円 $x^2 + y^2 = 4$ をCとし、直線 $y=a(x-4)$ を $l$ とする。 (1) Cと $l$ が共有点をもつような $a$ の値の範囲を求める。 (2) $l$ がCと2点で交わるとき、その2つの交点の中点をPとする。また、$l$ がCと接するとき、その接点をPとする。このとき、点Pは曲線 $\frac{(x-\text{オ})^2}{\text{カ}} + \frac{(y-\text{キ})^2}{\text{ク}} = 1$ 上にある。 (3) $a$ が(1)で求めた範囲を動くとき、(2)で定めた点Pが描く曲線の長さを求める。

幾何学直線交点接線楕円弧の長さ数式処理
2025/6/15

1. 問題の内容

x2+y2=4x^2 + y^2 = 4 をCとし、直線 y=a(x4)y=a(x-4)ll とする。
(1) Cと ll が共有点をもつような aa の値の範囲を求める。
(2) ll がCと2点で交わるとき、その2つの交点の中点をPとする。また、ll がCと接するとき、その接点をPとする。このとき、点Pは曲線 (x)2+(y)2=1\frac{(x-\text{オ})^2}{\text{カ}} + \frac{(y-\text{キ})^2}{\text{ク}} = 1 上にある。
(3) aa が(1)で求めた範囲を動くとき、(2)で定めた点Pが描く曲線の長さを求める。

