質量 $m$ の物体が粗い水平面上を距離 $L$ だけ移動する際に、糸の張力 $T$ が行った仕事 $W_2$ を求める問題です。ただし、物体はバネ定数 $k$ のバネにつながれており、糸は床と角度 $\theta$ をなしています。動摩擦係数は $\lambda$、重力加速度は $g$ です。$W_2$ は $W_2 = \frac{A \lambda mg L + B k L^2}{C + 2 \lambda \tan \theta}$ の形式で表され、$A, B, C$ の整数値を求める必要があります。

応用数学力学仕事エネルギー積分物理
2025/6/19

1. 問題の内容

質量 mm の物体が粗い水平面上を距離 LL だけ移動する際に、糸の張力 TT が行った仕事 W2W_2 を求める問題です。ただし、物体はバネ定数 kk のバネにつながれており、糸は床と角度 θ\theta をなしています。動摩擦係数は λ\lambda、重力加速度は gg です。W2W_2W2=AλmgL+BkL2C+2λtanθW_2 = \frac{A \lambda mg L + B k L^2}{C + 2 \lambda \tan \theta} の形式で表され、A,B,CA, B, C の整数値を求める必要があります。

2. 解き方の手順

まず、問題文に与えられたヒントにある各仕事の式を確認します。
* 張力による仕事: W2=0LTcosθdxW_2 = \int_0^L T \cos \theta \, dx
* 摩擦力による仕事: W=λ0L(mgTsinθ)dx=λmgL+λtanθW2W = -\lambda \int_0^L (mg - T \sin \theta) \, dx = -\lambda mg L + \lambda \tan \theta W_2
* バネによる仕事: W3=0LkxdxW_3 = -\int_0^L kx \, dx
物体は距離 LL だけ移動して静止するので、仕事の原理より、各仕事の合計は0になります。つまり、W2+W+W3=0W_2 + W + W_3 = 0 です。
バネによる仕事 W3W_3 を計算します。
W3=0Lkxdx=k[12x2]0L=12kL2W_3 = -\int_0^L kx \, dx = -k \left[ \frac{1}{2}x^2 \right]_0^L = -\frac{1}{2} k L^2
仕事の合計が0になるという条件から、
W2+W+W3=0W_2 + W + W_3 = 0
W2λmgL+λtanθW212kL2=0W_2 - \lambda mg L + \lambda \tan \theta W_2 - \frac{1}{2} k L^2 = 0
W2(1+λtanθ)=λmgL+12kL2W_2 (1 + \lambda \tan \theta) = \lambda mg L + \frac{1}{2} k L^2
W2=λmgL+12kL21+λtanθ=2(λmgL+12kL2)2(1+λtanθ)=2λmgL+kL22+2λtanθW_2 = \frac{\lambda mg L + \frac{1}{2} k L^2}{1 + \lambda \tan \theta} = \frac{2 (\lambda mg L + \frac{1}{2} k L^2)}{2(1 + \lambda \tan \theta)} = \frac{2 \lambda mg L + k L^2}{2 + 2 \lambda \tan \theta}
したがって、W2W_2 は以下のようになります。
W2=2λmgL+kL22+2λtanθW_2 = \frac{2 \lambda mg L + k L^2}{2 + 2 \lambda \tan \theta}
この式と与えられた W2=AλmgL+BkL2C+2λtanθW_2 = \frac{A \lambda mg L + B k L^2}{C + 2 \lambda \tan \theta} を比較すると、A=2A = 2, B=1B = 1, C=2C = 2 であることがわかります。

3. 最終的な答え

A=2A = 2
B=1B = 1
C=2C = 2

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