問題は、与えられた式 $- \frac{2}{3} \pi = k(-\frac{1}{2} + \frac{\sqrt{3}}{2} i)$ を満たす実数 $k$ を求めることです。ただし、$k > 0$という条件がついています。

代数学複素数極形式複素平面偏角絶対値
2025/5/16

1. 問題の内容

問題は、与えられた式 23π=k(12+32i)- \frac{2}{3} \pi = k(-\frac{1}{2} + \frac{\sqrt{3}}{2} i) を満たす実数 kk を求めることです。ただし、k>0k > 0という条件がついています。

2. 解き方の手順

まず、複素数 12+32i-\frac{1}{2} + \frac{\sqrt{3}}{2} i を極形式で表します。この複素数は、絶対値 r=(12)2+(32)2=14+34=1=1r = \sqrt{(-\frac{1}{2})^2 + (\frac{\sqrt{3}}{2})^2} = \sqrt{\frac{1}{4} + \frac{3}{4}} = \sqrt{1} = 1 を持ち、偏角 θ\thetacosθ=12\cos \theta = -\frac{1}{2} かつ sinθ=32\sin \theta = \frac{\sqrt{3}}{2} を満たすため、θ=23π\theta = \frac{2}{3} \pi となります。したがって、12+32i=ei23π-\frac{1}{2} + \frac{\sqrt{3}}{2} i = e^{i \frac{2}{3} \pi} と表せます。
元の式は 23π=k(12+32i)- \frac{2}{3} \pi = k(-\frac{1}{2} + \frac{\sqrt{3}}{2} i) なので、これを書き換えると 23π=kei23π- \frac{2}{3} \pi = k e^{i \frac{2}{3} \pi}となります。しかし、左辺は実数であり、右辺は一般に複素数であるため、kkは実数であるという条件だけではこの等式を満たすことはできません。
問題文がおそらく角度に関するものであり、等式を 23π=arg[k(12+32i)]- \frac{2}{3} \pi = \arg [ k(-\frac{1}{2} + \frac{\sqrt{3}}{2} i)] と解釈した場合、
23π=arg(k)+arg(12+32i)- \frac{2}{3} \pi = \arg (k) + \arg (-\frac{1}{2} + \frac{\sqrt{3}}{2} i) となります。
k>0k > 0 であるため、arg(k)=0\arg(k) = 0です。
よって、23π=0+23π+2nπ- \frac{2}{3} \pi = 0 + \frac{2}{3} \pi + 2 n \pi を満たすnnが存在する必要があります。
23π=23π+2nπ- \frac{2}{3} \pi = \frac{2}{3} \pi + 2 n \pi を変形すると、43π=2nπ- \frac{4}{3} \pi = 2 n \pi となり、n=23n = - \frac{2}{3}が得られます。
nnが整数ではないので、与式は成立しません。
もし、問題文が23π=k×23π-\frac{2}{3}\pi = k \times \frac{2}{3}\piであるならば、k=1k=-1。しかし、k>0k>0の条件より、これは不適切。
最初の解釈に戻り、eix=cosx+isinxe^{ix} = \cos x + i \sin xより、23π=k(12+32i)- \frac{2}{3} \pi = k(-\frac{1}{2} + \frac{\sqrt{3}}{2} i)を複素平面上で考えると、右辺の実部と虚部はそれぞれk(12)k(-\frac{1}{2})k(32)k(\frac{\sqrt{3}}{2})である。しかし左辺は実数であるため、虚部は0であるはずなので矛盾が生じる。

3. 最終的な答え

上記を踏まえると、kk が実数で k>0k>0 であるという条件を満たす解は存在しません。

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