水面上の2点A, Bを波源とする水面波の干渉に関する問題である。 (1) 波の波長を求める。 (2) 波の速さが1.0 m/sのときの波源の振動数を求める。 (3) 波源Bの振動を波源Aより半周期遅らせたときの破線の変化を概略で示す。 (4) 波源Bの振動を波源Aより1/8周期遅らせた場合に、振動が最大となる点のうち点Pに最も近いものがx軸上のどちら側に何m動くかを求める。
2025/4/19
1. 問題の内容
水面上の2点A, Bを波源とする水面波の干渉に関する問題である。
(1) 波の波長を求める。
(2) 波の速さが1.0 m/sのときの波源の振動数を求める。
(3) 波源Bの振動を波源Aより半周期遅らせたときの破線の変化を概略で示す。
(4) 波源Bの振動を波源Aより1/8周期遅らせた場合に、振動が最大となる点のうち点Pに最も近いものがx軸上のどちら側に何m動くかを求める。
2. 解き方の手順
(1) 図の破線は、振動が最も大きくなる点をつなぐ線であり、腹線を表す。点Aと点Bの間には3本の腹線がある。点Aと点Bは隣り合う腹線上にあり、その間隔は半波長()に相当する。点Aと点Bの間隔は6.0 mなので、
m
(2) 波の速さと波長、振動数の関係は、
与えられた条件より、 m/s、 mなので、
Hz
(3) 波源Bの振動を波源Aより半周期遅らせると、腹線と節線が入れ替わる。元の腹線の位置に節線が、元の節線の位置に腹線が現れる。したがって、点Aと点Bの間にあった3本の腹線は節線となり、その間には新たに腹線が現れる。
線分ABと交わらない線はかかないように概略図を描く。
(4) 波源Bの振動を波源Aよりも1/8周期遅らせた場合、点Pの位置変化を考える。
点Pはx軸上にあり、波源Aと波源Bの中点にある。このとき、点Pにおける波源Aと波源Bからの距離の差は0である。
波源Bの位相が波源Aより1/8周期遅れるとき、点Pでの位相差はとなる。
振動が最大となるのは、2つの波源からの距離の差が (mは整数)となるときである。点Pが波源Aから、波源Bからの距離にあるとき、波源Bを1/8周期遅らせると、新たに振動が最大となる点P'は、波源Aから、波源Bからの距離にあると考えることができる。このとき、
ここで、 mである。とすると、なので、点Pが動かないことになる。そこで、として考える。
一方、点Aと点Bの間隔は6.0 mなので、点Aからx軸までの距離は3.0 mである。また、図からAのy座標は-2.0 m程度である。そこで、点A,Bは(3,-2),(-3,-2)にあると考えられる。点Bの位相を少し遅らせることで点Pがわずかにx方向に移動するとき、それはx軸に沿ったごく小さい距離の移動であると考えることができる。
ここで、となる。
波源Bを遅らせたことで、点Pは波源Bに近づく方向に移動する。元の点Pの位置を(0,-2)と仮定する。移動後の点P'の位置を(x,-2)とすると、
ここで、は非常に小さいので、, と近似できる。
波源Bを遅らせたので、点Pは波源B側に0.25 m移動する。
有効数字2桁で答えるので、0.25 m
3. 最終的な答え
(1) 4.0 m
(2) 0.25 Hz
(3) (省略)
(4) 波源B側に0.25 m