あるコインを100回投げて表が出た回数が58回であった。このコインにゆがみがあるかどうかを有意水準5%で検定する問題である。帰無仮説は「コインにゆがみがなく $p=0.5$ である」とする。表の出る回数$X$は二項分布に従い、$X=58$のときの$Z$値を求め、結論を出す。

確率論・統計学仮説検定二項分布統計的推測有意水準
2025/4/8

1. 問題の内容

あるコインを100回投げて表が出た回数が58回であった。このコインにゆがみがあるかどうかを有意水準5%で検定する問題である。帰無仮説は「コインにゆがみがなく p=0.5p=0.5 である」とする。表の出る回数XXは二項分布に従い、X=58X=58のときのZZ値を求め、結論を出す。

2. 解き方の手順

(1) XXは二項分布B(n,p)B(n, p)に従うので、n=100n=100, p=0.5p=0.5である。
(2) 二項分布B(100,0.5)B(100, 0.5)の平均μ\muと標準偏差σ\sigmaは、
μ=np=100×0.5=50\mu = np = 100 \times 0.5 = 50
σ=np(1p)=100×0.5×0.5=25=5\sigma = \sqrt{np(1-p)} = \sqrt{100 \times 0.5 \times 0.5} = \sqrt{25} = 5
よって、Z=Xμσ=X505Z = \frac{X - \mu}{\sigma} = \frac{X - 50}{5}
X=58X = 58 のとき、
Z=58505=85=1.6Z = \frac{58 - 50}{5} = \frac{8}{5} = 1.6
(3) 有意水準5%の両側検定なので、棄却域はZ<1.96Z < -1.96またはZ>1.96Z > 1.96である。
Z=1.6Z = 1.6は棄却域に入らない。
したがって、帰無仮説を棄却できない。つまり、コインにゆがみがあるとは判断できない。

3. 最終的な答え

* ア: 100
* イ: 0.5
* ウ: 50
* エ: 5
* オ: 1.6
* カ: ③ 棄却域に入らず、コインにゆがみがあるとは判断できない

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