質量 $0.20 \text{kg}$ のボールが $20 \text{m/s}$ の速さで東向きに投げ出された時、物体が持つ運動量を求める問題です。

応用数学運動量力積運動量保存則衝突ベクトルの合成
2025/4/14
## 問題の解答
### 問1

1. 問題の内容

質量 0.20kg0.20 \text{kg} のボールが 20m/s20 \text{m/s} の速さで東向きに投げ出された時、物体が持つ運動量を求める問題です。

2. 解き方の手順

運動量 pp は質量 mm と速度 vv の積で表されます。
p=mvp = mv
与えられた質量と速度を代入します。

3. 最終的な答え

p=0.20kg×20m/s=4.0kg m/sp = 0.20 \text{kg} \times 20 \text{m/s} = 4.0 \text{kg m/s}
物体の持つ運動量は 4.0kg m/s4.0 \text{kg m/s} です。
### 問2

1. 問題の内容

ボールが壁に衝突した際、20N20 \text{N} の力が 0.15s0.15 \text{s} 間加わった。ボールが受けた力積を求める問題です。

2. 解き方の手順

力積 II は力 FF と時間 Δt\Delta t の積で表されます。
I=FΔtI = F \Delta t
与えられた力と時間を代入します。

3. 最終的な答え

I=20N×0.15s=3.0N sI = 20 \text{N} \times 0.15 \text{s} = 3.0 \text{N s}
ボールが受けた力積は 3.0N s3.0 \text{N s} です。
### 問3

1. 問題の内容

滑らかな水平面上に静止している質量 5.0kg5.0 \text{kg} の物体に水平方向に 4.0N4.0 \text{N} の一定な力を 5.0s5.0 \text{s} 間作用させた。物体に加えた力積と、その時の物体の速さを求める問題です。

2. 解き方の手順

(1) 力積 II は力 FF と時間 Δt\Delta t の積で表されます。
I=FΔtI = F \Delta t
与えられた力と時間を代入します。
(2) 力積は運動量の変化に等しいので、物体の速さ vv を求めることができます。はじめ静止していたので、初速度は0です。
I=Δp=mv0I = \Delta p = mv - 0

3. 最終的な答え

(1) I=4.0N×5.0s=20N sI = 4.0 \text{N} \times 5.0 \text{s} = 20 \text{N s}
物体に加えた力積は 20N s20 \text{N s} です。
(2) 20N s=5.0kg×v20 \text{N s} = 5.0 \text{kg} \times v
v=20N s5.0kg=4.0m/sv = \frac{20 \text{N s}}{5.0 \text{kg}} = 4.0 \text{m/s}
物体の速さは 4.0m/s4.0 \text{m/s} です。
### 問4

1. 問題の内容

3.0m/s3.0 \text{m/s} の速さで走っている質量 2.0kg2.0 \text{kg} の台車に速度と同じ向きに力を加えたところ、4.0m/s4.0 \text{m/s} になった。台車の運動量の変化と、台車が受けた力積を求める問題です。

2. 解き方の手順

(1) 運動量の変化 Δp\Delta pp2p1=mv2mv1p_2 - p_1 = mv_2 - mv_1 で表されます。
v1=3.0m/s,v2=4.0m/sv_1=3.0\text{m/s}, v_2=4.0\text{m/s} を代入して計算します。
(2) 力積は運動量の変化に等しいです。

3. 最終的な答え

(1) Δp=2.0kg×4.0m/s2.0kg×3.0m/s=2.0kg m/s\Delta p = 2.0 \text{kg} \times 4.0 \text{m/s} - 2.0 \text{kg} \times 3.0 \text{m/s} = 2.0 \text{kg m/s}
台車の運動量の変化は 2.0kg m/s2.0 \text{kg m/s} です。
(2) 力積は運動量の変化に等しいので、2.0N s2.0 \text{N s} です。
### 問5

1. 問題の内容

東向きに 20m/s20 \text{m/s} の速さで飛んで来た質量 0.50kg0.50 \text{kg} のボールをラケットで打ち返したところ、北向きに 20m/s20 \text{m/s} の速さで飛んでいった。ラケットがボールに加えた力積を求める問題です。

