xy平面において、曲線 $C: y=x^2$ と直線 $l: y=ax$ (aは正の整数)が与えられている。 (1) $l$と平行な、$C$の接線$m$の方程式を$a$を用いて表す。 (2) 原点Oと$m$の距離を$a$を用いて表す。 (3) $l$と$C$の交点のうち原点O以外のものをPとする。線分OPを1辺とする四角形OPQRが長方形になるように、$m$上に2点Q, Rをとる。この長方形の面積が2となるときの$a$の値を求める。

解析学微分接線点と直線の距離二次関数図形
2025/7/22

1. 問題の内容

xy平面において、曲線 C:y=x2C: y=x^2 と直線 l:y=axl: y=ax (aは正の整数)が与えられている。
(1) llと平行な、CCの接線mmの方程式をaaを用いて表す。
(2) 原点Oとmmの距離をaaを用いて表す。
(3) llCCの交点のうち原点O以外のものをPとする。線分OPを1辺とする四角形OPQRが長方形になるように、mm上に2点Q, Rをとる。この長方形の面積が2となるときのaaの値を求める。

2. 解き方の手順

(1)
llと平行なCCの接線mmの傾きはaaである。
y=x2y=x^2 を微分すると y=2xy'=2xとなる。
2x=a2x=a より、接点のx座標は x=a2x=\frac{a}{2}
接点のy座標は y=(a2)2=a24y=(\frac{a}{2})^2 = \frac{a^2}{4}
よって、接点の座標は (a2,a24)(\frac{a}{2}, \frac{a^2}{4})
接線mmの方程式は
ya24=a(xa2)y - \frac{a^2}{4} = a(x - \frac{a}{2})
y=axa22+a24y = ax - \frac{a^2}{2} + \frac{a^2}{4}
y=axa24y = ax - \frac{a^2}{4}
(2)
原点と直線axya24=0ax - y - \frac{a^2}{4} = 0の距離は、点と直線の距離の公式より
d=a(0)(0)a24a2+(1)2=a24a2+1=a24a2+1d = \frac{|a(0) - (0) - \frac{a^2}{4}|}{\sqrt{a^2 + (-1)^2}} = \frac{\frac{a^2}{4}}{\sqrt{a^2+1}} = \frac{a^2}{4\sqrt{a^2+1}}
(3)
y=x2y=x^2y=axy=ax の交点を求める。
x2=axx^2 = ax
x2ax=0x^2 - ax = 0
x(xa)=0x(x-a) = 0
x=0,ax=0, a
O以外の交点Pの座標は (a,a2)(a, a^2)
OPの傾きは a2a=a\frac{a^2}{a} = a
OPの長さは a2+(a2)2=a2+a4=a1+a2\sqrt{a^2 + (a^2)^2} = \sqrt{a^2 + a^4} = a\sqrt{1+a^2}
OPを1辺とする長方形OPQRにおいて、OPとQRは平行であり、OPとOQは垂直である。
OPの傾きが aa であるから、OQの傾きは 1a-\frac{1}{a}
また、mmの傾きはaaであるから、QRはmm上にある。
長方形の面積は2であるから
OP×OQ=2OP \times OQ = 2
OQ=2OP=2a1+a2OQ = \frac{2}{OP} = \frac{2}{a\sqrt{1+a^2}}
Qはy=axa24y = ax - \frac{a^2}{4}上にある。
y=1axy = -\frac{1}{a}x 上にある。
axa24=1axax - \frac{a^2}{4} = -\frac{1}{a}x
a2xa34=xa^2x - \frac{a^3}{4} = -x
(a2+1)x=a34(a^2+1)x = \frac{a^3}{4}
x=a34(a2+1)x = \frac{a^3}{4(a^2+1)}
y=1ax=a24(a2+1)y = -\frac{1}{a}x = -\frac{a^2}{4(a^2+1)}
OQ=x2+y2=(a34(a2+1))2+(a24(a2+1))2=a6+a416(a2+1)2=a4(a2+1)16(a2+1)2=a24a2+1OQ = \sqrt{x^2 + y^2} = \sqrt{(\frac{a^3}{4(a^2+1)})^2 + (-\frac{a^2}{4(a^2+1)})^2} = \sqrt{\frac{a^6+a^4}{16(a^2+1)^2}} = \sqrt{\frac{a^4(a^2+1)}{16(a^2+1)^2}} = \frac{a^2}{4\sqrt{a^2+1}}
a24a2+1=2a1+a2\frac{a^2}{4\sqrt{a^2+1}} = \frac{2}{a\sqrt{1+a^2}}
a3(1+a2)=8(a2+1)a^3(1+a^2) = 8(a^2+1)
a3=8a^3 = 8
a=2a=2

3. 最終的な答え

(1) y=axa24y = ax - \frac{a^2}{4}
(2) a24a2+1\frac{a^2}{4\sqrt{a^2+1}}
(3) a=2a = 2

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