リレー競技において、AさんはBさんにバトンパスをする。Aさんは秒速10mで走っており、Bさんが走り出したとき、AさんはBさんのスタート位置より15m手前を通過した。Bさんが走り出してから$x$秒間に進む距離を$y$mとすると、$0 \le x \le 3.5$では、$y$は$x$の2乗に比例し、そのグラフが与えられている。バトンパスが許されている範囲は、Bさんのスタート位置から20mまでである。このバトンパスは成功するかどうかを判断する。

応用数学二次関数運動方程式不等式最適化
2025/3/31

1. 問題の内容

リレー競技において、AさんはBさんにバトンパスをする。Aさんは秒速10mで走っており、Bさんが走り出したとき、AさんはBさんのスタート位置より15m手前を通過した。Bさんが走り出してからxx秒間に進む距離をyymとすると、0x3.50 \le x \le 3.5では、yyxxの2乗に比例し、そのグラフが与えられている。バトンパスが許されている範囲は、Bさんのスタート位置から20mまでである。このバトンパスは成功するかどうかを判断する。

2. 解き方の手順

まず、yyxxの2乗に比例することから、y=ax2y = ax^2の形である。グラフから、x=2x = 2のとき、y=8y = 8となることが読み取れるので、これを代入して、aaを求める。
8=a22 8 = a \cdot 2^2
8=4a 8 = 4a
a=2 a = 2
よって、y=2x2y = 2x^2となる。
次に、バトンパスが成功するための条件を考える。バトンパスが許される範囲は、Bさんのスタート位置から20mまでである。つまり、y20y \le 20である必要がある。
Aさんは秒速10mで走っているので、Bさんが走り出してからxx秒後には10x10xm進む。AさんがBさんのスタート位置から15m手前を通過したとき、Bさんが走り出したので、xx秒後のAさんの位置は、Bさんのスタート位置から、10x1510x - 15mの位置になる。
バトンパスが成功するためには、AさんとBさんの位置が一致する必要がある。つまり、10x15=y10x - 15 = yとなるxxが存在し、かつy20y \le 20となる必要がある。
y=2x2y = 2x^2を代入すると、10x15=2x210x - 15 = 2x^2となる。これを解くと、
2x210x+15=0 2x^2 - 10x + 15 = 0
判別式D=(10)24215=100120=20<0D = (-10)^2 - 4 \cdot 2 \cdot 15 = 100 - 120 = -20 < 0であるため、この2次方程式は実数解を持たない。つまり、AさんとBさんの位置が一致することはない。
しかし、y20y \le 20の範囲でバトンパスが可能かどうかを考える。
y=20y = 20となるxxを求めると、
20=2x220 = 2x^2より、x2=10x^2 = 10x=103.16x = \sqrt{10} \approx 3.16となる。
x=10x = \sqrt{10}秒後のAさんの位置は、101015103.1615=31.615=16.610\sqrt{10} - 15 \approx 10 \cdot 3.16 - 15 = 31.6 - 15 = 16.6mとなる。これは20m以内なので、バトンパスが可能な範囲内である。
しかし、AさんとBさんが完全に同じ位置になることはない。問題文に「バトンパスが許されている範囲は、Bさんのスタート位置から20mまでであるとすると」とあるので、AさんがBさんのスタート位置から20m以内にいる間にBさんがバトンを受け取れる位置まで加速できるかどうかを判断する必要がある。
y=2x2y=2x^2なので、x=0x=0のときy=0y=0, x=1x=1のときy=2y=2, x=2x=2のときy=8y=8, x=3x=3のときy=18y=18, x=3.5x=3.5のときy=24.5y=24.5となる。x=3.5x=3.5では、yyが20を超えてしまうので、範囲外となる。
グラフから、AさんとBさんの距離が近くなるように、xxを調整する必要がある。しかし、2次方程式が実数解を持たない以上、常に一定の距離があるため、バトンパスは難しい。
しかし、バトンパスが「成功するかどうか」を聞いているので、AさんがBさんのスタート位置から20m以内に近づく可能性があるなら、バトンパスは可能と判断できる。

3. 最終的な答え

バトンパスは成功する。

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