2. 解き方の手順

(1) 運動量の変化を計算します。東向きを xx 軸正方向、北向きを yy 軸正方向とすると、
Δpx=mvx2mvx1=00.50kg×20m/s=10kg m/s\Delta p_x = m v_{x2} - m v_{x1} = 0 - 0.50\text{kg} \times 20\text{m/s} = -10 \text{kg m/s}
Δpy=mvy2mvy1=0.50kg×20m/s0=10kg m/s\Delta p_y = m v_{y2} - m v_{y1} = 0.50\text{kg} \times 20\text{m/s} - 0 = 10 \text{kg m/s}
(2) 力積は運動量の変化に等しいので、
Ix=10N sI_x = -10 \text{N s}
Iy=10N sI_y = 10 \text{N s}
力積の大きさは (10)2+(10)2=200=10214.14\sqrt{(-10)^2 + (10)^2} = \sqrt{200} = 10\sqrt{2} \approx 14.14 Ns

3. 最終的な答え

ラケットがボールに加えた力積は、成分で表すと (10,10)N s(-10, 10) \text{N s} であり、大きさは約 14.14N s14.14 \text{N s} です。
### 問6

1. 問題の内容

右向きに 4.0m/s4.0 \text{m/s} で運動している質量 3.0kg3.0 \text{kg} の物体Aが静止している質量 1.0kg1.0 \text{kg} の物体Bに衝突した。衝突後の物体Aは右向きに 1.0m/s1.0 \text{m/s} で運動した。Bの速度を求める問題です。

2. 解き方の手順

運動量保存則より、
mAvA1+mBvB1=mAvA2+mBvB2m_A v_{A1} + m_B v_{B1} = m_A v_{A2} + m_B v_{B2}
与えられた値を代入して vB2v_{B2} を計算します。
vA1=4.0m/s,vB1=0,vA2=1.0m/sv_{A1}=4.0\text{m/s}, v_{B1}=0, v_{A2}=1.0\text{m/s}

3. 最終的な答え

3.0kg×4.0m/s+1.0kg×0=3.0kg×1.0m/s+1.0kg×vB23.0 \text{kg} \times 4.0 \text{m/s} + 1.0 \text{kg} \times 0 = 3.0 \text{kg} \times 1.0 \text{m/s} + 1.0 \text{kg} \times v_{B2}
12=3+vB212 = 3 + v_{B2}
vB2=9.0m/sv_{B2} = 9.0 \text{m/s}
Bの速度は 9.0m/s9.0 \text{m/s} です。
### 問7

1. 問題の内容

一直線上を 6.0m/s6.0 \text{m/s} で運動している質量 7.0kg7.0 \text{kg} の物体が、ある点で突然爆発して、質量 2.0kg2.0 \text{kg}5.0kg5.0 \text{kg} の二つの破片に分かれた。前者は最初物体が進行していた方向と反対向きに 4.0m/s4.0 \text{m/s} で運動した。後者の速度を求める問題です。

2. 解き方の手順

運動量保存則より、
mv=m1v1+m2v2m v = m_1 v_1 + m_2 v_2
v=6.0m/sv = 6.0 \text{m/s}
m=7.0kgm = 7.0 \text{kg}
m1=2.0kgm_1 = 2.0 \text{kg}
v1=4.0m/sv_1 = -4.0 \text{m/s}
m2=5.0kgm_2 = 5.0 \text{kg}
v2v_2 を計算します。

3. 最終的な答え

7.0kg×6.0m/s=2.0kg×(4.0m/s)+5.0kg×v27.0 \text{kg} \times 6.0 \text{m/s} = 2.0 \text{kg} \times (-4.0 \text{m/s}) + 5.0 \text{kg} \times v_2
42=8+5v242 = -8 + 5 v_2
50=5v250 = 5 v_2
v2=10m/sv_2 = 10 \text{m/s}
後者の速度は 10m/s10 \text{m/s} です。
### 問8

1. 問題の内容

東に向かって速さ 10m/s10 \text{m/s} で進んでいる質量 6.0kg6.0 \text{kg} の物体Aと、北に向かって速さ 12m/s12 \text{m/s} で進んでいる質量 5.0kg5.0 \text{kg} の物体Bが衝突した。衝突後、一体となって進むとき、衝突後の運動の速さと向きを求める問題です。

