地上39.2mの高さの塔の上から、小球を水平から30°上方に初速度19.6m/sで投げた。 (1) 小球は、投げてから何秒後に最高点に達するか。 (2) 最高点の高さは地上何mか。 (3) 小球は、投げてから何秒後に地面に達するか。 (4) 小球は、塔の真下から何m離れた地点に落下するか。

1. 問題の内容

地上39.2mの高さの塔の上から、小球を水平から30°上方に初速度19.6m/sで投げた。

(1) 小球は、投げてから何秒後に最高点に達するか。

(2) 最高点の高さは地上何mか。

(3) 小球は、投げてから何秒後に地面に達するか。

(4) 小球は、塔の真下から何m離れた地点に落下するか。

2. 解き方の手順

(1) 最高点に達するまでの時間

初速度の鉛直成分 $v_{0y}$ を求める。

$v_{0y} = 19.6 \times \sin 30^\circ = 19.6 \times \frac{1}{2} = 9.8 \ m/s$

最高点では鉛直方向の速度が0になるので、

$0 = v_{0y} - gt$

$0 = 9.8 - 9.8t$

$t = 1.0 \ s$

(2) 最高点の高さ

最高点までの鉛直方向の変位 $y$ を求める。

$y = v_{0y} t - \frac{1}{2} g t^2$

$y = 9.8 \times 1.0 - \frac{1}{2} \times 9.8 \times (1.0)^2$

$y = 9.8 - 4.9 = 4.9 \ m$

地上からの高さは、塔の高さ + 最高点までの変位で求められる。

$39.2 + 4.9 = 44.1 \ m$

(3) 地面に達するまでの時間

地面に達するまでの時間を $T$ とする。

鉛直方向の変位は $-39.2 \ m$ なので、

$-39.2 = v_{0y} T - \frac{1}{2} g T^2$

$-39.2 = 9.8T - \frac{1}{2} \times 9.8 T^2$

$-39.2 = 9.8T - 4.9 T^2$

$4.9 T^2 - 9.8T - 39.2 = 0$

$T^2 - 2T - 8 = 0$

$(T - 4)(T + 2) = 0$

$T = 4, -2$

時間なので正の値をとる。よって $T = 4 \ s$

(4) 塔の真下からの距離

水平方向の初速度 $v_{0x}$ を求める。

$v_{0x} = 19.6 \times \cos 30^\circ = 19.6 \times \frac{\sqrt{3}}{2} = 9.8\sqrt{3} \ m/s$

水平方向には等速運動をするので、

$x = v_{0x} T$

$x = 9.8\sqrt{3} \times 4 = 39.2\sqrt{3} \ m$

$x \approx 39.2 \times 1.732 = 67.9024 \ m$

$x \approx 67.9 \ m$

3. 最終的な答え

(1) 1.0 s

(2) 44.1 m

(3) 4 s

(4) 67.9 m