実数 $x$ について、命題 A: 「$x^2 > 1$ または $x^3 > 0$ ならば $x > 1$」 を考える。 (1) 命題 A の対偶を求める。 (2) 命題 A が偽であることを示す反例となる $x$ の値を求める。

代数学命題対偶論理不等式
2025/7/1

1. 問題の内容

実数 xx について、命題 A: 「x2>1x^2 > 1 または x3>0x^3 > 0 ならば x>1x > 1」 を考える。
(1) 命題 A の対偶を求める。
(2) 命題 A が偽であることを示す反例となる xx の値を求める。

2. 解き方の手順

(1)
命題「pp ならば qq」の対偶は、「q\overline{q} ならば p\overline{p}」である。
したがって、命題 A の対偶は、「x1x \le 1 ならば x21x^2 \le 1 かつ x30x^3 \le 0」となる。
したがって、①にはカ、②にはエが入る。
(2)
命題 A: 「x2>1x^2 > 1 または x3>0x^3 > 0 ならば x>1x > 1」が偽であるということは、x2>1x^2 > 1 または x3>0x^3 > 0 であるにもかかわらず、x1x \le 1 となる xx が存在することである。
ア)x=12x = -\frac{1}{2} のとき、x2=14<1x^2 = \frac{1}{4} < 1 かつ x3=18<0x^3 = -\frac{1}{8} < 0 なので、x2>1x^2 > 1 または x3>0x^3 > 0 を満たさない。
イ)x=0x = 0 のとき、x2=0<1x^2 = 0 < 1 かつ x3=0x^3 = 0 なので、x2>1x^2 > 1 または x3>0x^3 > 0 を満たさない。
ウ)x=12x = \frac{1}{2} のとき、x2=14<1x^2 = \frac{1}{4} < 1 かつ x3=18>0x^3 = \frac{1}{8} > 0 なので、x2>1x^2 > 1 または x3>0x^3 > 0 を満たす。また、x=12<1x = \frac{1}{2} < 1 なので、x1x \le 1 も満たす。したがって、反例となる。
エ)x=32x = \frac{3}{2} のとき、x2=94>1x^2 = \frac{9}{4} > 1 かつ x3=278>0x^3 = \frac{27}{8} > 0 なので、x2>1x^2 > 1 または x3>0x^3 > 0 を満たす。また、x=32>1x = \frac{3}{2} > 1 なので、x>1x > 1 を満たす。
オ)x=2x = 2 のとき、x2=4>1x^2 = 4 > 1 かつ x3=8>0x^3 = 8 > 0 なので、x2>1x^2 > 1 または x3>0x^3 > 0 を満たす。また、x=2>1x = 2 > 1 なので、x>1x > 1 を満たす。
したがって、反例となるのは、x=12x = \frac{1}{2}である。

3. 最終的な答え

(1) ①:カ、②:エ
(2) ウ

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