$f(x) = x^2 - 4x + 3$、 $g(x) = x^2 - ax + a + 3$ という2つの2次関数があります。 (1) 不等式 $f(x) < 0$ を解きなさい。 (2) 全ての $x$ に対して $g(x) > 0$ となるような、$a$ の値の範囲を求めなさい。 (3) $f(x) < 0$ を満たすすべての $x$ に対して、$g(x) > 0$ となるような、$a$ の値の範囲を求めなさい。

1. 問題の内容

$f(x) = x^2 - 4x + 3$、 $g(x) = x^2 - ax + a + 3$ という2つの2次関数があります。

(1) 不等式 $f(x) < 0$ を解きなさい。

(2) 全ての $x$ に対して $g(x) > 0$ となるような、$a$ の値の範囲を求めなさい。

(3) $f(x) < 0$ を満たすすべての $x$ に対して、$g(x) > 0$ となるような、$a$ の値の範囲を求めなさい。

2. 解き方の手順

(1) $f(x) < 0$ を解く。

$f(x) = x^2 - 4x + 3 = (x-1)(x-3)$ より、 $f(x) < 0$ となるのは、$1 < x < 3$ のときです。

(2) 全ての $x$ に対して $g(x) > 0$ となる条件を求める。

$g(x) = x^2 - ax + a + 3$ が常に正であるためには、2次方程式 $g(x) = 0$ が実数解を持たない、つまり判別式 $D < 0$ であればよい。

$D = (-a)^2 - 4(a+3) = a^2 - 4a - 12 = (a-6)(a+2) < 0$

したがって、$-2 < a < 6$。

(3) $1 < x < 3$ の範囲で常に $g(x) > 0$ となる条件を求める。

$g(x) = x^2 - ax + a + 3$ のグラフが、 $1 < x < 3$ の範囲で常に $x$ 軸より上にある条件を考えます。

$g(x)$ の軸は $x = \frac{a}{2}$ です。

(i) $\frac{a}{2} \le 1$ つまり $a \le 2$ のとき、$1 < x < 3$ で $g(x)$ は単調減少なので、$g(3) > 0$ であればよい。

$g(3) = 9 - 3a + a + 3 = 12 - 2a > 0$ より、$a < 6$。

したがって、$a \le 2$。

(ii) $1 < \frac{a}{2} < 3$ つまり $2 < a < 6$ のとき、$g(1) > 0$ かつ $g(3) > 0$ かつ $g(x)$ の最小値 $g(\frac{a}{2}) > 0$ であればよい。

$g(1) = 1 - a + a + 3 = 4 > 0$ は常に成立。

$g(3) = 12 - 2a > 0$ より、$a < 6$。

$g(\frac{a}{2}) = (\frac{a}{2})^2 - a(\frac{a}{2}) + a + 3 = \frac{a^2}{4} - \frac{a^2}{2} + a + 3 = -\frac{a^2}{4} + a + 3 > 0$

$-a^2 + 4a + 12 > 0$

$a^2 - 4a - 12 < 0$

$(a-6)(a+2) < 0$

$-2 < a < 6$

$2 < a < 6$ と $-2 < a < 6$ の共通部分は、$2 < a < 6$。

(iii) $\frac{a}{2} \ge 3$ つまり $a \ge 6$ のとき、$1 < x < 3$ で $g(x)$ は単調増加なので、$g(1) > 0$ であればよい。

$g(1) = 4 > 0$ は常に成立。

しかし、$a \ge 6$ かつ $a < 6$ は矛盾するので、このような $a$ は存在しない。

(i), (ii), (iii) を合わせると、$a < 6$ かつ $-2 < a < 6$ なので、$-2 < a < 6$ となります。しかし、(i)より$a \le 2$の場合を考慮すると、$a < 6$であり、 $a > -2$を考慮すると、最終的な範囲は$-2<a<6$

3. 最終的な答え

(1) $1 < x < 3$

(2) $-2 < a < 6$

(3) $-2 < a < 6$