与えられたマクロ経済モデルにおいて、総需要曲線(AD曲線)を求め、物価水準 $P=3$ のときの実質GDP ($Y$) を求める問題です。モデルは以下の式で表されます。 * $Y = C + I + G$ * $C = 10 + 0.7Y$ * $I = 60 - 50r$ * $G = 32$ * $M/P = L$ * $L = 87 + 0.2Y - 50i$ * $M = 150$ * $\pi^e = 0.1$ ここで、$r$ は実質金利、$i$ は名目金利、$\pi^e$ は期待インフレ率です。

1. 問題の内容

与えられたマクロ経済モデルにおいて、総需要曲線(AD曲線)を求め、物価水準 $P=3$ のときの実質GDP ($Y$) を求める問題です。モデルは以下の式で表されます。

* $Y = C + I + G$

* $C = 10 + 0.7Y$

* $I = 60 - 50r$

* $G = 32$

* $M/P = L$

* $L = 87 + 0.2Y - 50i$

* $M = 150$

* $\pi^e = 0.1$

ここで、$r$ は実質金利、$i$ は名目金利、$\pi^e$ は期待インフレ率です。

2. 解き方の手順

(1) 総需要曲線(AD曲線)を求める

まず、名目金利 $i$ と実質金利 $r$ の関係式を使います。フィッシャー方程式によれば、$i = r + \pi^e$ です。したがって、$r = i - \pi^e$ となります。ここで、$\pi^e = 0.1$ であるので、$r = i - 0.1$ となります。

次に、財市場の均衡条件 $Y = C + I + G$ に各変数の式を代入します。

$Y = (10 + 0.7Y) + (60 - 50r) + 32$

$Y = 10 + 0.7Y + 60 - 50(i - 0.1) + 32$

$Y = 102 + 0.7Y - 50i + 5$

$0.3Y = 107 - 50i$

$Y = \frac{107 - 50i}{0.3} = \frac{1070 - 500i}{3}$ (1)

次に、貨幣市場の均衡条件 $M/P = L$ に各変数の式を代入します。

$\frac{150}{P} = 87 + 0.2Y - 50i$

$50i = 87 + 0.2Y - \frac{150}{P}$

$i = \frac{87}{50} + \frac{0.2}{50}Y - \frac{150}{50P}$

$i = 1.74 + 0.004Y - \frac{3}{P}$ (2)

(1)式と(2)式から、$i$ を消去し、$Y$ と $P$ の関係式を求めます。 (2)式を(1)式に代入すると、

$Y = \frac{1070 - 500(1.74 + 0.004Y - \frac{3}{P})}{3}$

$3Y = 1070 - 870 - 2Y + \frac{1500}{P}$

$5Y = 200 + \frac{1500}{P}$

$Y = 40 + \frac{300}{P}$

これがAD曲線です。

(2) $P = 3$ のときの $Y$ を求める

AD曲線に $P = 3$ を代入します。

$Y = 40 + \frac{300}{3}$

$Y = 40 + 100$

$Y = 140$

3. 最終的な答え

AD曲線は $Y = 40 + \frac{300}{P}$ です。

$P=3$ のときの実質GDPは $Y = 140$ です。