問題は4つのパートに分かれています。 (1) 5人の生徒の英語の点数の平均値を求めます。 (2) 5人の生徒の数学の点数の分散を求めます。 (3) 5人の生徒の数学と英語の点数の相関係数を求めます（小数第3位を四捨五入）。 (4) 整式 $P(x)$ を $x^2 - 2x - 3$ で割ったときの余りが $2x - 1$ のとき、$P(x)^3 - P(x)$ を $x^2 - 2x - 3$ で割ったときの余りを求めます。 (5) 関数 $f(x) = \int_0^x (-t^3 + t^2 + 2t) dt$ の最大値をとる $x$ の値と、その最大値を求めます。 (6) $x \ge 1$, $y \ge 1$ について $(\log_3 x - 2)^2 + (\log_3 y)^2 = 5$ が成り立つとき、$xy^2$ の最小値と最大値を求めます。

1. 問題の内容

問題は4つのパートに分かれています。

(1) 5人の生徒の英語の点数の平均値を求めます。

(2) 5人の生徒の数学の点数の分散を求めます。

(3) 5人の生徒の数学と英語の点数の相関係数を求めます（小数第3位を四捨五入）。

(4) 整式 $P(x)$ を $x^2 - 2x - 3$ で割ったときの余りが $2x - 1$ のとき、$P(x)^3 - P(x)$ を $x^2 - 2x - 3$ で割ったときの余りを求めます。

(5) 関数 $f(x) = \int_0^x (-t^3 + t^2 + 2t) dt$ の最大値をとる $x$ の値と、その最大値を求めます。

(6) $x \ge 1$, $y \ge 1$ について $(\log_3 x - 2)^2 + (\log_3 y)^2 = 5$ が成り立つとき、$xy^2$ の最小値と最大値を求めます。

2. 解き方の手順

(1) 英語の点数の平均値

英語の点数は3, 3, 8, 8, 8なので、平均は $(3 + 3 + 8 + 8 + 8) / 5 = 30 / 5 = 6$

(2) 数学の点数の分散

数学の点数は2, 3, 6, 5, 9。平均は $(2 + 3 + 6 + 5 + 9) / 5 = 25 / 5 = 5$

分散は、各値と平均の差の二乗の平均。

$((2-5)^2 + (3-5)^2 + (6-5)^2 + (5-5)^2 + (9-5)^2) / 5 = (9 + 4 + 1 + 0 + 16) / 5 = 30 / 5 = 6$

(3) 数学と英語の点数の相関係数

数学の点数を $x$、英語の点数を $y$ とします。

$x$ の平均 $\bar{x} = 5$、 $y$ の平均 $\bar{y} = 6$

$x$ の標準偏差 $s_x = \sqrt{6}$、 $y$ の標準偏差を計算します。

$((3-6)^2 + (3-6)^2 + (8-6)^2 + (8-6)^2 + (8-6)^2) / 5 = (9 + 9 + 4 + 4 + 4) / 5 = 30 / 5 = 6$

$s_y = \sqrt{6}$

共分散 $s_{xy} = \frac{1}{n} \sum_{i=1}^n (x_i - \bar{x})(y_i - \bar{y})$

$s_{xy} = \frac{1}{5} [ (2-5)(3-6) + (3-5)(3-6) + (6-5)(8-6) + (5-5)(8-6) + (9-5)(8-6) ]$

$s_{xy} = \frac{1}{5} [ (-3)(-3) + (-2)(-3) + (1)(2) + (0)(2) + (4)(2) ] = \frac{1}{5} [ 9 + 6 + 2 + 0 + 8 ] = \frac{25}{5} = 5$

相関係数 $r = \frac{s_{xy}}{s_x s_y} = \frac{5}{\sqrt{6} \sqrt{6}} = \frac{5}{6} \approx 0.8333$

