a, x, y は実数、n は自然数とする。次の(1)~(4)のそれぞれの文について、条件が成り立つための必要条件、十分条件、必要十分条件、またはどれでもないかを答える。選択肢は以下の通り。 ① 必要十分条件 ② 必要条件 ③ 十分条件 ④ どれでもない (1) $x=y=2$ は $2x-y=2y-x=2$ であるための？ (2) $a>1$ は $a>0$ であるための？ (3) $x=-2$ は $x^2=4$ であるための？ (4) $n$ が $3$ の倍数であることは $n=9$ であるための？

1. 問題の内容

a, x, y は実数、n は自然数とする。次の(1)~(4)のそれぞれの文について、条件が成り立つための必要条件、十分条件、必要十分条件、またはどれでもないかを答える。選択肢は以下の通り。

① 必要十分条件

② 必要条件

③ 十分条件

④ どれでもない

(1) $x=y=2$ は $2x-y=2y-x=2$ であるための？

(2) $a>1$ は $a>0$ であるための？

(3) $x=-2$ は $x^2=4$ であるための？

(4) $n$ が $3$ の倍数であることは $n=9$ であるための？

2. 解き方の手順

(1)

$x=y=2$ のとき、$2x-y=2(2)-2=2$ であり、$2y-x=2(2)-2=2$ なので、$2x-y=2y-x=2$ が成り立つ。

$2x-y=2y-x=2$ のとき、$2x-y=2$ かつ $2y-x=2$ が成り立つ。この2式を足すと $x+y=4$ となる。$y=4-x$ を $2x-y=2$ に代入すると、$2x-(4-x)=2$ より $3x=6$ なので $x=2$。すると $y=4-x=4-2=2$ となり、$x=y=2$ が成り立つ。

したがって、$x=y=2$ は $2x-y=2y-x=2$ であるための必要十分条件である。

(2)

$a>1$ ならば $a>0$ は明らかに成り立つ。したがって、$a>1$ は $a>0$ であるための十分条件である。

しかし、$a>0$ でも $a=0.5$ のように $a>1$ が成り立たない場合があるので、$a>1$ は $a>0$ であるための必要条件ではない。

したがって、$a>1$ は $a>0$ であるための十分条件である。

(3)

$x=-2$ ならば $x^2=(-2)^2=4$ なので、$x^2=4$ が成り立つ。したがって、$x=-2$ は $x^2=4$ であるための十分条件である。

しかし、$x^2=4$ ならば $x=2$ または $x=-2$ なので、$x=-2$ であるとは限らない。したがって、$x=-2$ は $x^2=4$ であるための必要条件ではない。

したがって、$x=-2$ は $x^2=4$ であるための十分条件である。

(4)

$n$ が $3$ の倍数であるとき、$n=3k$（$k$ は整数）と表せる。$n=9$ であれば、$n=3(3)$ と表せるので、$n$ は $3$ の倍数である。したがって、$n=9$ は $n$ が $3$ の倍数であるための十分条件である。

$n$ が $3$ の倍数であっても、$n=3$ や $n=6$ のように $n=9$ とは限らない。したがって、$n=9$ は $n$ が $3$ の倍数であるための必要条件ではない。

$n$ が $3$ の倍数であることは、$n=9$ であるための必要条件である。

3. 最終的な答え

(1) ①

(2) ③

(3) ③

(4) ②