## 問題の解説
与えられた問題は、2つの行列式を計算することです。
(1) は以下の行列式です。
133233122223155253177273 (3) は以下の行列式です。
23−3373531111223272522−375 ## 解き方の手順
### (1) の解法
(1) の行列式は、ヴァンデルモンドの行列式です。ヴァンデルモンドの行列式は以下の形で表されます。
1x1x12⋮x1n−11x2x22⋮x2n−11x3x32⋮x3n−1⋯⋯⋯⋱⋯1xnxn2⋮xnn−1=∏1≤i<j≤n(xj−xi) この問題の場合、x1=3,x2=2,x3=5,x4=7 です。したがって、行列式の値は (2−3)(5−3)(7−3)(5−2)(7−2)(7−5) =(−1)(2)(4)(3)(5)(2) ### (3) の解法
(3) の行列式を計算します。4列目から1列目の要素を引くと、
23−3373531111223272522−23−3−(−33)7−735−53 23−3373531111223272522(1−22)−3(1−32)7(1−72)5(1−52) 23−337353111122327252−624−336−120 4列目を展開すると、
23⋅3⋅5⋅7⋅(2+3)(2+5)(2+7)(3−5)(3−7)(5−7)=(2−3)(2−7)(2−5)(3−7)(3−5)(7−5)=0 これはヴァンデルモンド行列に似ていますが、2列目が全て1なので、少し工夫が必要です。
C4をC1で引くと、C4列のすべての要素が x−x3 になります。 x−x3=x(1−x2)として因数分解できます。 ここで、C1とC3とC4が同じ形になってきたので、いくつかの線形結合で、行列式を0にできます。 別の方法として、2列目に関して余因子展開することも考えられます。
しかし、計算量が膨大になるため、あまり効率的ではありません。
そこで、行列式の性質を利用して計算を簡略化することを試みます。
まず、4列目から1列目を引きます。
23−3373531111223272522−23−3−(−33)7−735−53 8−273431251111494925−624−336−120 ここで、4列目はそれぞれの数の定数倍になっていることがわかります。
2−23=2(1−22),−3−(−3)3=−3(1−32),7−73=7(1−72),5−53=5(1−52). この行列式は0になります。
## 最終的な答え
(1) の答え: -240
(3) の答え: 0