AB = 2 を直径とする半円周上に点Pがある。角PAB = $\theta$（ただし、$0 < \theta < \frac{\pi}{2}$）とする。点Pから直径ABに下ろした垂線の足をHとする。 (1) PH, HBをそれぞれ$\theta$を用いて表せ。 (2) PH+HBの最大値と、その時の$\theta$の値を求めよ。

1. 問題の内容

AB = 2 を直径とする半円周上に点Pがある。角PAB = $\theta$（ただし、$0 < \theta < \frac{\pi}{2}$）とする。点Pから直径ABに下ろした垂線の足をHとする。

(1) PH, HBをそれぞれ$\theta$を用いて表せ。

(2) PH+HBの最大値と、その時の$\theta$の値を求めよ。

2. 解き方の手順

(1)

三角形APHにおいて、角PAH = $\theta$であり、角PHA = $\frac{\pi}{2}$である。また、APは三角形APBにおいて、$AB = 2$であるから、

$AP = AB \cos \theta = 2 \cos \theta$

となる。

PH = $AP \sin \theta$なので、

$PH = 2 \cos \theta \sin \theta = \sin 2\theta$

AH = $AP \cos \theta = 2 \cos^2 \theta$

HB = $AB - AH = 2 - 2 \cos^2 \theta = 2(1 - \cos^2 \theta) = 2 \sin^2 \theta$

(2)

PH + HB = $\sin 2\theta + 2 \sin^2 \theta$

= $\sin 2\theta + 1 - \cos 2\theta$

= $\sqrt{2} (\frac{1}{\sqrt{2}} \sin 2\theta - \frac{1}{\sqrt{2}} \cos 2\theta) + 1$

= $\sqrt{2} (\sin 2\theta \cos \frac{\pi}{4} - \cos 2\theta \sin \frac{\pi}{4}) + 1$

= $\sqrt{2} \sin (2\theta - \frac{\pi}{4}) + 1$

$0 < \theta < \frac{\pi}{2}$より、$-\frac{\pi}{4} < 2\theta - \frac{\pi}{4} < \frac{3\pi}{4}$であるから、

$\sin (2\theta - \frac{\pi}{4})$の最大値は1であり、$2\theta - \frac{\pi}{4} = \frac{\pi}{2}$の時である。

よって、$\theta = \frac{3\pi}{8}$の時、PH + HBの最大値は $\sqrt{2} + 1$となる。

3. 最終的な答え

(1)

PH = $\sin 2\theta$

HB = $2 \sin^2 \theta$

(2)

PH + HBの最大値: $\sqrt{2} + 1$

その時の$\theta$の値: $\frac{3\pi}{8}$