3次式 $f(x) = x^3 + ax^2 + bx + c$ があり、その係数 $a, b, c$ は実数である。この $f(x)$ が以下の2つの条件を満たすときの、$a, b, c$ の組を全て求める。 (A) $f(x)$ は $x^2 + 2x - 1$ で割り切れる。 (B) 方程式 $f(x) = 0$ は3つの相異なる実数解をもち、それらは等差数列をなす。

代数学多項式因数定理解の公式等差数列三次方程式
2025/6/30

1. 問題の内容

3次式 f(x)=x3+ax2+bx+cf(x) = x^3 + ax^2 + bx + c があり、その係数 a,b,ca, b, c は実数である。この f(x)f(x) が以下の2つの条件を満たすときの、a,b,ca, b, c の組を全て求める。
(A) f(x)f(x)x2+2x1x^2 + 2x - 1 で割り切れる。
(B) 方程式 f(x)=0f(x) = 0 は3つの相異なる実数解をもち、それらは等差数列をなす。

2. 解き方の手順

(A) の条件より、f(x)f(x)x2+2x1x^2 + 2x - 1 で割り切れるので、ある実数 kk を用いて、
f(x)=(x2+2x1)(x+k)f(x) = (x^2 + 2x - 1)(x + k)
と表せる。
これを展開すると、
f(x)=x3+(k+2)x2+(2k1)xkf(x) = x^3 + (k+2)x^2 + (2k-1)x - k
したがって、x3+ax2+bx+c=x3+(k+2)x2+(2k1)xkx^3 + ax^2 + bx + c = x^3 + (k+2)x^2 + (2k-1)x - k より、
a=k+2a = k+2, b=2k1b = 2k-1, c=kc = -k
となる。
(B) の条件より、f(x)=0f(x) = 0 は相異なる3つの実数解を持ち、それらは等差数列をなす。
f(x)=(x2+2x1)(x+k)=0f(x) = (x^2 + 2x - 1)(x + k) = 0
x2+2x1=0x^2 + 2x - 1 = 0 の解は x=2±4+42=2±222=1±2x = \frac{-2 \pm \sqrt{4+4}}{2} = \frac{-2 \pm 2\sqrt{2}}{2} = -1 \pm \sqrt{2}
つまり、x=1+2x = -1+\sqrt{2}x=12x = -1-\sqrt{2}
また、x+k=0x + k = 0 より、x=kx = -k
f(x)=0f(x) = 0 は相異なる3つの実数解を持つので、k1+2-k \neq -1+\sqrt{2} かつ k12-k \neq -1-\sqrt{2} である必要がある。
3つの解が等差数列をなすので、並び方は (12,k,1+2)(-1-\sqrt{2}, -k, -1+\sqrt{2}) もしくは (1+2,k,12)(-1+\sqrt{2}, -k, -1-\sqrt{2})
どちらの場合でも、等差中項の性質より、
2(k)=(12)+(1+2)2(-k) = (-1-\sqrt{2}) + (-1+\sqrt{2})
2k=2-2k = -2
k=1k = 1
k=1k=1k1+2-k \neq -1+\sqrt{2} かつ k12-k \neq -1-\sqrt{2} を満たす。
したがって、a=k+2=1+2=3a = k+2 = 1+2 = 3, b=2k1=2(1)1=1b = 2k-1 = 2(1)-1 = 1, c=k=1c = -k = -1

3. 最終的な答え

(a,b,c)=(3,1,1)(a, b, c) = (3, 1, -1)

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