$a$を正の実数とする。$x \geq 0$のとき、$y = \frac{ax - 1}{a - x}$ がとりうる値の範囲を求めよ。

代数学関数の最大最小相加相乗平均不等式
2025/5/13
## 実力問題2

1. 問題の内容

aaを正の実数とする。x0x \geq 0のとき、y=ax1axy = \frac{ax - 1}{a - x} がとりうる値の範囲を求めよ。

2. 解き方の手順

まず、y=ax1axy = \frac{ax - 1}{a - x}を変形する。
y(ax)=ax1y(a - x) = ax - 1
ayxy=ax1ay - xy = ax - 1
ax+xy=ay+1ax + xy = ay + 1
x(a+y)=ay+1x(a + y) = ay + 1
ここで、a+y0a + y \neq 0と仮定すると、
x=ay+1a+yx = \frac{ay + 1}{a + y}
x0x \geq 0なので、ay+1a+y0\frac{ay + 1}{a + y} \geq 0が成り立つ。
ay+10ay + 1 \geq 0かつa+y>0a + y > 0 または ay+10ay + 1 \leq 0かつa+y<0a + y < 0
(i) ay+10ay + 1 \geq 0かつa+y>0a + y > 0のとき
y1ay \geq -\frac{1}{a}かつy>ay > -a
(ii) ay+10ay + 1 \leq 0かつa+y<0a + y < 0のとき
y1ay \leq -\frac{1}{a}かつy<ay < -a
a>0a > 0なので、1a>a-\frac{1}{a} > -aのときと1a<a-\frac{1}{a} < -aのときで場合分けが必要。
(1) a>1a > 1のとき、a>1a>aa > -\frac{1}{a} > -aなので、
(i)より、y1ay \geq -\frac{1}{a}
(ii)より、y<ay < -a
よって、y<ay < -aまたはy1ay \geq -\frac{1}{a}
(2) a=1a = 1のとき、y=x11xy = \frac{x - 1}{1 - x}x1x \neq 1のとき、y=1y = -1x=1x = 1は定義されない。
したがって、この場合、y=1y = -1
ただし、x0x \geq 0より、x=y+11+yx = \frac{y + 1}{1 + y}なので、y+10y + 1 \neq 0つまりy1y \neq -1。これは矛盾。
(3) 0<a<10 < a < 1のとき、a<1a<aa < -\frac{1}{a} < -aなので、
(i)より、y>ay > -a
(ii)より、y1ay \leq -\frac{1}{a}
よって、y1ay \leq -\frac{1}{a}またはy>ay > -a
a+y=0a + y = 0のとき、x(a+y)=ay+1x(a + y) = ay + 1が成り立たない。つまり、0=a2+10 = -a^2 + 1となるが、a1a \neq 1である。
よって、yyの範囲は、y1ay \leq -\frac{1}{a}またはy>ay > -aとなる。

3. 最終的な答え

y1ay \leq -\frac{1}{a}またはy>ay > -a
## 実力問題3

1. 問題の内容

y=2x+8(x1)2y = 2x + \frac{8}{(x - 1)^2} (x>1x > 1) の最小値とそのときのxxの値を求めよ。

2. 解き方の手順

x1=tx - 1 = tとおくと、x=t+1x = t + 1 であり、x>1x > 1 より t>0t > 0
y=2(t+1)+8t2=2t+2+8t2=2t+4t2+4t2+2y = 2(t + 1) + \frac{8}{t^2} = 2t + 2 + \frac{8}{t^2} = 2t + \frac{4}{t^2} + \frac{4}{t^2} + 2
相加相乗平均の関係より、
2t+4t2+4t232t4t24t23=332t332t + \frac{4}{t^2} + \frac{4}{t^2} \geq 3\sqrt[3]{2t \cdot \frac{4}{t^2} \cdot \frac{4}{t^2}} = 3\sqrt[3]{\frac{32}{t^3}}
ただし、これは利用できないので、以下のように考える。
y=2t+8t2+2=t+t+8t2+23tt8t23+2=383+2=32+2=8y = 2t + \frac{8}{t^2} + 2 = t + t + \frac{8}{t^2} + 2 \geq 3\sqrt[3]{t \cdot t \cdot \frac{8}{t^2}} + 2 = 3\sqrt[3]{8} + 2 = 3 \cdot 2 + 2 = 8
等号成立は、t=8t2t = \frac{8}{t^2} のとき。
t3=8t^3 = 8
t=2t = 2
このとき、x=t+1=2+1=3x = t + 1 = 2 + 1 = 3
y=2(3)+8(31)2=6+84=6+2=8y = 2(3) + \frac{8}{(3 - 1)^2} = 6 + \frac{8}{4} = 6 + 2 = 8

3. 最終的な答え

最小値は8で、そのときのxxの値は3

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