2. 解き方の手順

(1) 円Cの中心(0,0)と直線 l:axy4a=0l: ax-y-4a=0 の距離dが、円の半径2以下であればよい。
d=a(0)04aa2+(1)2=4aa2+1=4aa2+12d = \frac{|a(0)-0-4a|}{\sqrt{a^2+(-1)^2}} = \frac{|-4a|}{\sqrt{a^2+1}} = \frac{4|a|}{\sqrt{a^2+1}} \le 2
両辺を2で割り、2乗すると、
4a2a2+11\frac{4a^2}{a^2+1} \le 1
4a2a2+14a^2 \le a^2 + 1
3a213a^2 \le 1
a213a^2 \le \frac{1}{3}
13a13-\frac{1}{\sqrt{3}} \le a \le \frac{1}{\sqrt{3}}
(2) Cと ll の交点をA, Bとし、P(X, Y)とする。
Aのx座標を α\alpha, Bのx座標を β\betaとする。X=α+β2X = \frac{\alpha + \beta}{2}となる。
y=a(x4)y = a(x-4)x2+y2=4x^2 + y^2 = 4に代入して、x2+(a(x4))2=4x^2 + (a(x-4))^2 = 4
x2+a2(x28x+16)=4x^2 + a^2(x^2 - 8x + 16) = 4
(1+a2)x28a2x+16a24=0(1+a^2)x^2 - 8a^2x + 16a^2 - 4 = 0
解と係数の関係より、α+β=8a21+a2\alpha + \beta = \frac{8a^2}{1+a^2}
X=4a21+a2X = \frac{4a^2}{1+a^2}
Y=a(X4)=a(4a21+a24)=a4a244a21+a2=4a1+a2Y = a(X-4) = a(\frac{4a^2}{1+a^2} - 4) = a\frac{4a^2 - 4 - 4a^2}{1+a^2} = \frac{-4a}{1+a^2}
X=4a21+a2X = \frac{4a^2}{1+a^2}より、X(1+a2)=4a2X(1+a^2) = 4a^2
X=4a2Xa2X = 4a^2 - Xa^2
X=a2(4X)X = a^2(4-X)
a2=X4Xa^2 = \frac{X}{4-X}
Y=4a1+a2Y = \frac{-4a}{1+a^2}より、4a=Y(1+a2)=Y+Ya2-4a = Y(1+a^2) = Y + Ya^2
a=Y4(1+a2)a = -\frac{Y}{4}(1+a^2)
a=Y4(1+X4X)=Y44X+X4X=Y4Xa = -\frac{Y}{4}(1+\frac{X}{4-X}) = -\frac{Y}{4}\frac{4-X+X}{4-X} = -\frac{Y}{4-X}
a2=Y2(4X)2a^2 = \frac{Y^2}{(4-X)^2}
X4X=Y2(4X)2\frac{X}{4-X} = \frac{Y^2}{(4-X)^2}
X(4X)=Y2X(4-X) = Y^2
4XX2=Y24X - X^2 = Y^2
X24X+Y2=0X^2 - 4X + Y^2 = 0
(X2)2+Y2=4(X-2)^2 + Y^2 = 4
これは円であるが、題意より楕円の形にする必要がある。
x2+y2=4x^2 + y^2 = 4のとき、この円の周上で y=a(x4)y = a(x-4) に接する時の接点をPとする。
a=dydx=xya = \frac{dy}{dx} = \frac{-x}{y}
y=xy(x4)y = \frac{-x}{y}(x-4)
y2=x2+4x1y^2 = \frac{-x^2 + 4x}{1}
4=x2+y2=x2x2+4x4 = x^2 + y^2 = x^2 - x^2 + 4x
4=4x4 = 4x より x=1x=1
y2=3y^2 = 3 より y=±3y = \pm\sqrt{3}
a=xy=1±3=13a = \frac{-x}{y} = \frac{-1}{\pm\sqrt{3}} = \mp\frac{1}{\sqrt{3}}
したがって 13a13 -\frac{1}{\sqrt{3}} \le a \le \frac{1}{\sqrt{3}}
X=4a21+a2X = \frac{4a^2}{1+a^2}なので、13a13-\frac{1}{\sqrt{3}} \le a \le \frac{1}{\sqrt{3}}のとき、 0a2130 \le a^2 \le \frac{1}{3}より
0X4(13)1+13=4343=10 \le X \le \frac{4(\frac{1}{3})}{1+\frac{1}{3}} = \frac{\frac{4}{3}}{\frac{4}{3}} = 1
(X2)2+Y2=4(X-2)^2 + Y^2 = 4より、X=1X=1のとき (12)2+Y2=4Y2=3Y=±3(1-2)^2 + Y^2 = 4 \Rightarrow Y^2 = 3 \Rightarrow Y = \pm \sqrt{3}
X=0X=0のとき (2)2+Y2=4Y2=0Y=0(-2)^2 + Y^2 = 4 \Rightarrow Y^2 = 0 \Rightarrow Y = 0
したがって、PPは曲線 (x2)24+y24=1\frac{(x-2)^2}{4} + \frac{y^2}{4} = 1 (円) の一部。
(3) X=0X=0からX=1X=1までの円弧の長さを求める。
(2)で求めた円の中心は (2, 0) 、半径は 2。
(x2)2+y2=4(x-2)^2+y^2=4より、x=0x=0のときy=0y=0x=1x=1のときy=±3y = \pm\sqrt{3}
cosθ=x22\cos \theta = \frac{x-2}{2}とおくと、
x=2+2cosθx = 2+2\cos\theta
x=0x=0のとき、2cosθ=22\cos\theta=-2なのでcosθ=1\cos\theta=-1となり、θ=π\theta=\pi
x=1x=1のとき、2cosθ=12\cos\theta=-1なのでcosθ=12\cos\theta=-\frac{1}{2}となり、θ=2π3\theta=\frac{2\pi}{3}
したがって、円弧の角度はπ2π3=π3\pi - \frac{2\pi}{3}=\frac{\pi}{3}
求める弧の長さは 2×π3×2=4π32\times\frac{\pi}{3} \times 2 = \frac{4\pi}{3}

3. 最終的な答え

(1) 33a33-\frac{\sqrt{3}}{3} \le a \le \frac{\sqrt{3}}{3}
(2) (x2)24+y24=1\frac{(x-2)^2}{4} + \frac{y^2}{4} = 1
(3) 4π3\frac{4\pi}{3}

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