与えられた2つの2次関数 $f(x)$ と $g(x)$ について、それぞれの最小値を $M$ と $m$ とする。 (1) $a=0$ のときの $M$ の値を求める。 (2) $m$ を $a, k$ を用いて表す。 (3) $M$ と $m$ の小さくない方を $a$ の関数 $h(a)$ とする。 (i) $k=-1$ のとき、$h(a) = -\frac{1}{4}$ となるような $a$ の値を求める。 (ii) $h(a)$ が、異なる3個以上の $a$ の値に対して同じ値をとるような $k$ のとり得る値の範囲を求める。

代数学二次関数最大・最小不等式関数のグラフ
2025/4/13

1. 問題の内容

与えられた2つの2次関数 f(x)f(x)g(x)g(x) について、それぞれの最小値を MMmm とする。
(1) a=0a=0 のときの MM の値を求める。
(2) mma,ka, k を用いて表す。
(3) MMmm の小さくない方を aa の関数 h(a)h(a) とする。
(i) k=1k=-1 のとき、h(a)=14h(a) = -\frac{1}{4} となるような aa の値を求める。
(ii) h(a)h(a) が、異なる3個以上の aa の値に対して同じ値をとるような kk のとり得る値の範囲を求める。

2. 解き方の手順

(1) a=0a=0 のとき、
f(x)=x2+2x+3=(x+1)2+2f(x) = x^2 + 2x + 3 = (x+1)^2 + 2
よって、M=2M = 2
(2) g(x)=2x22ax12a2+2a+k=2(x2ax)12a2+2a+kg(x) = 2x^2 - 2ax - \frac{1}{2}a^2 + 2a + k = 2(x^2 - ax) - \frac{1}{2}a^2 + 2a + k
=2(xa2)22(a2)212a2+2a+k=2(xa2)212a212a2+2a+k= 2(x - \frac{a}{2})^2 - 2(\frac{a}{2})^2 - \frac{1}{2}a^2 + 2a + k = 2(x - \frac{a}{2})^2 - \frac{1}{2}a^2 - \frac{1}{2}a^2 + 2a + k
=2(xa2)2a2+2a+k= 2(x - \frac{a}{2})^2 - a^2 + 2a + k
よって、m=a2+2a+km = -a^2 + 2a + k
(3)
(i) k=1k=-1 のとき、m=a2+2a1=(a1)2m = -a^2 + 2a - 1 = -(a-1)^2
f(x)=x2+(22a)x6a+3=(x+(1a))2(1a)26a+3f(x) = x^2 + (2-2a)x - 6a + 3 = (x + (1-a))^2 - (1-a)^2 - 6a + 3
=(x+(1a))2(12a+a2)6a+3=(x+(1a))2a24a+2= (x + (1-a))^2 - (1 - 2a + a^2) - 6a + 3 = (x + (1-a))^2 - a^2 - 4a + 2
よって、M=a24a+2M = -a^2 - 4a + 2
h(a)=14h(a) = -\frac{1}{4} となる aa を求める。
MmM \ge m のとき、a24a+2=14-a^2 - 4a + 2 = -\frac{1}{4}
a2+4a94=0a^2 + 4a - \frac{9}{4} = 0
4a2+16a9=04a^2 + 16a - 9 = 0
(2a+9)(2a1)=0(2a + 9)(2a - 1) = 0
a=92,12a = -\frac{9}{2}, \frac{1}{2}
MmM \le m のとき、(a1)2=14-(a-1)^2 = -\frac{1}{4}
(a1)2=14(a-1)^2 = \frac{1}{4}
a1=±12a-1 = \pm \frac{1}{2}
a=1±12=32,12a = 1 \pm \frac{1}{2} = \frac{3}{2}, \frac{1}{2}
MmM \ge m を満たすか確認する。
a=92a = -\frac{9}{2} のとき、M=a24a+2=814+18+2=814+20=14M = -a^2 - 4a + 2 = -\frac{81}{4} + 18 + 2 = -\frac{81}{4} + 20 = -\frac{1}{4}
m=(a1)2=(112)2=1214m = -(a-1)^2 = -(-\frac{11}{2})^2 = -\frac{121}{4}
M>mM > m を満たす。
a=12a = \frac{1}{2} のとき、M=a24a+2=142+2=14M = -a^2 - 4a + 2 = -\frac{1}{4} - 2 + 2 = -\frac{1}{4}
m=(a1)2=(121)2=(12)2=14m = -(a-1)^2 = -(\frac{1}{2}-1)^2 = -(-\frac{1}{2})^2 = -\frac{1}{4}
M=mM = m を満たす。
MmM \le m を満たすか確認する。
a=32a = \frac{3}{2} のとき、M=a24a+2=946+2=944=254M = -a^2 - 4a + 2 = -\frac{9}{4} - 6 + 2 = -\frac{9}{4} - 4 = -\frac{25}{4}
m=(a1)2=(321)2=(12)2=14m = -(a-1)^2 = -(\frac{3}{2} - 1)^2 = -(\frac{1}{2})^2 = -\frac{1}{4}
M<mM < m を満たす。
a=12a = \frac{1}{2} のとき、M=m=14M = m = -\frac{1}{4} を満たす。
よって、a=92,32,12a = -\frac{9}{2}, \frac{3}{2}, \frac{1}{2}
(ii) M=a24a+2M=-a^2-4a+2
m=a2+2a+km=-a^2+2a+k
Mm=6a+2kM-m=-6a+2-k
h(a)h(a) が異なる3個以上のaの値に対して同じ値をとるとき、M=mM=mとなるaが3つ以上存在する必要がある。
つまり、6a+2k=0-6a+2-k=0 となるaが3つ以上存在すればよい。
この式はaに関して一次式なので、aは一つしか求まらない。
M=mM = m となるとき、h(a)=M=mh(a) = M = m となる。
M=mM=m となる条件は
Mm=0M-m=0 より、6a=2k6a=2-k
a=2k6a=\frac{2-k}{6}
M=(2k6)24(2k6)+2M = -(\frac{2-k}{6})^2-4(\frac{2-k}{6})+2
これが、kk の条件を満たす値である。
h(a)h(a)が一定の値となるためには、M=mM=m となる条件では不可能である。
M>mM>mとなる区間と、M<mM<mとなる区間を考慮する必要がある。

3. 最終的な答え

(1) M=2M = 2
(2) m=a2+2a+km = -a^2 + 2a + k
(3) (i) a=92,32,12a = -\frac{9}{2}, \frac{3}{2}, \frac{1}{2}
(ii) 答えが導出できませんでした。

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