自然数 $m$ と $n$ が与えられたとき、命題「$m^2 + n^2$ が偶数ならば、$m + n$ は偶数である」を証明する必要があります。

数論証明命題対偶偶数奇数整数の性質
2025/6/11

1. 問題の内容

自然数 mmnn が与えられたとき、命題「m2+n2m^2 + n^2 が偶数ならば、m+nm + n は偶数である」を証明する必要があります。

2. 解き方の手順

この命題を直接証明するのは難しいので、対偶を証明します。命題「PQP \Rightarrow Q」の対偶は「¬Q¬P\neg Q \Rightarrow \neg P」です。元の命題とその対偶は真偽が一致します。
この問題の命題の対偶は「m+nm+n が奇数ならば、m2+n2m^2 + n^2 は奇数である」となります。これを証明します。
m+nm+n が奇数であるとき、mmnn のうち一方は偶数で、もう一方は奇数です。
(i) mm が偶数、nn が奇数の場合:
m=2km = 2k, n=2l+1n = 2l+1kk, ll は整数)とおけます。
このとき、
m2+n2=(2k)2+(2l+1)2=4k2+4l2+4l+1=2(2k2+2l2+2l)+1m^2 + n^2 = (2k)^2 + (2l+1)^2 = 4k^2 + 4l^2 + 4l + 1 = 2(2k^2 + 2l^2 + 2l) + 1
これは奇数です。
(ii) mm が奇数、nn が偶数の場合:
m=2k+1m = 2k+1, n=2ln = 2lkk, ll は整数)とおけます。
このとき、
m2+n2=(2k+1)2+(2l)2=4k2+4k+1+4l2=2(2k2+2k+2l2)+1m^2 + n^2 = (2k+1)^2 + (2l)^2 = 4k^2 + 4k + 1 + 4l^2 = 2(2k^2 + 2k + 2l^2) + 1
これは奇数です。
したがって、m+nm+n が奇数ならば、m2+n2m^2 + n^2 は奇数であることが証明されました。これは元の命題の対偶であるため、元の命題「m2+n2m^2 + n^2 が偶数ならば、m+nm + n は偶数である」も真です。

3. 最終的な答え

証明終わり。

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