座標平面上に、中心が $(-3, 1)$、半径が $r$ の円 $C_1$ があり、$C_1$ は直線 $l: 4x + 3y - 6 = 0$ に接している。 (1) $r$ の値を求める。 (2) $C_1$ と $l$ の接点を $A$ とし、以下の条件を満たす円を $C_2$ とし、$C_2$ の中心を $D$ とする。 [i] $C_2$ の中心 $D$ は第1象限にある。 [ii] $C_2$ は直線 $x = -1$ に接する。 [iii] $C_2$ は $C_1$ と点 $A$ で接する。 このとき、$D$ の座標と $C_2$ の方程式を求める。 (3) (2)のとき、点 $B(0, 1)$ を通り、円 $C_2$ と異なる2点で交わる直線を $m$ とし、$C_2$ と $m$ の交点を $P, Q$ とする。$\triangle DPQ$ の面積が最大となるときの $m$ の方程式を求める。ただし、$m$ は $D$ を通らないものとする。

幾何学点と直線の距離接線座標平面面積最大
2025/4/6

1. 問題の内容

座標平面上に、中心が (3,1)(-3, 1)、半径が rr の円 C1C_1 があり、C1C_1 は直線 l:4x+3y6=0l: 4x + 3y - 6 = 0 に接している。
(1) rr の値を求める。
(2) C1C_1ll の接点を AA とし、以下の条件を満たす円を C2C_2 とし、C2C_2 の中心を DD とする。
[i] C2C_2 の中心 DD は第1象限にある。
[ii] C2C_2 は直線 x=1x = -1 に接する。
[iii] C2C_2C1C_1 と点 AA で接する。
このとき、DD の座標と C2C_2 の方程式を求める。
(3) (2)のとき、点 B(0,1)B(0, 1) を通り、円 C2C_2 と異なる2点で交わる直線を mm とし、C2C_2mm の交点を P,QP, Q とする。DPQ\triangle DPQ の面積が最大となるときの mm の方程式を求める。ただし、mmDD を通らないものとする。

2. 解き方の手順

(1) 点と直線の距離の公式を用いる。円 C1C_1 の中心 (3,1)(-3, 1) と直線 l:4x+3y6=0l: 4x + 3y - 6 = 0 の距離が半径 rr に等しいので、
r=4(3)+3(1)642+32=12+3616+9=1525=155=3r = \frac{|4(-3) + 3(1) - 6|}{\sqrt{4^2 + 3^2}} = \frac{|-12 + 3 - 6|}{\sqrt{16 + 9}} = \frac{|-15|}{\sqrt{25}} = \frac{15}{5} = 3
(2) C1C_1 の中心を CC とすると、C(3,1)C(-3, 1) である。C1C_1ll の接点 AA は、CC から ll に下ろした垂線の足である。直線 ll の法線ベクトルは n=(4,3)\vec{n} = (4, 3) なので、CACA の方向ベクトルも (4,3)(4, 3) である。したがって、AA の座標は、ある実数 tt を用いて
A=(3,1)+t(4,3)=(3+4t,1+3t)A = (-3, 1) + t(4, 3) = (-3 + 4t, 1 + 3t)
と表せる。AA は直線 ll 上にあるので、
4(3+4t)+3(1+3t)6=04(-3 + 4t) + 3(1 + 3t) - 6 = 0
12+16t+3+9t6=0-12 + 16t + 3 + 9t - 6 = 0
25t15=025t - 15 = 0
t=1525=35t = \frac{15}{25} = \frac{3}{5}
したがって、AA の座標は
A=(3+4(35),1+3(35))=(3+125,1+95)=(35,145)A = (-3 + 4(\frac{3}{5}), 1 + 3(\frac{3}{5})) = (-3 + \frac{12}{5}, 1 + \frac{9}{5}) = (-\frac{3}{5}, \frac{14}{5})
C2C_2 の中心 DD は第1象限にあり、x=1x = -1 に接するので、DD の座標は (d,d)(d, d'), d>0,d>0d > 0, d' > 0とすると、半径はd+1d+1となる。C2C_2C1C_1AA で接するので、DD は直線 CACA 上にある。したがって、
D=(3,1)+s(4,3)=(3+4s,1+3s)D = (-3, 1) + s(4, 3) = (-3 + 4s, 1 + 3s)
と表せる。C2C_2 は直線 x=1x = -1 に接するので、Dx+1=DA|D_x + 1| = DA。ここでDxD_xDDのx座標。
DDxx 座標は d=3+4sd = -3 + 4s なので、半径は d+1=(3+4s)+1=4s2d + 1 = (-3 + 4s) + 1 = 4s - 2 である。
DADA の距離は 4s24s-2 となる。
DA=(35(3+4s))2+(145(1+3s))2=(1254s)2+(953s)2=4s2DA = \sqrt{(-\frac{3}{5} - (-3 + 4s))^2 + (\frac{14}{5} - (1 + 3s))^2} = \sqrt{(\frac{12}{5} - 4s)^2 + (\frac{9}{5} - 3s)^2} = 4s-2
(1254s)2+(953s)2=(4s2)2(\frac{12}{5} - 4s)^2 + (\frac{9}{5} - 3s)^2 = (4s-2)^2
14425965s+16s2+8125545s+9s2=16s216s+4\frac{144}{25} - \frac{96}{5}s + 16s^2 + \frac{81}{25} - \frac{54}{5}s + 9s^2 = 16s^2 - 16s + 4
25s21505s+22525=16s216s+425s^2 - \frac{150}{5}s + \frac{225}{25} = 16s^2 - 16s + 4
25s230s+9=16s216s+425s^2 - 30s + 9 = 16s^2 - 16s + 4
9s214s+5=09s^2 - 14s + 5 = 0
(9s5)(s1)=0(9s - 5)(s - 1) = 0
s=59,1s = \frac{5}{9}, 1
もし s=1s = 1 ならば、D=(1,4)D = (1, 4)、半径は 22。もし s=59s = \frac{5}{9} ならば、D=(3+209,1+159)=(79,249)D = (-3 + \frac{20}{9}, 1 + \frac{15}{9}) = (-\frac{7}{9}, \frac{24}{9}) となり第1象限にない。
よって、D(1,4)D(1, 4)、半径は 22。したがって、C2C_2 の方程式は (x1)2+(y4)2=22=4(x - 1)^2 + (y - 4)^2 = 2^2 = 4
(3) 点 B(0,1)B(0, 1) を通る直線 mmy=kx+1y = kx + 1 とおく。すなわち、kxy+1=0kx - y + 1 = 0
DPQ\triangle DPQ の面積が最大になるのは、mmD(1,4)D(1, 4) から最も遠いときである。したがって、mmD(1,4)D(1, 4) に対して垂直になる。
mm の傾きは 1/傾き(BD)-1/傾き(BD) に等しい。B(0,1)B(0,1)D(1,4)D(1,4)
傾き(BD) = (4-1)/(1-0) = 3
したがって,mm の傾きは 1/3-1/3 なので、
y=13x+1y = -\frac{1}{3}x + 1
3y=x+33y = -x + 3
x+3y3=0x + 3y - 3 = 0

