原点を中心とする半径1の円Cと点A(2, 1)がある。円C上にない点PからCに接線を引き、接点をTとする。点PがPT=PAを満たしながら動くとき、以下の問いに答える。 (1) 点Pの軌跡を求めよ。 (2) PAが最小となるPの座標を求めよ。 (3) (2)のときの接点Tの座標を求めよ。

幾何学軌跡接線距離座標平面
2025/6/15

1. 問題の内容

原点を中心とする半径1の円Cと点A(2, 1)がある。円C上にない点PからCに接線を引き、接点をTとする。点PがPT=PAを満たしながら動くとき、以下の問いに答える。
(1) 点Pの軌跡を求めよ。
(2) PAが最小となるPの座標を求めよ。
(3) (2)のときの接点Tの座標を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 点Pの座標を(x, y)とする。PT = PAよりPT2=PA2PT^2 = PA^2
円Cの方程式はx2+y2=1x^2 + y^2 = 1
PT2=OP2OT2=x2+y21PT^2 = OP^2 - OT^2 = x^2 + y^2 - 1
PA2=(x2)2+(y1)2=x24x+4+y22y+1=x2+y24x2y+5PA^2 = (x-2)^2 + (y-1)^2 = x^2 - 4x + 4 + y^2 - 2y + 1 = x^2 + y^2 - 4x - 2y + 5
PT2=PA2PT^2 = PA^2より、x2+y21=x2+y24x2y+5x^2 + y^2 - 1 = x^2 + y^2 - 4x - 2y + 5
1=4x2y+5-1 = -4x - 2y + 5
4x+2y=64x + 2y = 6
2x+y=32x + y = 3
したがって、点Pの軌跡は直線y=2x+3y = -2x + 3である。
(2) PAが最小となるのは、点A(2, 1)から直線y=2x+3y = -2x + 3に下ろした垂線の足が点Pのときである。
直線y=2x+3y = -2x + 3の傾きは-2なので、点A(2, 1)を通り、y=2x+3y = -2x + 3に垂直な直線の傾きは12\frac{1}{2}である。
この直線の方程式は、y1=12(x2)y - 1 = \frac{1}{2}(x - 2)
y=12x1+1=12xy = \frac{1}{2}x - 1 + 1 = \frac{1}{2}x
この直線とy=2x+3y = -2x + 3の交点を求める。
12x=2x+3\frac{1}{2}x = -2x + 3
x=4x+6x = -4x + 6
5x=65x = 6
x=65x = \frac{6}{5}
y=12×65=35y = \frac{1}{2} \times \frac{6}{5} = \frac{3}{5}
したがって、PAが最小となるPの座標は(65,35)(\frac{6}{5}, \frac{3}{5})である。
(3) 点P(65,35)(\frac{6}{5}, \frac{3}{5})と円Cの中心O(0, 0)を結ぶ直線と、接線PTは直交する。したがって、接点Tは、線分OPを、点PからOの方向に延長した直線と円Cの交点にある。
直線OPの方程式はy=12xy = \frac{1}{2}x
点Tは円C上の点なので、x2+y2=1x^2 + y^2 = 1を満たす。
x2+(12x)2=1x^2 + (\frac{1}{2}x)^2 = 1
x2+14x2=1x^2 + \frac{1}{4}x^2 = 1
54x2=1\frac{5}{4}x^2 = 1
x2=45x^2 = \frac{4}{5}
x=±25=±255x = \pm \frac{2}{\sqrt{5}} = \pm \frac{2\sqrt{5}}{5}
y=12x=±55y = \frac{1}{2}x = \pm \frac{\sqrt{5}}{5}
点Pから点Oの方向に延長した直線と円Cの交点がTであるから、PとTは原点に関して反対側にある。
したがって、Tのx座標とy座標はそれぞれPのx座標とy座標と符号が異なる。
Pの座標は(65,35)(\frac{6}{5}, \frac{3}{5})なので、Tの座標は(255,55)(-\frac{2\sqrt{5}}{5}, -\frac{\sqrt{5}}{5})となる。

3. 最終的な答え

(1) 点Pの軌跡: y=2x+3y = -2x + 3
(2) PAが最小となるPの座標: (65,35)(\frac{6}{5}, \frac{3}{5})
(3) (2)のときの接点Tの座標: (255,55)(-\frac{2\sqrt{5}}{5}, -\frac{\sqrt{5}}{5})

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