放物線 $C: y = \frac{1}{2}x^2 + 2x + k$ が与えられており、以下の問いに答える必要があります。 (1) $C$が点$(2, 9)$を通ることから、$k$の値を求め、さらに放物線$C$の頂点の座標を求めます。 (2) (i) $C$を$x$軸方向に$4$, $y$軸方向に$-2$だけ平行移動した放物線を$C_1$とし、$C_1$の方程式を求めます。 (ii) $C$を$x$軸に関して対称移動した放物線を$C_2$とし、$C_2$の方程式を求めます。 (3) $C$, $C_1$, $C_2$の頂点をそれぞれ$P$, $Q$, $R$とします。三角形$PQR$の周を$L$とし、$L$上に頂点がくるように$C$を平行移動した放物線を$C_3$とします。 (i) $C_3$は$L$との共有点がちょうど3個であり、点$(-1, 1)$を通る。このような$C_3$の方程式を求めます。

代数学二次関数放物線平行移動対称移動平方完成
2025/8/16

1. 問題の内容

放物線 C:y=12x2+2x+kC: y = \frac{1}{2}x^2 + 2x + k が与えられており、以下の問いに答える必要があります。
(1) CCが点(2,9)(2, 9)を通ることから、kkの値を求め、さらに放物線CCの頂点の座標を求めます。
(2) (i) CCxx軸方向に44, yy軸方向に2-2だけ平行移動した放物線をC1C_1とし、C1C_1の方程式を求めます。
(ii) CCxx軸に関して対称移動した放物線をC2C_2とし、C2C_2の方程式を求めます。
(3) CC, C1C_1, C2C_2の頂点をそれぞれPP, QQ, RRとします。三角形PQRPQRの周をLLとし、LL上に頂点がくるようにCCを平行移動した放物線をC3C_3とします。
(i) C3C_3LLとの共有点がちょうど3個であり、点(1,1)(-1, 1)を通る。このようなC3C_3の方程式を求めます。