2. 解き方の手順

(1) 運動量保存則を xx 軸と yy 軸に分けて適用します。
xx 軸方向: mAvAx+mBvBx=(mA+mB)vxm_A v_{Ax} + m_B v_{Bx} = (m_A + m_B) v_x
yy 軸方向: mAvAy+mBvBy=(mA+mB)vym_A v_{Ay} + m_B v_{By} = (m_A + m_B) v_y
(2) 衝突後の速度 vx,vyv_x, v_y を求め、速さ v=vx2+vy2v = \sqrt{v_x^2 + v_y^2} を計算します。
(3) 向きは、東向きに対する角度 θ=arctan(vyvx)\theta = \arctan(\frac{v_y}{v_x}) で表されます。

3. 最終的な答え

(1)
6.0kg×10m/s+5.0kg×0=(6.0kg+5.0kg)vx6.0 \text{kg} \times 10 \text{m/s} + 5.0 \text{kg} \times 0 = (6.0 \text{kg} + 5.0 \text{kg}) v_x
60=11vx60 = 11 v_x
vx=6011m/s5.45m/sv_x = \frac{60}{11} \text{m/s} \approx 5.45 \text{m/s}
6.0kg×0+5.0kg×12m/s=(6.0kg+5.0kg)vy6.0 \text{kg} \times 0 + 5.0 \text{kg} \times 12 \text{m/s} = (6.0 \text{kg} + 5.0 \text{kg}) v_y
60=11vy60 = 11 v_y
vy=6011m/s5.45m/sv_y = \frac{60}{11} \text{m/s} \approx 5.45 \text{m/s}
(2)
v=(6011)2+(6011)2=2×(6011)2=602117.71m/sv = \sqrt{(\frac{60}{11})^2 + (\frac{60}{11})^2} = \sqrt{2 \times (\frac{60}{11})^2} = \frac{60\sqrt{2}}{11} \approx 7.71 \text{m/s}
(3)
θ=arctan(60/1160/11)=arctan(1)=45\theta = \arctan(\frac{60/11}{60/11}) = \arctan(1) = 45^\circ
衝突後の速さは約 7.71m/s7.71 \text{m/s} 、向きは東向きに対して 4545^\circ です。
### 問9

1. 問題の内容

滑らかな水平面上で質量 1.5kg1.5 \text{kg} の物体Aが 12m/s12 \text{m/s} の速さで xx 軸上を正の向きで進み、静止している質量 5.2kg5.2 \text{kg} の物体Bに衝突した。衝突後Aは進行方向から 6060^\circ ずれ、Bは 3030^\circ の方向に進んだ。物体A、Bの衝突後の速さを求める問題です。

2. 解き方の手順

運動量保存則を xx 軸と yy 軸に分けて適用します。
xx 軸方向: mAvA1+mBvB1=mAvAcos(60)+mBvBcos(30)m_A v_{A1} + m_B v_{B1} = m_A v_{A}' \cos(60^\circ) + m_B v_{B}' \cos(30^\circ)
yy 軸方向: 0=mAvAsin(60)mBvBsin(30)0 = m_A v_{A}' \sin(60^\circ) - m_B v_{B}' \sin(30^\circ)
vA1=12m/s,vB1=0v_{A1} = 12 \text{m/s}, v_{B1} = 0
vAv_A'vBv_B' を連立方程式で解きます。

