラフから、1990年の輸出額と輸入額の差を1としたとき、2015年の輸出額と輸入額の差はおよそいくつになるか、最も近いものを選択肢から選ぶ問題です。

グラフ比率データ分析
2025/6/26

Aさんの運動の前後で、1分間あたりに送り出される酸素量の違いを求める問題です。運動前は85回拍動し、1回の拍動で65 cm³の血液を送り出し、血液100 cm³あたりに20 cm³の酸素が含まれます。...

計算割合数量医学
2025/6/26

ある人の運動前後の心臓の拍動数、1回あたりの拍動で送り出される血液量、血液100 cm³あたりの酸素量が与えられています。運動の前後で、1分間あたりに送り出される酸素量の違いを求める問題です。

計算数量計算割合
2025/6/26

ある人の運動前後の心臓拍動数に関する問題です。肺から心臓へ流れる血液100 cm³あたりに20 cm³の酸素が含まれ、1回の拍動で運動前には65 cm³、運動後には95 cm³の血液が全身に送り出され...

比率計算文章問題
2025/6/26

与えられた微分方程式を解く問題です。 微分方程式は以下の通りです。 $R\frac{dQ}{dt} + L\frac{d^2Q}{dt^2} + \frac{Q}{C} = V_0 \cos(\ome...

微分方程式RLC回路電気回路線形微分方程式特殊解
2025/6/26