ある病院で、インフルエンザワクチンの効果を調べるために調査を行った結果、ワクチン接種者100人中10人、ワクチン未接種者250人中50人がインフルエンザに罹ったことが判明した。ワクチンの効果があると言えるかを有意水準5%で検定したい。検定統計量を小数第3位まで求める。

確率論・統計学統計的仮説検定母比率の差の検定有意水準検定統計量
2025/7/14

1. 問題の内容

ある病院で、インフルエンザワクチンの効果を調べるために調査を行った結果、ワクチン接種者100人中10人、ワクチン未接種者250人中50人がインフルエンザに罹ったことが判明した。ワクチンの効果があると言えるかを有意水準5%で検定したい。検定統計量を小数第3位まで求める。

2. 解き方の手順

ワクチンの効果があるかどうかの検定を行う。
ワクチン接種群の罹患率: p1=10100=0.1p_1 = \frac{10}{100} = 0.1
ワクチン未接種群の罹患率: p2=50250=0.2p_2 = \frac{50}{250} = 0.2
サンプルサイズ: n1=100n_1 = 100, n2=250n_2 = 250
帰無仮説 H0H_0: ワクチンの効果がない(p1=p2p_1 = p_2
対立仮説 H1H_1: ワクチン接種者はインフルエンザに罹患しにくい(p1<p2p_1 < p_2
合同標本比率 p^\hat{p} を計算する。
p^=10+50100+250=60350=635\hat{p} = \frac{10 + 50}{100 + 250} = \frac{60}{350} = \frac{6}{35}
検定統計量 zz を計算する。
z=p1p2p^(1p^)(1n1+1n2)z = \frac{p_1 - p_2}{\sqrt{\hat{p}(1 - \hat{p})(\frac{1}{n_1} + \frac{1}{n_2})}}
z=0.10.2635(1635)(1100+1250)z = \frac{0.1 - 0.2}{\sqrt{\frac{6}{35}(1 - \frac{6}{35})(\frac{1}{100} + \frac{1}{250})}}
z=0.163529357500z = \frac{-0.1}{\sqrt{\frac{6}{35} \cdot \frac{29}{35} \cdot \frac{7}{500}}}
z=0.162973535500z = \frac{-0.1}{\sqrt{\frac{6 \cdot 29 \cdot 7}{35 \cdot 35 \cdot 500}}}
z=0.11218612500=0.10.001988524590.10.044592.243z = \frac{-0.1}{\sqrt{\frac{1218}{612500}}} = \frac{-0.1}{\sqrt{0.00198852459}} \approx \frac{-0.1}{0.04459} \approx -2.243

3. 最終的な答え

-2.243

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