3. 最終的な答え

(1)
1.5kg×12m/s+5.2kg×0=1.5kg×vAcos(60)+5.2kg×vBcos(30)1.5 \text{kg} \times 12 \text{m/s} + 5.2 \text{kg} \times 0 = 1.5 \text{kg} \times v_{A}' \cos(60^\circ) + 5.2 \text{kg} \times v_{B}' \cos(30^\circ)
18=1.5×vA×12+5.2×vB×3218 = 1.5 \times v_{A}' \times \frac{1}{2} + 5.2 \times v_{B}' \times \frac{\sqrt{3}}{2}
36=1.5vA+5.23vB36 = 1.5 v_{A}' + 5.2\sqrt{3} v_{B}'
(2)
0=1.5kg×vAsin(60)5.2kg×vBsin(30)0 = 1.5 \text{kg} \times v_{A}' \sin(60^\circ) - 5.2 \text{kg} \times v_{B}' \sin(30^\circ)
0=1.5vA325.2vB120 = 1.5 v_{A}' \frac{\sqrt{3}}{2} - 5.2 v_{B}' \frac{1}{2}
0=1.53vA5.2vB0 = 1.5\sqrt{3} v_{A}' - 5.2 v_{B}'
5.2vB=1.53vA5.2 v_{B}' = 1.5\sqrt{3} v_{A}'
vB=1.535.2vA0.5vAv_{B}' = \frac{1.5\sqrt{3}}{5.2} v_{A}' \approx 0.5 v_A'
(3)
(1)に代入
36=1.5vA+5.23×0.5vA=1.5vA+2.63vA36 = 1.5 v_{A}' + 5.2\sqrt{3} \times 0.5 v_A' = 1.5 v_A' + 2.6 \sqrt{3} v_A'
36=(1.5+2.63)vA36 = (1.5 + 2.6 \sqrt{3}) v_A'
vA=361.5+2.63=366.0076.0m/sv_A' = \frac{36}{1.5 + 2.6 \sqrt{3}} = \frac{36}{6.007} \approx 6.0 \text{m/s}
vB=0.5vA=3.0m/sv_B' = 0.5 v_A' = 3.0 \text{m/s}
物体Aの衝突後の速さは約 6.0m/s6.0 \text{m/s} 、物体Bの衝突後の速さは約 3.0m/s3.0 \text{m/s} です。

「応用数学」の関連問題

初速度 $10 \ m/s$ で進んでいた自動車が一定の加速度で加速し、3.0秒後に $16 \ m/s$ の速度になった。このときの加速度の大きさを求める。

物理運動加速度等加速度運動
2025/4/16

O点からX軸方向に $P_x = 3\sqrt{3}$ kN、Y軸方向に $P_y = 3$ kNの力が作用するとき、O点にかかる合力Rの大きさと、X軸となす角度$\theta$を求める問題です。

ベクトル力の合成三角関数ピタゴラスの定理
2025/4/16

練習9の図の偶力モーメントを求める問題です。 (1) は、42Nの力が上下に作用しており、その間の距離が150mm + 200mm = 350mmです。 (2) は、30Nの力が角度60度で上下に作用...

力学モーメントベクトル三角関数
2025/4/15

点Oの周りのモーメントを求める問題です。 (1) 力$F = 90 \text{ N}$が点Oから130 mm離れた位置に垂直に作用している場合の、点O周りのモーメントを計算します。 (2) 力$F ...

モーメント力学物理
2025/4/15

図に示す棒が、点Oを中心にどちらの方向に回転するか、また、そのモーメントの大きさを求める問題です。棒には、点Oから550mmの位置に40Nの力、900mmの位置に25Nの力がそれぞれ下向きにかかってい...

モーメント力のモーメント物理回転力学
2025/4/15

有効長さ150mmのスパナで150Nの力を加えて締めつけるねじを、スパナの有効長さを180mmにして同じように締めつけるには、加える力はいくらになるかを求める問題です。

モーメント力学物理
2025/4/15

家、学校、駅の位置関係と、Aさんが忘れ物を取りに行く際の2つのルート(PルートとQルート)における移動時間に関する問題です。Pルートは家から駅まで歩き、駅から学校、学校から家まで自転車で移動します。Q...

方程式連立方程式距離速さ時間数式処理
2025/4/15

与えられた方程式は、$mgL \sin{\theta} - amgL \cos{\theta} = \frac{1}{2}mv^2$ です。この式から $v$ について解きます。

物理力学エネルギー保存三角関数数式変形
2025/4/15

$\alpha$ の範囲が $0^\circ \leq \alpha < 360^\circ$ であるとする。$t = \sin \alpha$ とおくとき、以下の問いに答える。 (1) $\sin ...

三角関数三角関数の合成複素数ド・モアブルの定理解の公式
2025/4/15

塩化セシウム(CsCl)型構造において、Cl-のイオン半径が0.17 nm、単位格子の1辺の長さが0.41 nmであるとき、Cs+のイオン半径を求める問題です。ただし、$\sqrt{3} = 1.73...

幾何学物理化学空間図形イオン半径立方体構造
2025/4/15