4桁の自然数 $n$ の千の位、百の位、十の位、一の位の数字をそれぞれ $a, b, c, d$ とします。 以下の条件を満たす $n$ は全部で何個あるかを求めます。 (1) $a>b>c>d$ (2) $a\geq b>c>d$

算数組み合わせ自然数桁数条件を満たす数
2025/8/16

1. 問題の内容

4桁の自然数 nn の千の位、百の位、十の位、一の位の数字をそれぞれ a,b,c,da, b, c, d とします。
以下の条件を満たす nn は全部で何個あるかを求めます。
(1) a>b>c>da>b>c>d
(2) ab>c>da\geq b>c>d

2. 解き方の手順

(1) a>b>c>da>b>c>d の場合
a,b,c,da, b, c, d は全て異なる数字である必要があります。
また、a,b,c,da, b, c, d00 から 99 までの整数で、 a0a \neq 0 である必要があります。
00 から 99 までの10個の数字から4つの異なる数字を選ぶ組み合わせの数を考えます。
選んだ4つの数字を大きい順に a,b,c,da, b, c, d とすれば条件を満たす4桁の整数が1つ決まります。
ただし、00 が選ばれた場合は、aa00 ではないので、 00 が4つの数字の中に含まれる場合も考えなければなりません。
まず、10個の数字から4つを選ぶ組み合わせは 10C4_{10}C_4 です。
10C4=10!4!6!=10×9×8×74×3×2×1=10×3×7=210_{10}C_4 = \frac{10!}{4!6!} = \frac{10 \times 9 \times 8 \times 7}{4 \times 3 \times 2 \times 1} = 10 \times 3 \times 7 = 210
4つの数字の中に 00 が含まれる場合を考えます。
00 を含めた4つの数字を選ぶということは、残りの9個の数字から3つを選ぶことに相当します。
その組み合わせは 9C3_{9}C_3 です。
9C3=9!3!6!=9×8×73×2×1=3×4×7=84_{9}C_3 = \frac{9!}{3!6!} = \frac{9 \times 8 \times 7}{3 \times 2 \times 1} = 3 \times 4 \times 7 = 84
したがって、条件を満たす4桁の自然数の個数は 10C4_{10}C_4 から 9C3_{9}C_3 を引けば求まります。
しかし、ここでは選んだ4つの数字を大きい順に a,b,c,da, b, c, d とすれば条件を満たす4桁の整数が1つ決まることを利用します。
すなわち、0,1,2,3,4,5,6,7,8,90,1,2,3,4,5,6,7,8,9 の10個の数字から4個を選び、a,b,c,da, b, c, d に大きい順に割り当てれば良いです。
aa00 になれないので、00 を含む選び方は除外する必要があります。
しかし、4つの数字を選んでしまえば、a>b>c>da>b>c>d の条件から、自動的に a0a \neq 0 が満たされます。
なぜなら、aa が一番大きい数字なので、00 になることはありません。
したがって、10C4=210_{10}C_4 = 210 個となります。
しかし、aa は千の位の数字なので 00 になることはできません。選んだ4つの数字の中で最大のものが aa になるので、選んだ4つの数字に 00 が含まれていても問題ありません。
(2) ab>c>da\geq b>c>d の場合
a,b,c,da, b, c, d00 から 99 までの整数です。
この場合、aabb は同じ数字でも良いことに注意します。
まず、a,b,c,da, b, c, d がすべて異なる数字の場合を考えます。
a>b>c>da > b > c > d の場合は (1) で考えたように 10C4=210_{10}C_4 = 210 個です。
次に、a=ba=b の場合を考えます。
a=b>c>da=b > c > d となるような a,c,da, c, d を選ぶことになります。
このとき、a,c,da, c, d は異なる数字でなければなりません。
00 から 99 までの10個の数字から3つの異なる数字を選ぶ組み合わせは 10C3_{10}C_3 です。
選んだ3つの数字を x,y,zx, y, z (x>y>zx>y>z) とすると、
a=b=xa = b = x, c=yc = y, d=zd = z とすることで条件を満たす4桁の整数が1つ決まります。
したがって、10C3=10×9×83×2×1=10×3×4=120_{10}C_3 = \frac{10 \times 9 \times 8}{3 \times 2 \times 1} = 10 \times 3 \times 4 = 120 個です。
したがって、合計 210+120=330210 + 120 = 330 個です。
別解として、0から9の10個の数字から重複を許して4個選び、大きい順にa,b,c,da, b, c, dに割り当てることを考えます。ただし、ab>c>da\geq b>c>dなので、4つの数字を選ぶ際にaabbの間だけ重複を許します。
x1=abx_1=a-b, x2=bcx_2=b-c, x3=cdx_3=c-d, x4=dx_4=d とおくと、
x10x_1\geq 0, x2>0x_2>0, x3>0x_3>0, x40x_4\geq 0 であり、x1+x2+x3+x4=a9x_1+x_2+x_3+x_4=a\leq 9 となります。
a,b,c,da, b, c, dは整数である必要があるので、x1,x2,x3,x4x_1, x_2, x_3, x_4も整数です。
x2=x2+1x_2=x_2'+1, x3=x3+1x_3=x_3'+1 とおくと、x20x_2'\geq 0, x30x_3'\geq 0 となり、
x1+x2+1+x3+1+x4=a9x_1+x_2'+1+x_3'+1+x_4 = a \leq 9 より、
x1+x2+x3+x4=a27x_1+x_2'+x_3'+x_4 = a-2 \leq 7
x1+x2+x3+x4+x5=7x_1+x_2'+x_3'+x_4+x_5 = 7 を満たす非負整数解の数を求めます。 (x50x_5 \geq 0)
これは、7+51C51=11C4=11×10×9×84×3×2×1=11×10×3=3307+5-1 C_{5-1} = 11C_4 = \frac{11 \times 10 \times 9 \times 8}{4 \times 3 \times 2 \times 1} = 11 \times 10 \times 3 = 330

3. 最終的な答え

(1) 210個
(2) 330個

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