無限等比級数 $1 + \frac{1}{5} + \frac{1}{5^2} + \frac{1}{5^3} + \cdots$ について、以下のものを求める問題です。 (1) 第 $n$ 項までの部分和 $S_n$ (2) 和 $S$ (3) $|S_n - S|$ が初めて $\frac{1}{10000}$ より小さくなる $n$ の値

解析学無限等比級数級数の和収束部分和
2025/6/3

1. 問題の内容

無限等比級数 1+15+152+153+1 + \frac{1}{5} + \frac{1}{5^2} + \frac{1}{5^3} + \cdots について、以下のものを求める問題です。
(1) 第 nn 項までの部分和 SnS_n
(2) 和 SS
(3) SnS|S_n - S| が初めて 110000\frac{1}{10000} より小さくなる nn の値

2. 解き方の手順

(1) 第 nn 項までの部分和 SnS_n を求める。
この等比数列の初項は a=1a=1、公比は r=15r=\frac{1}{5} です。
等比数列の和の公式 Sn=a(1rn)1rS_n = \frac{a(1-r^n)}{1-r} を用います。
Sn=1(1(15)n)115=1(15)n45=54(1(15)n)S_n = \frac{1(1-(\frac{1}{5})^n)}{1-\frac{1}{5}} = \frac{1-(\frac{1}{5})^n}{\frac{4}{5}} = \frac{5}{4}(1-(\frac{1}{5})^n)
(2) 和 SS を求める。
r=15<1|r| = \frac{1}{5} < 1 であるため、無限等比級数は収束します。
無限等比級数の和の公式 S=a1rS = \frac{a}{1-r} を用います。
S=1115=145=54S = \frac{1}{1-\frac{1}{5}} = \frac{1}{\frac{4}{5}} = \frac{5}{4}
(3) SnS|S_n - S| が初めて 110000\frac{1}{10000} より小さくなる nn の値を求める。
SnS=54(1(15)n)54=5454(15)n54=54(15)n|S_n - S| = |\frac{5}{4}(1-(\frac{1}{5})^n) - \frac{5}{4}| = |\frac{5}{4} - \frac{5}{4}(\frac{1}{5})^n - \frac{5}{4}| = \frac{5}{4}(\frac{1}{5})^n
54(15)n<110000\frac{5}{4}(\frac{1}{5})^n < \frac{1}{10000} となる nn を探します。
(15)n<450000=112500(\frac{1}{5})^n < \frac{4}{50000} = \frac{1}{12500}
5n>125005^n > 12500
51=55^1 = 5
52=255^2 = 25
53=1255^3 = 125
54=6255^4 = 625
55=31255^5 = 3125
56=156255^6 = 15625
したがって、n=6n = 6 のとき、5n>125005^n > 12500 となります。

3. 最終的な答え

(1) Sn=54(1(15)n)S_n = \frac{5}{4}(1-(\frac{1}{5})^n)
(2) S=54S = \frac{5}{4}
(3) n=6n = 6

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