* **問1**: 質量50kgの人がエレベータ内で体重を測る問題。エレベータが下降または上昇しているときの台ばかりの目盛りを求める。重力加速度は9.8 m/s^2。 * **問2**: 静止していた電車が動き出したとき、天井から吊るされた振り子の糸が鉛直方向と10°の角度をなして静止していた。このときの電車の加速度の大きさを求める。重力加速度は9.8 m/s^2、tan 10° = 0.18。 * **問3**: 一定加速度 $a_0$ で水平な直線上を走る列車内で、天井から質量 $m$ のおもりをつけた長さ $\ell$ の糸を吊るすとき、糸の傾きの角と張力を求める。また、このおもりを微小振動させたときの振動の周期を求める。 * **問4**: 回転座標系で現れるコリオリの力の方向が、速度方向と垂直であることを示す。

応用数学力学ニュートン力学慣性力コリオリの力振り子加速度
2025/6/26

1. 問題の内容

* **問1**: 質量50kgの人がエレベータ内で体重を測る問題。エレベータが下降または上昇しているときの台ばかりの目盛りを求める。重力加速度は9.8 m/s^2。
* **問2**: 静止していた電車が動き出したとき、天井から吊るされた振り子の糸が鉛直方向と10°の角度をなして静止していた。このときの電車の加速度の大きさを求める。重力加速度は9.8 m/s^2、tan 10° = 0.18。
* **問3**: 一定加速度 a0a_0 で水平な直線上を走る列車内で、天井から質量 mm のおもりをつけた長さ \ell の糸を吊るすとき、糸の傾きの角と張力を求める。また、このおもりを微小振動させたときの振動の周期を求める。
* **問4**: 回転座標系で現れるコリオリの力の方向が、速度方向と垂直であることを示す。

2. 解き方の手順

* **問1**:
(i) エレベータが下降している場合、見かけの重力加速度は gag - a となる。ここで、g=9.8 m/s2g = 9.8 \ m/s^2a=2.5 m/s2a = 2.5 \ m/s^2。台ばかりの目盛りは、m(ga)m(g - a)gg で割ったものとなる。
(ii) エレベータが上昇している場合、見かけの重力加速度は g+ag + a となる。台ばかりの目盛りは、m(g+a)m(g + a)gg で割ったものとなる。
* **問2**:
振り子には重力 mgmg と張力 TT が働く。電車内の観測者から見ると、水平方向に慣性力 mama が働く。糸が鉛直方向と10°の角度をなして静止しているとき、水平方向と鉛直方向の力のつり合いが成り立つ。tan 10° = 0.18 を用いて加速度 aa を求める。
水平方向: Tsin10=maT \sin 10^\circ = ma
鉛直方向: Tcos10=mgT \cos 10^\circ = mg
tan10=ag\tan 10^\circ = \frac{a}{g}
a=gtan10a = g \tan 10^\circ
* **問3**:
糸の傾きの角を θ\theta とする。列車内の観測者から見ると、おもりには重力 mgmg と水平方向に慣性力 ma0ma_0 が働く。これらの合力と糸の張力 TT が釣り合っている。
tanθ=ma0mg=a0g\tan \theta = \frac{ma_0}{mg} = \frac{a_0}{g}
θ=arctana0g\theta = \arctan \frac{a_0}{g}
T=(mg)2+(ma0)2=mg2+a02T = \sqrt{(mg)^2 + (ma_0)^2} = m\sqrt{g^2 + a_0^2}
微小振動の周期は、有効重力加速度 geff=g2+a02g_{eff} = \sqrt{g^2 + a_0^2}を用いて、 T=2πgeffT = 2\pi \sqrt{\frac{\ell}{g_{eff}}} となる。
* **問4**:
コリオリの力は F=2m(ω×v)F = -2m(\omega \times v) で与えられる。ここで、ω\omega は回転角速度ベクトル、vv は速度ベクトル。外積 ω×v\omega \times v の方向は、ω\omegavv の両方に垂直な方向となる。したがって、コリオリの力の方向は速度方向 vv に垂直となる。

3. 最終的な答え

* **問1**:
(i) エレベータ下降時: 50×(9.82.5)/9.8=37.24 kg50 \times (9.8 - 2.5) / 9.8 = 37.24 \ kg. よって37.2 kg
(ii) エレベータ上昇時: 50×(9.8+2.5)/9.8=62.76 kg50 \times (9.8 + 2.5) / 9.8 = 62.76 \ kg. よって62.8 kg
* **問2**:
a=9.8×0.18=1.764 m/s2a = 9.8 \times 0.18 = 1.764 \ m/s^2
* **問3**:
糸の傾きの角: θ=arctana0g\theta = \arctan \frac{a_0}{g}
糸の張力: T=mg2+a02T = m\sqrt{g^2 + a_0^2}
微小振動の周期: T=2πg2+a02T = 2\pi \sqrt{\frac{\ell}{\sqrt{g^2 + a_0^2}}}
* **問4**:
コリオリの力の方向は、速度方向と垂直である。(証明は上記参照)

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