3. 最終的な答え

(1) r=3r = 3
(2) D(1,4)D(1, 4), (x1)2+(y4)2=4(x - 1)^2 + (y - 4)^2 = 4
(3) x+3y3=0x + 3y - 3 = 0

「幾何学」の関連問題

空間内に3点 A(2, 0, 0), B(0, 2, 0), C(t, t, t) が与えられている。三角形 ABC の面積を S(t) とおく。 (1) S(t) を求めよ。 (2) S(t) が最...

空間ベクトル面積内積三角形最小値
2025/4/11

座標平面上に円 $C: x^2 + y^2 + 2ax + 2ay + 3 - 6a = 0$ と直線 $l: y = m(x-2) (m > 0)$ がある。点 (9, 4) は C 上の点である。...

直線座標平面接線共有点
2025/4/11

直方体ABCD-EFGHにおいて、FG=$2\sqrt{2}$、CG=$\sqrt{23}$、HG=$2\sqrt{2}$、$\triangle CFH = 6\sqrt{3}$である。 (1) 三角...

空間図形直方体三角錐体積三平方の定理
2025/4/11

一辺の長さが1の正四面体OABCにおいて、辺ABの中点をMとするとき、以下のものを求める問題です。 (1) $\sin \angle OMC$ (2) 三角形OMCの面積S (3) 正四面体OABCの...

正四面体空間図形三角比体積面積余弦定理
2025/4/11

半径 $R$ の円に内接する四角形 $ABCD$ があり、$AB=5$, $BC=CD=2$, $AD=4$ である。このとき、$AC$ の長さと $R$ の値を求めよ。

四角形内接余弦定理正弦定理
2025/4/11

一辺の長さが5の正四面体ABCDがある。辺BCの中点をMとし、∠AMD = θとする。頂点AからMDに下ろした垂線をANとする。 (1) $\cos{\theta}$ を求めよ。 (2) ANの長さを...

正四面体三角比余弦定理三平方の定理空間図形
2025/4/11

原点O、点P($\cos \theta, \sin \theta$) (ただし、$0 < \theta < \frac{\pi}{2}$) がある座標平面上に、点Pを通り傾きが$-\frac{3}{4...

三角関数座標平面面積最大値直線の傾き
2025/4/11

一辺の長さが5の正四面体ABCDにおいて、辺BCを2:3に内分する点をPとするとき、以下の問いに答える。 (1) 線分APの長さを求める。 (2) 角APDを$\theta$とおくとき、$\sin \...

空間図形ベクトル正四面体内分三角比面積
2025/4/11

底面の半径が $r$ 、高さが $h$ の円柱がある。この円柱の底面の半径を $\frac{1}{2}$ 倍にし、高さを2倍にした新しい円柱を作る。新しい円柱の体積は、元の円柱の体積の何倍になるか求め...

体積円柱相似
2025/4/11

500円硬貨の周りに巻き付けた紐と、その硬貨の周りから2cm離して1周させた紐の長さの差を求める問題です。円周率は $π$ とします。

円周円周率長さ幾何
2025/4/11