## 1. 問題の内容

応用数学力学運動量力積衝突運動量保存の法則
2025/4/14
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1. 問題の内容

複数の運動に関する問題が出題されています。
* 問2:ボールが壁に衝突した際の力積を求める問題。
* 問3:静止している物体に力を加えた際の力積と速度を求める問題。
* 問4:台車に力を加えた際の運動量の変化と力積を求める問題。
* 問5:ボールを打ち返した際のラケットがボールに与えた力積を求める問題。
* 問6:物体Aと物体Bが衝突した後の物体Bの速度を求める問題。
* 問7:物体が爆発した後の破片の速度を求める問題。
* 問8:物体Aと物体Bが衝突し一体となった後の速度と向きを求める問題。
* 問9:物体Aと物体Bが衝突した後のそれぞれの速度を求める問題。
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2. 解き方の手順

それぞれの問題について、解き方の手順を説明します。
**問2:ボールが壁に衝突した際の力積**
力積 JJ は、力 FF と時間 Δt\Delta t の積で表されます。
J=FΔtJ = F \Delta t
この問題では、F=20 NF = 20 \ NΔt=0.15 s\Delta t = 0.15 \ s なので、力積は
J=20×0.15=3 NsJ = 20 \times 0.15 = 3 \ N \cdot s
ボールから見て壁の方向を正とする場合、力積の向きは壁方向となります。
**問3:静止している物体に力を加えた際の力積と速度**
力積 JJ は、力 FF と時間 Δt\Delta t の積で表されます。
J=FΔtJ = F \Delta t
この問題では、F=4.0 NF = 4.0 \ NΔt=5.0 s\Delta t = 5.0 \ s なので、力積は
J=4.0×5.0=20 NsJ = 4.0 \times 5.0 = 20 \ N \cdot s
物体の速度 vv は、力積と運動量変化の関係から求めることができます。
J=mΔvJ = m \Delta v
Δv=Jm\Delta v = \frac{J}{m}
ここで、m=5.0 kgm = 5.0 \ kg なので、
Δv=205.0=4.0 m/s\Delta v = \frac{20}{5.0} = 4.0 \ m/s
物体は静止状態から動き出すため、Δv=v0=v\Delta v = v - 0 = v
したがって、物体の速度は 4.0 m/s4.0 \ m/s となります。
**問4:台車に力を加えた際の運動量の変化と力積**
台車の運動量の変化 Δp\Delta p は、質量 mm と速度の変化 Δv\Delta v の積で表されます。
Δp=mΔv\Delta p = m \Delta v
この問題では、m=2.0 kgm = 2.0 \ kgΔv=4.03.0=1.0 m/s\Delta v = 4.0 - 3.0 = 1.0 \ m/s なので、
Δp=2.0×1.0=2.0 kgm/s\Delta p = 2.0 \times 1.0 = 2.0 \ kg \cdot m/s
力積 JJ は、運動量の変化に等しいので、
J=Δp=2.0 NsJ = \Delta p = 2.0 \ N \cdot s
**問5:ボールを打ち返した際のラケットがボールに与えた力積**
力積 JJ は、運動量変化に等しいので、
J=m(vfvi)J = m (v_f - v_i)
ここで、m=0.50 kgm = 0.50 \ kgvi=20 m/sv_i = 20 \ m/s(東向き)、vf=20 m/sv_f = 20 \ m/s(北向き)です。
東向きをx軸正方向、北向きをy軸正方向とすると、
vi=(20,0)v_i = (20, 0)vf=(0,20)v_f = (0, 20)
よって、
J=0.50×((0,20)(20,0))=0.50×(20,20)=(10,10)J = 0.50 \times ((0, 20) - (20, 0)) = 0.50 \times (-20, 20) = (-10, 10)
力積の大きさは (10)2+102=200=102 Ns\sqrt{(-10)^2 + 10^2} = \sqrt{200} = 10\sqrt{2} \ N \cdot s
力積の向きは、arctan(10/-10) = 135°(東向きから反時計回りに135°)
**問6:物体Aと物体Bが衝突した後の物体Bの速度**
運動量保存の法則より、
mAvA,i+mBvB,i=mAvA,f+mBvB,fm_A v_{A,i} + m_B v_{B,i} = m_A v_{A,f} + m_B v_{B,f}
ここで、mA=3.0 kgm_A = 3.0 \ kg, vA,i=4.0 m/sv_{A,i} = 4.0 \ m/s, mB=1.0 kgm_B = 1.0 \ kg, vB,i=0 m/sv_{B,i} = 0 \ m/s, vA,f=1.0 m/sv_{A,f} = 1.0 \ m/s
3.0×4.0+1.0×0=3.0×1.0+1.0×vB,f3.0 \times 4.0 + 1.0 \times 0 = 3.0 \times 1.0 + 1.0 \times v_{B,f}
12=3+vB,f12 = 3 + v_{B,f}
vB,f=9 m/sv_{B,f} = 9 \ m/s
