問題文は、有理数 $a, b$ に関する条件 $p, q, r$ が与えられており、 (1) 条件「$p$ または $q$」の否定と同じ条件を見つける。 (2) 命題「$p$ または $\overline{q} \Rightarrow r$」の真偽と、その逆の真偽を判定し、$r$ が「$p$ または $q$」が成り立つための何であるかを判定する。 ここで、$p$: $a$ は整数、$q$: $a, b$ のうち少なくとも一方は整数、$r$: $a+b, ab$ はともに整数。
2025/5/16
1. 問題の内容
問題文は、有理数 に関する条件 が与えられており、
(1) 条件「 または 」の否定と同じ条件を見つける。
(2) 命題「 または 」の真偽と、その逆の真偽を判定し、 が「 または 」が成り立つための何であるかを判定する。
ここで、: は整数、: のうち少なくとも一方は整数、: はともに整数。
2. 解き方の手順
(1) 「 または 」の否定は、「 かつ 」である。
: は整数でない。
: はともに整数でない。
したがって、「 かつ 」は「 は整数でなく、かつ はともに整数でない」となる。
が整数でない有理数で、 も整数でない有理数のとき、「 は整数でなく、かつ はともに整数でない」が成立する。
選択肢の中で、条件「 はともに整数でない」を表しているのは③。
(2) 命題「 または 」の真偽を考える。
: は整数
: はともに整数でない
: はともに整数
(整数) のとき、 は真。このとき は真でも偽でも良い。
, とすると、, であり、 は真。
(整数), (整数でない有理数でない数)とすると、 (整数でない), (整数でない) であり、 は偽。
が真のとき、 は真にも偽にもなりうる。
が真、つまり がともに整数でない場合を考える。
例えば、, のとき、, となり、 は偽。このとき、 は偽なので、 または は真。
または が真なのに、 が偽になる場合が存在するので、「 または 」は偽。
次に、命題の逆「 または 」の真偽を考える。
: はともに整数
: は整数
: はともに整数でない
が真のとき、 はともに整数である。
, ( は整数) とおくと、 は の解である。
, 。
もし が整数の平方数であれば、 はともに整数となる。このとき、 は真、 は真なので、「 または 」は真。
もし が整数の平方数でなければ、 はともに無理数となる。ただし、 は有理数なので、は整数の平方数でなければならない。この場合は、は整数になる。
が共に整数ならばは整数であるから、またはは常に真である。
したがって、「 または 」は真。
が「 または 」が成り立つための何であるかを考える。
「 または 」 は偽なので、 は「 または 」であるための十分条件ではない。
「 または 」は真なので、 は「 または 」であるための必要条件である。
したがって、 は「 または 」であるための必要条件であるが、十分条件ではない。
3. 最終的な答え
ア:③
イ:①
ウ:0
エ:0