3つの経済モデルに関する問題です。 (1) モデル1: $Y = C + I + G$, $C = 0.8(Y-T) + 20$, $I = 70$, $G = 50$, $G = T$ のときの均衡国民所得を求める。 (2) モデル2: $Y = C + I + G$, $C = 0.8(Y-T) + 29$, $I = 40$, $G = 30$, $T = 0.2Y$ のときの均衡国民所得を求める。 (3) モデル3: $Y = C + I + G$, $C = 0.8(Y-T)$, $I = 30$, $G = 30$, $T = 30$のとき、均衡国民所得を200増やすための減税額を求める。また、モデル1における投資乗数を求める。

応用数学経済モデル均衡国民所得マクロ経済学投資乗数
2025/4/29

1. 問題の内容

3つの経済モデルに関する問題です。
(1) モデル1: Y=C+I+GY = C + I + G, C=0.8(YT)+20C = 0.8(Y-T) + 20, I=70I = 70, G=50G = 50, G=TG = T のときの均衡国民所得を求める。
(2) モデル2: Y=C+I+GY = C + I + G, C=0.8(YT)+29C = 0.8(Y-T) + 29, I=40I = 40, G=30G = 30, T=0.2YT = 0.2Y のときの均衡国民所得を求める。
(3) モデル3: Y=C+I+GY = C + I + G, C=0.8(YT)C = 0.8(Y-T), I=30I = 30, G=30G = 30, T=30T = 30のとき、均衡国民所得を200増やすための減税額を求める。また、モデル1における投資乗数を求める。

2. 解き方の手順

(1) モデル1の均衡国民所得を求める。
Y=C+I+GY = C + I + G
Y=0.8(YT)+20+70+50Y = 0.8(Y - T) + 20 + 70 + 50
Y=0.8(Y50)+140Y = 0.8(Y - 50) + 140 (均衡財政支出なので T=G=50T = G = 50)
Y=0.8Y40+140Y = 0.8Y - 40 + 140
0.2Y=1000.2Y = 100
Y=500Y = 500
(2) モデル2の均衡国民所得を求める。
Y=C+I+GY = C + I + G
Y=0.8(YT)+29+40+30Y = 0.8(Y - T) + 29 + 40 + 30
Y=0.8(Y0.2Y)+99Y = 0.8(Y - 0.2Y) + 99
Y=0.8(0.8Y)+99Y = 0.8(0.8Y) + 99
Y=0.64Y+99Y = 0.64Y + 99
0.36Y=990.36Y = 99
Y=990.36=275Y = \frac{99}{0.36} = 275
(3) モデル3の均衡国民所得を200増やすための減税額を求める。
まず、現在の均衡国民所得を求める。
Y=C+I+GY = C + I + G
Y=0.8(YT)+30+30Y = 0.8(Y - T) + 30 + 30
Y=0.8(Y30)+60Y = 0.8(Y - 30) + 60
Y=0.8Y24+60Y = 0.8Y - 24 + 60
Y=0.8Y+36Y = 0.8Y + 36
0.2Y=360.2Y = 36
Y=180Y = 180
均衡国民所得を200増やすので、Y=Y+200=180+200=380Y' = Y + 200 = 180 + 200 = 380とする。
380=0.8(380T)+60380 = 0.8(380 - T') + 60
380=3040.8T+60380 = 304 - 0.8T' + 60
380=3640.8T380 = 364 - 0.8T'
0.8T=3643800.8T' = 364 - 380
0.8T=160.8T' = -16
T=20T' = -20
当初の税額は30だったので、減税額は 30(20)=5030 - (-20) = 50となる。つまり、50の減税を行う。
次に、モデル1における投資乗数を求める。
Y=C+I+GY = C + I + G
C=0.8(YT)+20C = 0.8(Y - T) + 20
G=T=50G = T = 50
Y=0.8(Y50)+20+I+50Y = 0.8(Y - 50) + 20 + I + 50
Y=0.8Y40+70+IY = 0.8Y - 40 + 70 + I
0.2Y=30+I0.2Y = 30 + I
Y=5I+150Y = 5I + 150
投資乗数は、投資の変化に対する国民所得の変化なので、ΔYΔI\frac{\Delta Y}{\Delta I}を求める。
上記の式より、ΔY=5ΔI\Delta Y = 5\Delta Iとなるので、ΔYΔI=5\frac{\Delta Y}{\Delta I} = 5
よって、投資乗数は5。

3. 最終的な答え

(1) モデル1の均衡国民所得: 500
(2) モデル2の均衡国民所得: 275
(3) モデル3の減税額: 50
 モデル1の投資乗数: 5

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