$f(x) = x^2 + ax + b$ とする。$x^{2025}$ を $f(x)$ で割った余りが $2x+1$ で、$x^{2026}$ を $f(x)$ で割った余りが $x+2$ となるような $a, b$ が存在しないことを示す。

代数学多項式剰余の定理因数定理代数学の基本定理
2025/8/3

1. 問題の内容

f(x)=x2+ax+bf(x) = x^2 + ax + b とする。x2025x^{2025}f(x)f(x) で割った余りが 2x+12x+1 で、x2026x^{2026}f(x)f(x) で割った余りが x+2x+2 となるような a,ba, b が存在しないことを示す。

2. 解き方の手順

x2025x^{2025}f(x)f(x) で割った商を q1(x)q_1(x) とすると、
x2025=f(x)q1(x)+2x+1x^{2025} = f(x)q_1(x) + 2x + 1
x2026x^{2026}f(x)f(x) で割った商を q2(x)q_2(x) とすると、
x2026=f(x)q2(x)+x+2x^{2026} = f(x)q_2(x) + x + 2
x2026=xx2025=x(f(x)q1(x)+2x+1)=xf(x)q1(x)+2x2+xx^{2026} = x \cdot x^{2025} = x(f(x)q_1(x) + 2x + 1) = xf(x)q_1(x) + 2x^2 + x
2x2+x=2(f(x)axb)+x=2f(x)2ax2b+x2x^2 + x = 2(f(x) - ax - b) + x = 2f(x) - 2ax - 2b + x
x2026=xf(x)q1(x)+2f(x)2ax2b+x=f(x)(xq1(x)+2)+(12a)x2bx^{2026} = xf(x)q_1(x) + 2f(x) - 2ax - 2b + x = f(x)(xq_1(x) + 2) + (1-2a)x - 2b
したがって、x2026x^{2026}f(x)f(x) で割った余りは (12a)x2b(1-2a)x - 2b となる。
問題文より、x2026x^{2026}f(x)f(x) で割った余りは x+2x+2 であるから、
(12a)x2b=x+2(1-2a)x - 2b = x + 2
係数を比較して、
12a=11 - 2a = 1
2b=2-2b = 2
よって、
a=0a = 0
b=1b = -1
したがって、f(x)=x21f(x) = x^2 - 1 となる。
x2025=(x21)q1(x)+2x+1x^{2025} = (x^2 - 1)q_1(x) + 2x + 1x=1x=1 を代入すると、
1=2(1)+1=31 = 2(1) + 1 = 3 となり矛盾。
x2025=(x21)q1(x)+2x+1x^{2025} = (x^2 - 1)q_1(x) + 2x + 1x=1x=-1 を代入すると、
1=2+1=1-1 = -2 + 1 = -1 となる。
しかし、f(x)f(x) の解 x=±1x = \pm 1 で余りが一致しないので矛盾。
よって、a,ba, b は存在しない。

3. 最終的な答え

x2025x^{2025}f(x)f(x) で割った余りが 2x+12x+1 で、x2026x^{2026}f(x)f(x) で割った余りが x+2x+2 となるような a,ba, b は存在しない。

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