**問7:物体が爆発した後の破片の速度**
運動量保存の法則より、
mv=m1v1+m2v2m v = m_1 v_1 + m_2 v_2
ここで、m=7.0 kgm = 7.0 \ kg, v=6.0 m/sv = 6.0 \ m/s, m1=2.0 kgm_1 = 2.0 \ kg, v1=4.0 m/sv_1 = -4.0 \ m/s (反対向き), m2=5.0 kgm_2 = 5.0 \ kg.
7.0×6.0=2.0×(4.0)+5.0×v27.0 \times 6.0 = 2.0 \times (-4.0) + 5.0 \times v_2
42=8+5v242 = -8 + 5 v_2
50=5v250 = 5 v_2
v2=10 m/sv_2 = 10 \ m/s
**問8:物体Aと物体Bが衝突し一体となった後の速度と向き**
運動量保存の法則より、
mAvA,i+mBvB,i=(mA+mB)vfm_A v_{A,i} + m_B v_{B,i} = (m_A + m_B) v_f
ここで、mA=6.0 kgm_A = 6.0 \ kg, vA,i=(10,0) m/sv_{A,i} = (10, 0) \ m/s, mB=5.0 kgm_B = 5.0 \ kg, vB,i=(0,12) m/sv_{B,i} = (0, 12) \ m/s.
6.0×(10,0)+5.0×(0,12)=(6.0+5.0)vf6.0 \times (10, 0) + 5.0 \times (0, 12) = (6.0 + 5.0) v_f
(60,0)+(0,60)=11vf(60, 0) + (0, 60) = 11 v_f
(60,60)=11vf(60, 60) = 11 v_f
vf=(6011,6011)v_f = (\frac{60}{11}, \frac{60}{11})
速さ vf=(6011)2+(6011)2=601127.71 m/s|v_f| = \sqrt{(\frac{60}{11})^2 + (\frac{60}{11})^2} = \frac{60}{11} \sqrt{2} \approx 7.71 \ m/s
向き θ=arctan(60/1160/11)=arctan(1)=45\theta = \arctan(\frac{60/11}{60/11}) = \arctan(1) = 45^\circ(東向きから45°)
**問9:物体Aと物体Bが衝突した後のそれぞれの速度**
運動量保存の法則より、
x軸方向: mAvA,i=mAvAcos60+mBvBcos30m_A v_{A,i} = m_A v'_{A} \cos{60^\circ} + m_B v'_{B} \cos{30^\circ}
y軸方向: 0=mAvAsin60mBvBsin300 = m_A v'_{A} \sin{60^\circ} - m_B v'_{B} \sin{30^\circ}
ここで、mA=1.5 kgm_A = 1.5 \ kg, vA,i=12 m/sv_{A,i} = 12 \ m/s, mB=5.2 kgm_B = 5.2 \ kg.
1.5×12=1.5vAcos60+5.2vBcos301.5 \times 12 = 1.5 v'_{A} \cos{60^\circ} + 5.2 v'_{B} \cos{30^\circ}
0=1.5vAsin605.2vBsin300 = 1.5 v'_{A} \sin{60^\circ} - 5.2 v'_{B} \sin{30^\circ}
整理すると、
18=0.75vA+4.503vB18 = 0.75 v'_{A} + 4.503 v'_{B}
0=1.299vA2.6vB0 = 1.299 v'_{A} - 2.6 v'_{B}
2つ目の式から、vA=2.61.299vB2.002vBv'_{A} = \frac{2.6}{1.299} v'_{B} \approx 2.002 v'_{B}
これを1つ目の式に代入すると、
18=0.75×2.002vB+4.503vB18 = 0.75 \times 2.002 v'_{B} + 4.503 v'_{B}
18=1.5015vB+4.503vB18 = 1.5015 v'_{B} + 4.503 v'_{B}
18=6.0045vB18 = 6.0045 v'_{B}
vB=186.00452.998 m/sv'_{B} = \frac{18}{6.0045} \approx 2.998 \ m/s
vA=2.002×2.998=6.002 m/sv'_{A} = 2.002 \times 2.998 = 6.002 \ m/s
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3. 最終的な答え

* 問2:3 N・s(壁方向)
* 問3:力積は 20 N・s、速度は 4.0 m/s
* 問4:運動量の変化は 2.0 kg・m/s、力積は 2.0 N・s
* 問5:10√2 N・s(東向きから反時計回りに135°)
* 問6:9 m/s (右向き)
* 問7:10 m/s
* 問8:速さは約 7.71 m/s、向きは東向きから 45°
* 問9:vA6.002 m/sv'_A \approx 6.002 \ m/s, vB2.998 m/sv'_B \approx 2.998 \ m/s

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