箱の中に赤球5個、白球3個、青球2個が入っている。この箱から1球を取り出し、色を確認して元に戻す試行を5回繰り返す。赤球が出る回数を$X$、白球が出る回数を$Y$とし、$Z=X+Y$とする。このとき、$Z$の期待値と分散を求める。

確率論・統計学確率二項分布期待値分散
2025/4/8

1. 問題の内容

箱の中に赤球5個、白球3個、青球2個が入っている。この箱から1球を取り出し、色を確認して元に戻す試行を5回繰り返す。赤球が出る回数をXX、白球が出る回数をYYとし、Z=X+YZ=X+Yとする。このとき、ZZの期待値と分散を求める。

2. 解き方の手順

まず、1回の試行で赤球が出る確率pXp_Xと白球が出る確率pYp_Yを求める。箱の中の球の総数は5+3+2=105+3+2=10個なので、
pX=510=12p_X = \frac{5}{10} = \frac{1}{2}
pY=310p_Y = \frac{3}{10}
XXは二項分布B(5,12)B(5, \frac{1}{2})に従い、YYは二項分布B(5,310)B(5, \frac{3}{10})に従う。Z=X+YZ=X+Yは、5回の試行で赤球または白球が出る回数である。
1回の試行で赤球または白球が出る確率は
pZ=pX+pY=12+310=510+310=810=45p_Z = p_X + p_Y = \frac{1}{2} + \frac{3}{10} = \frac{5}{10} + \frac{3}{10} = \frac{8}{10} = \frac{4}{5}
したがって、ZZは二項分布B(5,45)B(5, \frac{4}{5})に従う。
二項分布B(n,p)B(n, p)に従う確率変数の期待値はE(X)=npE(X) = np、分散はV(X)=np(1p)V(X) = np(1-p)である。
ZZの期待値は、
E(Z)=545=4E(Z) = 5 \cdot \frac{4}{5} = 4
ZZの分散は、
V(Z)=545(145)=54515=45=0.8V(Z) = 5 \cdot \frac{4}{5} \cdot (1 - \frac{4}{5}) = 5 \cdot \frac{4}{5} \cdot \frac{1}{5} = \frac{4}{5} = 0.8

3. 最終的な答え

Zの期待値は 4 であり、分散は 0.8 である。

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