小数第3位を四捨五入すると、0.83

(4) $P(x)^3 - P(x)$ を $x^2 - 2x - 3$ で割った余り

$x^2 - 2x - 3 = (x-3)(x+1)$

$P(x) = (x^2 - 2x - 3) Q(x) + 2x - 1$

$P(3) = 2(3) - 1 = 5$

$P(-1) = 2(-1) - 1 = -3$

$R(x) = ax + b$ とすると、

$P(x)^3 - P(x) = (x^2 - 2x - 3) Q'(x) + R(x)$

$P(3)^3 - P(3) = R(3) = 3a + b$

$P(-1)^3 - P(-1) = R(-1) = -a + b$

$P(3)^3 - P(3) = 5^3 - 5 = 125 - 5 = 120$

$P(-1)^3 - P(-1) = (-3)^3 - (-3) = -27 + 3 = -24$

$3a + b = 120$

$-a + b = -24$

$4a = 144$

$a = 36$

$b = -24 + 36 = 12$

余りは $36x + 12$

(5) $f(x) = \int_0^x (-t^3 + t^2 + 2t) dt$ の最大値

$f'(x) = -x^3 + x^2 + 2x = -x(x^2 - x - 2) = -x(x-2)(x+1)$

$f'(x) = 0$ となるのは $x = -1, 0, 2$

$x > 0$ なので、$x=0, x=2$ を考える。

$f'(x)$ の符号は、$x < -1$ で正、 $-1 < x < 0$ で負、 $0 < x < 2$ で正、 $x > 2$ で負。

$f(x)$ は $x=2$ で最大値をとる。

$f(2) = \int_0^2 (-t^3 + t^2 + 2t) dt = [-\frac{1}{4}t^4 + \frac{1}{3}t^3 + t^2]_0^2 = -\frac{1}{4}(16) + \frac{1}{3}(8) + 4 = -4 + \frac{8}{3} + 4 = \frac{8}{3}$

(6) $(\log_3 x - 2)^2 + (\log_3 y)^2 = 5$ のとき、$xy^2$ の最小値と最大値

$\log_3 x - 2 = X$, $\log_3 y = Y$ とすると、$X^2 + Y^2 = 5$

$x = 3^{X+2}$, $y = 3^Y$

$xy^2 = 3^{X+2} (3^Y)^2 = 3^{X+2+2Y}$

$Z = X+2+2Y$ を最大化、最小化する。

$X = \sqrt{5} \cos \theta$, $Y = \sqrt{5} \sin \theta$

$Z = \sqrt{5} \cos \theta + 2\sqrt{5} \sin \theta + 2$

$Z = \sqrt{(\sqrt{5})^2 + (2\sqrt{5})^2} \sin (\theta + \alpha) + 2 = \sqrt{5 + 20} \sin (\theta + \alpha) + 2 = 5 \sin (\theta + \alpha) + 2$

$-5 \le 5 \sin (\theta + \alpha) \le 5$

$-3 \le Z \le 7$

$xy^2 = 3^Z$ なので、$3^{-3} \le xy^2 \le 3^7$

$x \ge 1, y \ge 1$ より、$\log_3 x \ge 0$, $\log_3 y \ge 0$ なので、 $X+2 \ge 0$, $Y \ge 0$

$X \ge -2$, $Y \ge 0$

$(\log_3 x - 2)^2 + (\log_3 y)^2 = 5$ を満たす範囲

$xy^2$ の最小値は、$3^{-3} = \frac{1}{27}$ に近い値を考える。

$X = -2$, $Y = 1$ のとき、$(\log_3 x - 2)^2 + (\log_3 y)^2 = (-2)^2 + (1)^2 = 5$

$\log_3 x = 0$, $\log_3 y = 1$

$x = 1$, $y = 3$

$xy^2 = 1 \cdot 3^2 = 9$

$xy^2$ の最大値は、$3^7$ に近い値を考える。

$X = 0$, $Y = \sqrt{5}$ のとき、 $(\log_3 x - 2)^2 + (\log_3 y)^2 = (-2)^2 + (\sqrt{5})^2 = 4 + 5 = 9 > 5$

$x \ge 1$, $y \ge 1$ より、$X \ge -2$, $Y \ge 0$ である必要がある。

条件を満たす範囲で最大値を達成する点を考える必要がある。

(1) 英語の平均値：6

(2) 数学の分散：6

(3) 相関係数：0.83

(4) 余り：36x + 12

(5) 最大値をとるx：2, 最大値：8/3

(6) 最小値：9, 最大値：3^7 (2187)

3. 最終的な答え

(1) ア: 6

(2) イ: 6

(3) ウエ: 0.83

(4) オカ: 36, キク: 12

(5) ケ: 2, コ/サ: 8/3

(6) シ: 9, ス: 7