ある集団において10%の人がウイルスXに感染している。試薬Sは、感染者が80%の確率で正しく陽性と判定し、非感染者が5%の確率で誤って陽性と判定する。 (1) ある人が試薬Sで陽性と判定される確率を求める。 (2) 試薬Sで陽性と判定された人が、実際には感染していない確率を求める。

確率論・統計学確率ベイズの定理条件付き確率
2025/7/29

1. 問題の内容

ある集団において10%の人がウイルスXに感染している。試薬Sは、感染者が80%の確率で正しく陽性と判定し、非感染者が5%の確率で誤って陽性と判定する。
(1) ある人が試薬Sで陽性と判定される確率を求める。
(2) 試薬Sで陽性と判定された人が、実際には感染していない確率を求める。

2. 解き方の手順

(1) 試薬Sで陽性と判定される確率は、感染者が正しく陽性と判定される確率と、非感染者が誤って陽性と判定される確率の和で計算できる。
まず、集団からランダムに1人を選んだ時、その人が感染している確率は0.1、感染していない確率は0.9である。
感染者が陽性と判定される確率は、0.1×0.8=0.080.1 \times 0.8 = 0.08
非感染者が陽性と判定される確率は、0.9×0.05=0.0450.9 \times 0.05 = 0.045
したがって、ある人が陽性と判定される確率は、0.08+0.045=0.1250.08 + 0.045 = 0.125
(2) ベイズの定理を用いて、陽性と判定された人が実際には感染していない確率を求める。
陽性と判定された人が感染していない確率は、P(非感染陽性)=P(陽性非感染)×P(非感染)P(陽性)P(\text{非感染}|\text{陽性}) = \frac{P(\text{陽性}|\text{非感染}) \times P(\text{非感染})}{P(\text{陽性})}
P(陽性非感染)=0.05P(\text{陽性}|\text{非感染}) = 0.05
P(非感染)=0.9P(\text{非感染}) = 0.9
P(陽性)=0.125P(\text{陽性}) = 0.125 (上記(1)で計算)
P(非感染陽性)=0.05×0.90.125=0.0450.125=45125=925=0.36P(\text{非感染}|\text{陽性}) = \frac{0.05 \times 0.9}{0.125} = \frac{0.045}{0.125} = \frac{45}{125} = \frac{9}{25} = 0.36

3. 最終的な答え

(1) 試薬Sで陽性と判定される確率は、0.125
(2) 試薬Sで陽性と判定されたが、実際には感染していない確率は、0.36

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