行列$A$が対称行列、行列$B$が交代行列となるように、$a$, $b$, $c$の値を求める問題です。 $A = \begin{pmatrix} 2 & a & -5 \\ b-c & 0 & 3 \\ c & b+c & 1 \end{pmatrix}$, $B = \begin{pmatrix} a+c & a & -5 \\ b-c & 0 & 3 \\ c & -3 & 0 \end{pmatrix}$
2025/5/16
1. 問題の内容
行列が対称行列、行列が交代行列となるように、, , の値を求める問題です。
,
2. 解き方の手順
まず、行列が対称行列である条件を考えます。対称行列は、転置行列が元の行列と等しい行列です。つまり、が成り立ちます。このことから、以下の等式が得られます。
* より、
* より、
* より、
次に、行列が交代行列である条件を考えます。交代行列は、転置行列が元の行列の符号を反転させたものと等しい行列です。つまり、が成り立ちます。また、交代行列の対角成分はすべて0である必要があります。このことから、以下の等式が得られます。
* より、
* より、
* より、
* より、 (これは常に成り立つ)
上記で得られた方程式を解いて、, , を求めます。
まず、が対称行列である条件から、がわかります。
これをとに代入すると、およびが得られます。
を解くと、となります。
次に、にを代入すると、となります。
次に、が交代行列である条件から、が得られます。を代入すると、となり、が得られます。また、より、が得られます。が対称行列であるという条件から、であるため、が交代行列となることはありません。
しかし、問題文の条件に従うならば、が対称行列になるように、を定め、その後、が交代行列になるかを確かめるという手順を踏むことになります。
が対称行列になるように、, , です。
このとき、 なので、行列は交代行列になりません。
が交代行列である条件から、、が分かります。よって、となります。 より が成り立ちます。
が対称行列であるためには、より、です。また、より、なので、です。これは、と矛盾します。
問題文に矛盾があるように思われますが、が対称行列となるように、が交代行列になるように、を求めることはできません。
以下では、が対称行列となるようにを求めることを優先します。
3. 最終的な答え
ただし、このとき、は交代行列にはなりません。