CsCl 型の結晶構造において、Cl-のイオン半径が 0.17 nm、単位格子の1辺の長さが 0.41 nm であるとき、Cs+ のイオン半径を求めよ。ただし、$\sqrt{3} = 1.73$ とする。

1. 問題の内容

CsCl 型の結晶構造において、Cl-のイオン半径が 0.17 nm、単位格子の1辺の長さが 0.41 nm であるとき、Cs+ のイオン半径を求めよ。ただし、$\sqrt{3} = 1.73$ とする。

2. 解き方の手順

CsCl 型の結晶構造では、Cs+ イオンが立方体の中心に位置し、Cl- イオンが立方体の頂点に位置します。

立方体の対角線に沿って、Cs+ イオンと Cl- イオンが接していると考えられます。

したがって、立方体の対角線の長さは、$2r_{Cs+} + 2r_{Cl-}$ に等しくなります。ここで、$r_{Cs+}$ は Cs+ イオンの半径、$r_{Cl-}$ は Cl- イオンの半径です。

立方体の対角線の長さは、一辺の長さを $a$ とすると $\sqrt{3}a$ で表されます。

したがって、以下の式が成り立ちます。

$\sqrt{3}a = 2r_{Cs+} + 2r_{Cl-}$

問題文より、$a = 0.41$ nm, $r_{Cl-} = 0.17$ nm, $\sqrt{3} = 1.73$ なので、これらの値を式に代入します。

$1.73 \times 0.41 = 2r_{Cs+} + 2 \times 0.17$

$0.7093 = 2r_{Cs+} + 0.34$

$2r_{Cs+} = 0.7093 - 0.34$

$2r_{Cs+} = 0.3693$

$r_{Cs+} = \frac{0.3693}{2}$

$r_{Cs+} = 0.18465$

3. 最終的な答え

Cs+ のイオン半径は 0.18465 nm です。有効数字を考慮すると、0.18 nmとなります。

答え：0.18 nm