$a, b$ を定数とする整式 $x^3 + ax^2 + b$ が整式 $x^2 + 4x + 4$ で割り切れるように、$a, b$ の値を定める。

代数学多項式因数定理割り算
2025/5/11

1. 問題の内容

a,ba, b を定数とする整式 x3+ax2+bx^3 + ax^2 + b が整式 x2+4x+4x^2 + 4x + 4 で割り切れるように、a,ba, b の値を定める。

2. 解き方の手順

x2+4x+4=(x+2)2x^2 + 4x + 4 = (x+2)^2 より、x3+ax2+bx^3 + ax^2 + b(x+2)2(x+2)^2 で割り切れるということは、x3+ax2+bx^3 + ax^2 + b(x+2)(x+2) で2回割り切れるということである。つまり、x=2x=-2x3+ax2+b=0x^3 + ax^2 + b = 0 の重解であるということである。
まずは、x=2x=-2x3+ax2+b=0x^3 + ax^2 + b = 0 に代入する。
(2)3+a(2)2+b=0 (-2)^3 + a(-2)^2 + b = 0
8+4a+b=0 -8 + 4a + b = 0
b=84a b = 8 - 4a
したがって、x3+ax2+b=x3+ax2+(84a)x^3 + ax^2 + b = x^3 + ax^2 + (8 - 4a)x+2x+2 で割り切れる。実際に割ってみる。
\begin{array}{c|cc cc}
\multicolumn{2}{r}{x} & +(a-2) \\
\cline{2-5}
x+2 & x^3 & +ax^2 & +0x & +(8-4a) \\
\multicolumn{2}{r}{x^3} & +2x^2 \\
\cline{2-3}
\multicolumn{2}{r}{0} & (a-2)x^2 & +0x \\
\multicolumn{2}{r}{} & (a-2)x^2 & +2(a-2)x \\
\cline{3-4}
\multicolumn{2}{r}{} & 0 & -2(a-2)x & +(8-4a) \\
\multicolumn{2}{r}{} & & -2(a-2)x & -4(a-2) \\
\cline{4-5}
\multicolumn{2}{r}{} & & 0 & 8-4a+4(a-2) \\
\end{array}
剰余は 84a+4(a2)=84a+4a8=08 - 4a + 4(a-2) = 8 - 4a + 4a - 8 = 0 となり、x3+ax2+(84a)x^3 + ax^2 + (8 - 4a)x+2x+2 で割り切れることが確認できた。
次に、x2+(a2)x2(a2)x^2 + (a-2)x - 2(a-2)x+2x+2 で割り切れる必要がある。そこで、x=2x=-2 を代入する。
(2)2+(a2)(2)2(a2)=0 (-2)^2 + (a-2)(-2) - 2(a-2) = 0
42a+42a+4=0 4 - 2a + 4 - 2a + 4 = 0
124a=0 12 - 4a = 0
4a=12 4a = 12
a=3 a = 3
したがって、b=84a=84(3)=812=4b = 8 - 4a = 8 - 4(3) = 8 - 12 = -4 である。
x3+3x24x^3+3x^2-4(x+2)2=x2+4x+4(x+2)^2 = x^2+4x+4 で割ると、
\begin{array}{c|cc cc}
\multicolumn{2}{r}{x} & -1 \\
\cline{2-5}
x^2+4x+4 & x^3 & +3x^2 & +0x & -4 \\
\multicolumn{2}{r}{x^3} & +4x^2 & +4x \\
\cline{2-4}
\multicolumn{2}{r}{0} & -x^2 & -4x & -4 \\
\multicolumn{2}{r}{} & -x^2 & -4x & -4 \\
\cline{3-5}
\multicolumn{2}{r}{} & 0 & 0 & 0 \\
\end{array}
となり、割り切れることが確認できた。

3. 最終的な答え

a=3,b=4a=3, b=-4

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