1から5までの数字が書かれた5枚のカードとコインがあり、カードを引いてコインを投げる。コインが表なら引いたカードの数字が得点、裏なら0点。このゲームを3回行い、それぞれの得点を$a$, $b$, $c$とする。以下の確率を求める。 (1) $a+b+c=15$となる確率 (2) $a+b+c \leq 1$となる確率 (3) $a \times b \times c = 0$となる確率 (4) $a=b=c$となる確率 (5) 同じ得点が2回以上続く確率

確率論・統計学確率期待値条件付き確率
2025/6/17
以下に、問題の解説と解答を示します。

1. 問題の内容

1から5までの数字が書かれた5枚のカードとコインがあり、カードを引いてコインを投げる。コインが表なら引いたカードの数字が得点、裏なら0点。このゲームを3回行い、それぞれの得点をaa, bb, ccとする。以下の確率を求める。
(1) a+b+c=15a+b+c=15となる確率
(2) a+b+c1a+b+c \leq 1となる確率
(3) a×b×c=0a \times b \times c = 0となる確率
(4) a=b=ca=b=cとなる確率
(5) 同じ得点が2回以上続く確率

2. 解き方の手順

(1) a+b+c=15a+b+c=15となる確率
a,b,ca, b, c はそれぞれ0, 1, 2, 3, 4, 5のいずれかの値を取る。a+b+c=15a+b+c = 15となるのは、a,b,ca, b, c がすべて5の場合のみである。
a,b,ca, b, c が5となる確率はそれぞれ 15×12=110\frac{1}{5} \times \frac{1}{2} = \frac{1}{10} である。
したがって、a+b+c=15a+b+c = 15となる確率は (110)3=11000(\frac{1}{10})^3 = \frac{1}{1000}
(2) a+b+c1a+b+c \leq 1となる確率
a+b+c1a+b+c \leq 1 となるのは、以下のケースである。
- a=b=c=0a=b=c=0: コインが3回とも裏の場合。確率は (12)3=18(\frac{1}{2})^3 = \frac{1}{8}
- 1つが1で、残りが0: 1回の得点が1で、残りの2回が0の場合。
1となるのは1のカードを引いてコインが表になる確率が15×12=110\frac{1}{5} \times \frac{1}{2} = \frac{1}{10}
0となるのはコインが裏になるか、カードを引いてもコインが裏になる場合。確率は12+45×12=910\frac{1}{2} + \frac{4}{5} \times \frac{1}{2}= \frac{9}{10}.
よって、110×(910)2\frac{1}{10} \times (\frac{9}{10})^2が3通りなので、 3×811000=24310003 \times \frac{81}{1000} = \frac{243}{1000}.
したがって、求める確率は 18+2431000=125+2431000=3681000=46125\frac{1}{8} + \frac{243}{1000} = \frac{125 + 243}{1000} = \frac{368}{1000} = \frac{46}{125}
(3) a×b×c=0a \times b \times c = 0となる確率
a×b×c=0a \times b \times c = 0となるのは、a,b,ca, b, c の少なくとも1つが0の場合である。
これは、余事象として、a,b,ca, b, c がすべて0でない場合を考えると、計算が楽になる。
a,b,ca, b, c が0でない確率は、それぞれ510=12\frac{5}{10} = \frac{1}{2}なので、
a,b,ca, b, c がすべて0でない確率は (12)3=18(\frac{1}{2})^3 = \frac{1}{8}
したがって、a×b×c=0a \times b \times c = 0となる確率は 118=781 - \frac{1}{8} = \frac{7}{8}
(4) a=b=ca=b=cとなる確率
a=b=ca=b=cとなるのは、
- a=b=c=0a=b=c=0: (12)3=18(\frac{1}{2})^3 = \frac{1}{8}
- a=b=c=1a=b=c=1: (110)3=11000(\frac{1}{10})^3 = \frac{1}{1000}
- a=b=c=2a=b=c=2: (110)3=11000(\frac{1}{10})^3 = \frac{1}{1000}
- a=b=c=3a=b=c=3: (110)3=11000(\frac{1}{10})^3 = \frac{1}{1000}
- a=b=c=4a=b=c=4: (110)3=11000(\frac{1}{10})^3 = \frac{1}{1000}
- a=b=c=5a=b=c=5: (110)3=11000(\frac{1}{10})^3 = \frac{1}{1000}
求める確率は 18+5×11000=125+51000=1301000=13100\frac{1}{8} + 5 \times \frac{1}{1000}= \frac{125 + 5}{1000} = \frac{130}{1000} = \frac{13}{100}
(5) 同じ得点が2回以上続く確率
同じ得点が2回以上続くのは、以下のケースである。
- a=bca=b \neq c: 110×(1110)\frac{1}{10} \times (1 - \frac{1}{10})
- b=cab=c \neq a: 110×(1110)\frac{1}{10} \times (1 - \frac{1}{10})
- a=cba=c \neq b: 110×(1110)\frac{1}{10} \times (1 - \frac{1}{10})
- a=b=ca=b=c: 13100\frac{13}{100}
重複を避けるため、以下のように考える。
全体から、すべて異なる確率を引く方法を取ります。
全事象は 11 であり、
すべて異なる確率は、12\frac{1}{2}で当たる数字を変えていくことを考えると、
1 - (610×510\frac{6}{10} \times \frac{5}{10})
したがって、
13100+3(11011000)\frac{13}{100} + 3 (\frac{1}{10}-\frac{1}{1000}) となります。
a=ba=bの場合:(1212)=14(\frac{1}{2} * \frac{1}{2})= \frac{1}{4}
よって、答えは、14\frac{1}{4}

3. 最終的な答え

(1) 11000\frac{1}{1000}
(2) 46125\frac{46}{125}
(3) 78\frac{7}{8}
(4) 13100\frac{13}{100}
(5) 14\frac{1}{4}

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