関数 $f(x)$ を次のように定義します。 $f(x) = \lim_{n \to \infty} \frac{\tan^{n+1} x}{1 + \tan^n x}$ 区間 $0 < x < \frac{\pi}{2}$ における $f(x)$ の連続性を調べます。

1. 問題の内容

関数 $f(x)$ を次のように定義します。

$f(x) = \lim_{n \to \infty} \frac{\tan^{n+1} x}{1 + \tan^n x}$

区間 $0 < x < \frac{\pi}{2}$ における $f(x)$ の連続性を調べます。

2. 解き方の手順

区間 $0 < x < \frac{\pi}{2}$ において、$\tan x$ の値によって場合分けをします。

(i) $0 < \tan x < 1$ のとき (つまり、$0 < x < \frac{\pi}{4}$ のとき):

$\lim_{n \to \infty} \tan^n x = 0$ であるから、

$$f(x) = \lim_{n \to \infty} \frac{\tan^{n+1} x}{1 + \tan^n x} = \frac{0}{1 + 0} = 0$$

(ii) $\tan x = 1$ のとき (つまり、$x = \frac{\pi}{4}$ のとき):

$\tan^n x = 1$ であるから、

$$f(x) = \lim_{n \to \infty} \frac{\tan^{n+1} x}{1 + \tan^n x} = \lim_{n \to \infty} \frac{1}{1 + 1} = \frac{1}{2}$$

(iii) $\tan x > 1$ のとき (つまり、$\frac{\pi}{4} < x < \frac{\pi}{2}$ のとき):

$\tan^n x$ で分子と分母を割ると、

$$f(x) = \lim_{n \to \infty} \frac{\tan x}{\frac{1}{\tan^n x} + 1} = \frac{\tan x}{0 + 1} = \tan x$$

したがって、$f(x)$ は次のように表されます。

$f(x) = \begin{cases} 0 & (0 < x < \frac{\pi}{4}) \\ \frac{1}{2} & (x = \frac{\pi}{4}) \\ \tan x & (\frac{\pi}{4} < x < \frac{\pi}{2}) \end{cases}$

$x = \frac{\pi}{4}$ における連続性を調べます。

$\lim_{x \to \frac{\pi}{4} - 0} f(x) = 0$

$\lim_{x \to \frac{\pi}{4} + 0} f(x) = \tan \frac{\pi}{4} = 1$

$f(\frac{\pi}{4}) = \frac{1}{2}$

$\lim_{x \to \frac{\pi}{4} - 0} f(x) \neq f(\frac{\pi}{4})$ かつ $\lim_{x \to \frac{\pi}{4} + 0} f(x) \neq f(\frac{\pi}{4})$であるから、$f(x)$ は $x = \frac{\pi}{4}$ で不連続です。

区間 $0 < x < \frac{\pi}{4}$ では $f(x) = 0$ なので連続です。

区間 $\frac{\pi}{4} < x < \frac{\pi}{2}$ では $f(x) = \tan x$ なので連続です。

3. 最終的な答え

$f(x)$ は $x = \frac{\pi}{4}$ で不連続であり、その他の区間では連続です。