ある大学の入学試験について、以下の2つの問いに答える問題です。 (1) 合格者のうち600点以上の者は約何%いるか。 (2) 合格最低点は、およそ何点であると考えられるか。 与えられた情報は、以下のとおりです。 * 試験は1000点満点 * 全志願者数は2000名 * 得点分布は平均450点、標準偏差75点の正規分布に従う * 入学定員は320名

確率論・統計学正規分布標準偏差z値確率統計入試
2025/7/1

1. 問題の内容

ある大学の入学試験について、以下の2つの問いに答える問題です。
(1) 合格者のうち600点以上の者は約何%いるか。
(2) 合格最低点は、およそ何点であると考えられるか。
与えられた情報は、以下のとおりです。
* 試験は1000点満点
* 全志願者数は2000名
* 得点分布は平均450点、標準偏差75点の正規分布に従う
* 入学定員は320名

2. 解き方の手順

(1) 合格者のうち600点以上の者の割合を求める。
まず、600点が平均からどれだけ離れているかを標準偏差で測る (zz 値を計算する)。
z=xμσz = \frac{x - \mu}{\sigma}
z=60045075=15075=2z = \frac{600 - 450}{75} = \frac{150}{75} = 2
z=2z = 2 に対応する確率を正規分布表から求める。通常、z=0z=0 から z=2z=2 までの確率が与えられるので、その値を P(z)P(z) とする。
P(z)0.4772P(z) \approx 0.4772 (問題の画像より)
600点以上の割合は、正規分布の右側の裾の部分にあたるので、0.5P(z)0.5 - P(z) で計算する。
0.50.4772=0.02280.5 - 0.4772 = 0.0228
したがって、600点以上の者は約2.28%である。四捨五入して整数で答えるので、約2%である。
(2) 合格最低点を求める。
まず、合格率を計算する。
合格率は 3202000=0.16\frac{320}{2000} = 0.16 である。つまり、上位16%が入学できる。
正規分布において、上位16%に相当する zz 値を求める。
0.5P(z)=0.160.5 - P(z) = 0.16
P(z)=0.50.16=0.34P(z) = 0.5 - 0.16 = 0.34
P(z)=0.34P(z) = 0.34 に対応する zz 値を正規分布表から求める。
z0.99z \approx 0.99 (問題の画像より0z0.990 \le z \le 0.99のとき確率が0.340.34であると読み取れる。)
合格最低点の xx を求めるために、zz 値の式を逆算する。
z=xμσz = \frac{x - \mu}{\sigma}
0.99=x450750.99 = \frac{x - 450}{75}
x450=0.99×75=74.25x - 450 = 0.99 \times 75 = 74.25
x=450+74.25=524.25x = 450 + 74.25 = 524.25
したがって、合格最低点は約524.25点である。問題では「およそ何点であると考えられるか」とあるので、四捨五入して約524点または約525点と答えるのが適切。画像の解答では約525点となっている。

3. 最終的な答え

(1) 約2%
(2) 約525点

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