2. 解き方の手順

(1)
放物線CCが点(2,9)(2, 9)を通るので、x=2x = 2, y=9y = 9CCの式に代入してkkを求めます。
9=12(2)2+2(2)+k9 = \frac{1}{2}(2)^2 + 2(2) + k
9=2+4+k9 = 2 + 4 + k
k=3k = 3
したがって、CCの式は y=12x2+2x+3y = \frac{1}{2}x^2 + 2x + 3となります。
次に、この式を平方完成して頂点の座標を求めます。
y=12(x2+4x)+3y = \frac{1}{2}(x^2 + 4x) + 3
y=12(x2+4x+44)+3y = \frac{1}{2}(x^2 + 4x + 4 - 4) + 3
y=12(x+2)22+3y = \frac{1}{2}(x + 2)^2 - 2 + 3
y=12(x+2)2+1y = \frac{1}{2}(x + 2)^2 + 1
よって、頂点の座標は(2,1)(-2, 1)です。
(2) (i)
C:y=12x2+2x+3C: y = \frac{1}{2}x^2 + 2x + 3xx軸方向に44, yy軸方向に2-2だけ平行移動した放物線C1C_1の方程式は、
y+2=12(x4)2+2(x4)+3y + 2 = \frac{1}{2}(x - 4)^2 + 2(x - 4) + 3
y+2=12(x28x+16)+2x8+3y + 2 = \frac{1}{2}(x^2 - 8x + 16) + 2x - 8 + 3
y+2=12x24x+8+2x5y + 2 = \frac{1}{2}x^2 - 4x + 8 + 2x - 5
y=12x22x+1y = \frac{1}{2}x^2 - 2x + 1
したがって、C1C_1の方程式は y=12x22x+1y = \frac{1}{2}x^2 - 2x + 1です。
(ii)
C:y=12x2+2x+3C: y = \frac{1}{2}x^2 + 2x + 3xx軸に関して対称移動した放物線C2C_2の方程式は、
y=12x2+2x+3-y = \frac{1}{2}x^2 + 2x + 3
y=12x22x3y = -\frac{1}{2}x^2 - 2x - 3
したがって、C2C_2の方程式は y=12x22x3y = -\frac{1}{2}x^2 - 2x - 3です。
(3)
CCの頂点PP(2,1)(-2, 1)
C1C_1の頂点QQは、y=12x22x+1=12(x2)21y = \frac{1}{2}x^2 - 2x + 1 = \frac{1}{2}(x - 2)^2 - 1より、(2,1)(2, -1)
C2C_2の頂点RRは、y=12x22x3=12(x+2)21y = -\frac{1}{2}x^2 - 2x - 3 = -\frac{1}{2}(x + 2)^2 - 1より、(2,1)(-2, -1)
三角形PQRPQRの周の長さLLは、
PQ=(2(2))2+(11)2=16+4=20=25PQ = \sqrt{(2 - (-2))^2 + (-1 - 1)^2} = \sqrt{16 + 4} = \sqrt{20} = 2\sqrt{5}
PR=(2(2))2+(11)2=0+4=2PR = \sqrt{(-2 - (-2))^2 + (-1 - 1)^2} = \sqrt{0 + 4} = 2
QR=(22)2+(1(1))2=16=4QR = \sqrt{(-2 - 2)^2 + (-1 - (-1))^2} = \sqrt{16} = 4
したがって、L=25+2+4=6+25L = 2\sqrt{5} + 2 + 4 = 6 + 2\sqrt{5}
C3C_3の頂点がLL上にあるということは、C3C_3の頂点T(s,t)T(s, t)が線分PQ,PR,QRPQ, PR, QRのいずれかの上にあるということです。C3C_3LLと3点で交わるので、C3C_3PP, QQ, RRのいずれかを通るはずです。C3C_3はまた、点(1,1)(-1, 1)を通ります。C3C_3の方程式をy=12(xs)2+ty = \frac{1}{2}(x - s)^2 + tと置きます。
C3C_3が点(1,1)(-1, 1)を通るので、1=12(1s)2+t1 = \frac{1}{2}(-1 - s)^2 + t、つまり、t=112(s+1)2t = 1 - \frac{1}{2}(s + 1)^2C3C_3の方程式はy=12(xs)2+112(s+1)2y = \frac{1}{2}(x - s)^2 + 1 - \frac{1}{2}(s + 1)^2です。
C3C_3R(2,1)R(-2, -1)を通るとすると、1=12(2s)2+112(s+1)2-1 = \frac{1}{2}(-2 - s)^2 + 1 - \frac{1}{2}(s + 1)^2
2=12(4+4s+s2)+112(s2+2s+1)-2 = \frac{1}{2}(4 + 4s + s^2) + 1 - \frac{1}{2}(s^2 + 2s + 1)
3=12(4+4s+s2s22s1)-3 = \frac{1}{2}(4 + 4s + s^2 - s^2 - 2s - 1)
6=3+2s-6 = 3 + 2s
2s=92s = -9
s=92s = -\frac{9}{2}
t=112(92+1)2=112(72)2=1498=418t = 1 - \frac{1}{2}(-\frac{9}{2} + 1)^2 = 1 - \frac{1}{2}(-\frac{7}{2})^2 = 1 - \frac{49}{8} = -\frac{41}{8}
このとき、C3:y=12(x+92)2418C_3: y = \frac{1}{2}(x + \frac{9}{2})^2 - \frac{41}{8}

3. 最終的な答え

(1) k=3k = 3, 頂点の座標は (2,1)(-2, 1)
(2) (i) y=12x22x+1y = \frac{1}{2}x^2 - 2x + 1
(ii) y=12x22x3y = -\frac{1}{2}x^2 - 2x - 3
(3) y=12(x+92)2418y = \frac{1}{2}(x + \frac{9}{2})^2 - \frac{41}{8}

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